「窓の仕様に“樹脂スペーサー”と書いてあります。そもそもスペーサーって何ですか?」
ペアガラスやトリプルガラスについて調べると、
アルミスペーサー。
樹脂スペーサー。
ウォームエッジ。
といった言葉が出てくることがあります。
サッシやガラスに比べると、かなり地味な部品です。
でも、
複層ガラスの端部性能を考えるうえでは重要な部分
です。
そもそもスペーサーとは?
ペアガラスは、
2枚のガラスを一定の間隔で保持し、
その間に中空層を作っています。
この、
ガラスとガラスの間隔を保つために、ガラスの周囲に配置される部材
がスペーサーです。
つまり、
ガラスの中央ではなく、
窓ガラスの端の方にある部品
です。
なぜスペーサーの素材が重要?
窓の中央部分が高性能でも、
ガラスの端部にはスペーサーがあります。
そのスペーサーに熱を伝えやすい素材を使えば、
ガラス端部では熱が移動しやすくなる
可能性があります。
そこで、熱を伝えにくい材料などを使って端部の熱移動を抑える考え方があります。
アルミスペーサーとは?
従来から使われてきたものの一つが、
アルミスペーサー
です。
アルミには、
加工しやすい。
強度を確保しやすい。
などの特徴があります。
一方で、
樹脂系材料などと比べると熱を伝えやすい素材です。
そのため、高断熱窓では端部の熱移動を抑えるために別の素材を使ったスペーサーが採用されることがあります。
樹脂スペーサーとは?
樹脂スペーサーは、
樹脂系の材料などを使用し、
ガラス端部からの熱の移動を抑えることを狙ったスペーサー
です。
特に冬場、
ガラス中央だけでなく端部の室内側表面温度を保ちやすくする方向に働きます。
「ウォームエッジ」って何?
窓カタログでは、
ウォームエッジ
という言葉を見ることがあります。
簡単に言えば、
複層ガラスの端部で熱を伝えにくくするための考え方・構成です。
樹脂系など熱伝導を抑えたスペーサーを使うことで、
ガラス端部の断熱性能を改善する
ことを狙います。
結露と関係する?
窓の結露は、
ガラス中央だけでなく、
ガラス端部やサッシ付近
に発生することがあります。
この部分は室内側表面温度が下がりやすい場合があるからです。
端部の断熱性能を高めることは、結露リスクを抑える方向に働きます。
ただし、
樹脂スペーサーなら絶対に結露しない
という意味ではありません。
室温。
湿度。
外気温。
換気。
なども関係します。
樹脂スペーサーだけで窓を選ばない
ここまで聞くと、
「じゃあ樹脂スペーサーなら高性能窓」
と思うかもしれません。
でも、
窓は、
サッシ。
ガラス。
Low-E。
中空層。
ガス。
スペーサー。
で構成されています。
スペーサーは、
窓性能を決める一つの部品
です。
最終的にはUw値を見る
Q5から何度も出てきていますが、
窓全体を比較するときは、
Uw値
を確認します。
単位は、
W/㎡・K。
基本的には、
小さいほど熱を通しにくい窓
です。
例えば、
A窓は樹脂スペーサー。
B窓は別のスペーサー。
名称だけで判断するより、
完成した窓全体のUw値を比較する
方が分かりやすいです。
細かな部品まで確認する意味
「スペーサーまで確認する必要ある?」
と思うかもしれません。
住宅会社を選ぶ段階で、施主がすべての部品を専門家のように理解する必要はありません。
大切なのは、
住宅会社が窓をどこまで考えて選んでいるか
を見ることです。
「標準だからこの窓です」
なのか、
「この地域、このUA値、この断熱等級を実現するため、この窓仕様にしています」
なのか。
ここには大きな違いがあります。
よくある失敗例
住宅会社から、
「樹脂サッシ+Low-Eペアガラスです」
と説明されて十分だと思った。
後から窓について調べると、
ガス。
中空層。
スペーサー。
などにも違いがあることを知った。
ただ、何が重要なのか分からず、部品名だけを比較するようになってしまった。
「最初からUw値で窓全体を比較すれば分かりやすかった」
と感じた。
チェックポイント
- スペーサーの役割を理解したか
- スペーサーの素材を確認したか
- ガラス端部の性能を考えたか
- ウォームエッジの意味を理解したか
- 結露との関係を理解したか
- サッシも確認したか
- Low-E仕様を確認したか
- 中空層・ガスを確認したか
- Uw値を確認したか
- 部品名だけで性能を判断していないか
まとめ
スペーサーとは、
複層ガラスの間隔を保ち、中空層を形成するためにガラス周囲へ配置される部材
です。
目立たない部品ですが、
ガラス端部の断熱性能にも関係します。
樹脂系など熱を伝えにくいスペーサーを使うことで、
端部からの熱移動を抑える方向に働きます。
ただし、
樹脂スペーサーだから最高性能。
ではありません。
だから住宅会社へ、
「スペーサーは何を使っていますか?」
と聞くことに加えて、
「サッシ・ガラス・ガス・スペーサーを全部含めた、この窓のUw値はいくつですか?」
と確認する。
部品一つではなく、窓全体で性能を見る。
これが窓仕様を正しく比較するポイントです。
















