「太陽光は載せられるだけ載せた方が、電気代が安くなって得ですよね?」
新築住宅で採用が増えている、
太陽光発電。
3kW。
5kW。
8kW。
10kW。
などがあります。
ここで最初に理解したいのが、
kWとkWhの違い
です。
kWとは?
**kW(キロワット)**は、
簡単に言えば、
太陽光発電設備の出力・能力を表す単位
です。
例えば、
「太陽光5kW」
なら、5kW規模の太陽光発電設備という意味です。
kWhとは?
一方、
kWh(キロワットアワー)
は、
電力量を表す単位
です。
例えば、
1kWの電力を1時間使う。
↓
1kWh。
太陽光では、
kW=設備の大きさ
kWh=実際に発電・使用した電力量
と考えると分かりやすいでしょう。
5kW載せれば、いつも5kW発電する?
いいえ。
太陽光の発電量は、
天候。
時間帯。
季節。
屋根の方角。
勾配。
周囲の影。
パネル温度。
などによって変わります。
だから、
5kW=一日中5kW発電
ではありません。
南向きじゃないとダメ?
南向きは太陽光発電を考えるうえで有利な条件になりやすいですが、
東。
西。
などでも発電できます。
重要なのは、
年間でどの程度発電する見込みなのか
です。
屋根形状・方位を含めてシミュレーションします。
「年間発電量」を確認する
太陽光を比較するときは、
「5kW載っています」
だけではなく、
年間何kWh程度の発電を想定しているか
を確認します。
さらに、
その数字が、
どんな条件。
どんな地域。
どんな方位。
どんな影。
を前提としているのかも確認します。
売電だけで考えない
以前は、
発電。
↓
余った電気を売る。
という、
売電
が大きな目的でした。
しかしこれからは、
発電した電気を自宅で使う、
自家消費
という考え方も重要です。
自家消費とは?
例えば昼間、
太陽光が4kW発電。
家で1kW使用。
残り3kWが余る。
このうち家で使った1kW分は、
電力会社から買わずに太陽光でまかなった
ということになります。
これが自家消費です。
売るか、使うか
例えば、
電気を買う単価。
と、
売電する単価。
に差がある場合、
発電した電気を売るより、
自宅で使う価値が高くなるケース
があります。
だから太陽光は、
「年間いくら売れる?」
だけではなく、
「年間どれくらい買う電気を減らせる?」
で考えることが重要です。
エコキュートとの連携
昼間、
太陽光が発電。
↓
エコキュートでお湯をつくる。
↓
タンクへためる。
↓
夜のお風呂で使う。
こうすると、
昼間の太陽光を、お湯という形で活用する
ことができます。
EVとの連携
EVも同じです。
昼間に車が自宅にあるなら、
太陽光。
↓
EV充電。
という使い方も考えられます。
つまり今後は、
太陽光単体ではなく、給湯・車・蓄電池まで含めて考える
ことが重要になります。
パネルを多く載せれば全部使える?
例えば昼間に大量発電。
でも、
家族全員外出。
エコキュートも沸き上げ終了。
EVも不在。
蓄電池もない。
となれば、多くの電気が余ります。
だから、
発電量と使用量の時間帯
を合わせて考える必要があります。
影はかなり重要
隣家。
電柱。
樹木。
アンテナ。
屋根形状。
などによってパネルへ影が落ちることがあります。
特に、
将来隣地に建物が建つ可能性
も考えておきたいところです。
パワーコンディショナって何?
太陽光発電では、
パワーコンディショナ、通称パワコン
という機器を使います。
太陽光パネルが発電する電気を、住宅で利用できる形へ変換する重要な設備です。
パネルだけ長持ちすればいい?
ここが大切です。
太陽光パネルは長期間使用する設備ですが、
パワコンなどの周辺機器は、住宅の使用期間中に修理・交換が必要になる可能性があります。
だから、
パネルの保証だけでなく、パワコンの保証・交換費
も確認します。
パワコンはどこに付ける?
屋外。
屋内。
など、システムによって設置場所が異なります。
点検。
交換。
音。
熱。
スペース。
まで考えます。
屋根メンテナンスとの関係
屋根には、
屋根材。
ルーフィング。
があります。
その上に太陽光パネル。
だから、
太陽光だけ30年間で考えない
ことが重要です。
パネルを外す必要が出たら?
屋根の補修。
防水改修。
などを行うとき、施工内容によっては太陽光パネルの脱着が必要になる可能性があります。
だから、
屋根材・ルーフィング・太陽光のメンテナンス時期
をできるだけ合わせて考えます。
よくある失敗例
「太陽光5kWで年間○万円売電できます」
という説明だけで採用。
しかし、
自家消費率。
エコキュート連携。
パワコン交換。
屋根メンテナンス。
については確認していなかった。
後から、
「売電額ではなく、30年間の電気代と設備交換まで考えればよかった」
と気づいた。
チェックポイント
- kWとkWhの違いを理解したか
- 年間発電量を確認したか
- 屋根方位・勾配を確認したか
- 影の影響を確認したか
- 自家消費量を考えたか
- エコキュート連携を検討したか
- EVとの連携を考えたか
- パワコンの保証を確認したか
- 屋根メンテナンスを考えたか
- 30年間の収支を比較したか
まとめ
太陽光発電は、
「何kW載せれば得か?」だけで考えないこと。
重要なのは、
何kWh発電する?
↓
そのうち何kWh自宅で使う?
↓
何kWh売る?
↓
買う電気をどれだけ減らせる?
です。
さらに、
パワコン。
屋根。
将来交換。
まで含める。
だから住宅会社へ、
「太陽光は5kWですか?」だけではなく、「年間発電量のうち、わが家では何%程度を自家消費すると想定していますか?」
と聞いてみる。
さらに、
「パワコン交換と屋根メンテナンスまで含めた30年間の収支を見せてください」
まで確認する。
売電するための太陽光ではなく、買う電気を減らすための太陽光として考える。
これがポイントです。
















