「第一種換気は給気も排気もモーターを使うなら、電気代が高くなりませんか?」
第一種換気は、
給気=機械
排気=機械
で行います。
しかも24時間運転が基本です。
そのため、
「熱交換率は高いけれど、換気設備自体がたくさん電気を使うのでは?」
という疑問が出てきます。
ここは非常に重要です。
第一種熱交換換気を比較するときは、
熱交換性能だけでなく、消費電力までセットで見る
必要があります。
そもそも消費電力とは?
消費電力とは、
設備を動かすために必要な電力
です。
単位は、
W(ワット)
で表します。
例えば、
消費電力30Wの換気設備を24時間運転する場合、
単純計算すると、
30W × 24時間
=720Wh
つまり、
1日0.72kWh
です。
年間ではどのくらい?
先ほどの例をそのまま計算すると、
0.72kWh × 365日
=約263kWh/年
です。
実際の電気料金は契約プランや単価によって変わりますが、
24時間365日使う設備なので、小さな消費電力の差も長期間では積み重なる
ということです。
「熱交換率90%」だけで選ばない
例えば、
A換気
熱交換率90%
消費電力が比較的大きい
B換気
熱交換率85%
消費電力が小さい
とします。
この場合、
「90%だからAが絶対に省エネ」
とは数字だけでは判断できません。
見るべきなのは、
回収できる熱+設備を動かすための電力
です。
風量によって消費電力は変わる
換気設備には、
弱。
標準。
強。
など複数の運転モードがある製品もあります。
当然、
運転する風量が変われば、消費電力や運転音も変わる場合があります。
だから、
カタログを見るときは、
「一番省エネな運転時の数字だけ」を見ないこと。
実際に必要な換気量を確保した運転状態で確認します。
省エネでも換気量不足では意味がない
消費電力を減らすために、
風量を極端に下げる。
しかし必要な換気量を確保できていない。
これでは本末転倒です。
まず必要な換気量を確保する。
そのうえで、
どれだけ少ない電力で換気できるか
を比較します。
ダクト抵抗も関係する
ダクト式換気では、
長いダクト。
曲がり。
分岐。
給排気口。
フィルター。
などが空気の流れに抵抗を与えます。
抵抗が大きくなれば、必要な風量を確保するためにファンへの負担が変わる場合があります。
だから、
換気本体だけでなく、ダクト設計も重要
です。
フィルターが汚れたら?
フィルターに、
ほこり。
虫。
外気中の汚れ。
などがたまると、空気が通りにくくなります。
そのため、
換気性能を維持するには、
定期的なフィルター清掃・交換
が必要です。
高性能な換気設備を選んでも、メンテナンスされなければ本来の状態を維持しにくくなります。
24時間換気だけで年間コストを見ない
第一種熱交換換気は電力を使います。
しかし一方で、
熱交換によって換気時の熱損失を抑える方向に働きます。
だから比較するなら、
換気設備の電気代だけ
ではなく、
冷暖房負荷まで含めて考えることが大切です。
本体価格+維持費を見る
換気設備には、
本体価格。
電気代。
フィルター交換。
清掃。
修理。
将来の本体交換。
などがあります。
家は30年以上使います。
だから、
導入価格だけでなく、長期間使うための費用
まで確認します。
よくある失敗例
「熱交換率90%だから一番省エネ」
と思って換気設備を選んだ。
しかし、
消費電力。
フィルター交換費。
メンテナンス費。
本体交換費。
は比較していなかった。
入居後、
「熱交換率だけではなく、年間・長期のランニングコストまで確認すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 消費電力の単位Wを理解したか
- 通常運転時の消費電力を確認したか
- 年間消費電力量を確認したか
- 熱交換率だけで判断していないか
- 必要換気量を確保できるか
- ダクト抵抗を考えた設計か
- フィルター清掃方法を確認したか
- フィルター交換費を確認したか
- 将来の本体交換費を確認したか
- 冷暖房負荷まで含めて比較したか
まとめ
第一種熱交換換気は、
熱を回収できるから、電気を使わない設備
ではありません。
給気。
排気。
のファンを24時間動かすため、電力を使います。
だから、
熱交換率+消費電力+換気量
をセットで見る。
さらに、
フィルター。
メンテナンス。
将来交換。
まで考える。
住宅会社へ、
「熱交換率は何%ですか?」だけではなく、「通常運転時の消費電力は何Wで、年間ではどのくらいの電力量になりますか?」
と聞いてみる。
熱交換率の数字だけではなく、24時間365日の実際の効率を見る。
これが換気設備を比較するポイントです。
















