「土地を見たら、隣家の屋根や木の枝が少し入っているように見えます。このくらいなら気にしなくても大丈夫ですか?」
結論
越境がある=必ず買ってはいけない土地ではありません。
しかし、
「少しだから大丈夫」と放置したまま購入するのはおすすめしません。
確認するのは、
①何が越境しているか
②境界は確定しているか
③誰の所有物か
④いつ・どのように解消するか
⑤書面で取り決めがあるか
⑥新築工事へ影響しないか
です。
① 越境とは?
隣地の所有物等が、自分の土地の境界を越えて入っている状態などを指します。
例えば、
屋根。
雨樋。
塀。
樹木。
配管。
などです。
② 木の枝だけなら大丈夫?
木の枝は、
伸びる。
落ち葉が落ちる。
雨樋へ詰まる。
建物へ触れる。
などの可能性があります。
現在数cmだから問題ないとは限りません。
③ 屋根・雨樋の越境は特に確認
古い住宅地では、
隣家の屋根。
軒。
雨樋。
などが境界を越えているケースがあります。
新築時に建物を境界近くへ配置したい場合、計画に影響する可能性があります。
④ 塀は越境?共有?
境界付近のブロック塀が、
完全に隣地側。
完全に自分側。
境界中心にある共有物。
なのかで扱いが違います。
見た目だけで判断しません。
⑤ まず境界を確認する
「越境しているように見える」
だけでは判断できません。
境界そのものが曖昧なら、
先に境界を確認してから越境の有無を判断
します。
⑥ 売主に解消してもらえる?
売買契約前に、
売主側で解消。
隣地所有者と協議。
現状のまま引渡し。
など、どの条件になるのか確認します。
⑦ 「将来建替えるときに直します」は?
隣家の建物をすぐ動かせない場合、
将来建替え・改修するときに越境を解消する
という取り決めをするケースもあります。
その場合は、口約束だけにせず書面化されているか確認します。
⑧ 所有者が変わったら?
現在の隣人とは、
「お互い分かっています」
で済んでいても、将来相続・売却で所有者が変わる可能性があります。
だからこそ、
将来の所有者にも状況を説明できる資料を残す
ことが重要です。
⑨ 新築工事に影響しない?
例えば、
隣家の屋根が越境。
↓
足場が組みにくい。
↓
建物配置を変更。
となる可能性もあります。
土地契約前に住宅会社へ確認してもらいます。
⑩ 配管の越境も確認
地上だけでなく、
給排水管。
その他の設備。
が他人の土地を通っているケースもあります。
目に見えない越境にも注意します。
⑪ 自分側から越境しているものも確認
古家付き土地なら、
自分の家の屋根。
雨樋。
塀。
樹木。
が隣地へ越境している可能性もあります。
解体・新築時にどうするか確認します。
⑫ 将来の売却にも影響
越境が整理されていない土地は、将来売却するときに、
購入希望者。
金融機関。
不動産会社。
から説明・確認を求められる可能性があります。
チェックポイント
- 境界を確認したか
- 越境物を確認したか
- 屋根・雨樋を確認したか
- 塀の所有関係を確認したか
- 樹木を確認したか
- 地中配管等を確認したか
- 売主が解消するか確認したか
- 隣地との取り決めを確認したか
- 書面が残っているか
- 新築工事への影響を確認したか
まとめ
越境がある土地では、
「数cmだから気にしない」で購入しないこと。
不動産会社・住宅会社には、
「越境していますか?」だけではなく、「何がどの程度越境し、誰の所有物で、引渡しまでに解消するのか、将来解消なら書面があるのか確認してください」
と相談する。
境界トラブルで大切なのは、今隣人と仲が良いかではなく、将来所有者が変わっても説明できる状態になっているか。
土地を買う前に、境界と越境をセットで整理しておくことが重要です。
















