「第一種換気の方が数字が上なので、第三種換気より高性能なんですか?」
住宅会社を比較すると、
「当社は第一種換気です」
という会社もあれば、
「第三種換気を採用しています」
という会社もあります。
ここで注意したいのが、
第一種。
第三種。
という数字は、
性能の順位ではありません。
大きな違いは、
給気と排気をどう行うか
です。
まず「給気」と「排気」を理解する
換気には、
給気
→ 外の空気を室内へ取り入れる
排気
→ 室内の空気を外へ出す
という2つがあります。
第一種と第三種では、
この給気・排気を、
機械で行うのか。
自然に任せるのか。
が違います。
第一種換気とは?
第一種換気は、
給気=機械
排気=機械
です。
つまり、
外気を取り入れる側も、
室内空気を出す側も、
ファンでコントロールする換気方式
です。
給気と排気の両方を機械で行うため、計画的に換気量を管理しやすいという特徴があります。
第三種換気とは?
第三種換気は、
給気=自然
排気=機械
です。
室内の、
トイレ。
洗面。
廊下。
などから機械で排気。
その結果、室内が負圧になり、
居室などに設けた給気口から外気を取り入れる仕組みです。
比較的シンプルな方式です。
第一種=熱交換換気?
ここは注意してください。
第一種換気には、
熱交換を行うタイプ
があります。
高性能住宅で「第一種換気」と言う場合、熱交換型を採用しているケースがあります。
しかし、
第一種換気という言葉そのものが、必ず熱交換を意味するわけではありません。
だから、
「第一種です」
と聞いたら、
「熱交換型ですか?」
まで確認してください。
熱交換型のメリットは?
冬を例にします。
第三種換気では、給気口から外の冷たい空気を取り入れます。
一方、熱交換型第一種換気では、
排気する室内空気が持つ熱を利用しながら外気を取り入れることで、
換気によって失う熱を抑える方向に働きます。
高断熱住宅では、この換気熱損失も考えることが重要になります。
第一種換気なら電気代ゼロ?
いいえ。
給気。
排気。
両方にファンを使うため、設備を動かす電力が必要です。
だから比較するときは、
熱交換効率だけではなく、ファンの消費電力
も確認します。
「熱を回収できるから省エネ」
だけではなく、
設備そのものが使うエネルギーまで見ることが大切です。
第三種換気のメリットは?
第三種換気は、
仕組みが比較的シンプル。
設備構成を簡素化しやすい。
初期費用を抑えやすい場合がある。
などの特徴があります。
ただし冬には、
給気口から冷たい外気が直接入る
ため、給気口の位置によっては寒さを感じる場合があります。
給気口の位置が重要
例えば第三種換気で、
ベッドの頭のすぐ上に給気口。
冬になると、
冷たい外気を感じる。
ということがあります。
だから、
換気量だけでなく、
どこから外気を入れるか
まで考えることが重要です。
第一種換気にもメンテナンスがある
第一種熱交換換気には、
フィルター。
ファン。
熱交換器。
ダクト。
などがあります。
設備が複雑になるほど、
メンテナンス方法と将来交換
も確認したいところです。
フィルターが、
手の届かない天井裏。
では、清掃が負担になる可能性があります。
ダクト式とダクトレスもある
第一種換気には、
ダクトを使って各部屋へ給排気するタイプ。
壁などへ個別に設置するダクトレス型。
などがあります。
つまり、
第一種換気だから全部同じシステム
ではありません。
気密性能との関係
特に計画換気では、
建物の気密性能も重要です。
給気口から空気を入れたいのに、
建物の想定外の隙間から大量に外気が入る。
これでは、計画した空気経路になりにくくなります。
だから、
C値+気密測定
までセットで確認します。
「どちらが上?」ではなく「家に合っているか」
第一種換気には、
熱交換。
計画的な給排気。
などのメリットがあります。
第三種換気には、
シンプルさ。
メンテナンス性。
初期費用。
などの特徴があります。
だから、
第一種=上級
第三種=下級
ではありません。
住宅性能。
地域。
予算。
メンテナンス。
空調方式。
まで含めて選びます。
よくある失敗例
「第一種換気の方が高級だから安心」
と思って採用。
しかし、
熱交換率。
消費電力。
フィルター代。
清掃方法。
本体交換。
について確認していなかった。
入居後、
「換気方式の名前ではなく、維持費やメンテナンスまで比較すればよかった」
と感じた。
反対に第三種換気でも、給気口位置を考えず、
冬に冷気が気になるケースがあります。
チェックポイント
- 給気・排気の意味を理解したか
- 第一種と第三種の違いを理解したか
- 第一種なら熱交換型か確認したか
- 熱交換効率を確認したか
- 消費電力を確認したか
- 給気口位置を確認したか
- ダクト式か確認したか
- フィルター清掃方法を確認したか
- 本体交換方法を確認したか
- C値・気密測定まで確認したか
まとめ
第一種換気と第三種換気の大きな違いは、
給気と排気をどう行うか
です。
第一種
→ 給気も排気も機械
第三種
→ 給気は自然、排気は機械
そして、
数字は性能順位ではありません。
大切なのは、
換気量。
熱交換。
消費電力。
気密。
メンテナンス。
交換費用。
まで含めて考えること。
だから住宅会社へ、
「第一種ですか?第三種ですか?」だけではなく、「なぜ、この家にはこの換気方式が適しているのですか?」
と聞いてみる。
第一種ならさらに、
「熱交換率・消費電力・フィルター交換費・本体交換費まで教えてください」
と確認する。
換気方式の名前ではなく、30年間使い続けられる換気システムかを見る。
これが、換気設備選びのポイントです。
















