「建替えにお金を使うより、子どもへ少しでも多く残した方がいいのでしょうか?」
これは、
家庭によって考え方が違います。
「子どもにできるだけ財産を残したい」
という家庭もあれば、
「自分たちの老後を安心して暮らすことを優先したい」
という家庭もあります。
どちらが正解というものではありません。
ただし建替えでは、
「子どもにいくら残すか」だけではなく、「何を残すか」
まで考えてみることが大切です。
お金だけが財産ではない
子どもへ残る可能性があるのは、
預貯金。
土地。
住宅。
その他の資産。
です。
建替えれば預貯金は減りますが、
その代わりに新しい住宅という資産が残ります。
古い家をそのまま残すことも考える
建替え費用がもったいない。
↓
古い家のまま住む。
↓
将来子どもが相続。
そのとき、
大規模修繕。
解体。
家財処分。
空き家管理。
などが必要になる可能性もあります。
つまり、
「建替えない=子どもの負担が少ない」とは限りません。
子どもはその家に住む?
ここは早めに確認したいところです。
将来、
長男が住む?
娘が住む?
誰も住まない?
土地だけ残したい?
子どもが遠方に生活基盤を持っているなら、住宅を引き継がない可能性もあります。
「子どものために大きな家」は慎重に
子どもが帰省するから、
子ども部屋2室をそのまま。
孫も泊まるから大きな家。
という考え方もあります。
でも年に数回の帰省のために、夫婦2人が毎日大きな家を管理する必要があるかは考えます。
帰省は多目的室でも対応できる
普段は、
書斎。
趣味室。
和室。
として使用。
帰省時は寝室。
という方法もあります。
専用の子ども部屋を残さなくても対応できる
場合があります。
子どもに残すために老後を我慢しすぎない
子どもへお金を残したい。
そのために、
寒い家。
段差の多い家。
耐震性が気になる家。
で我慢して暮らす。
これが本当に家族の希望なのか、話し合ってみることも大切です。
親の生活が安定することも子どもの安心
建替えによって、
暖かい。
段差が少ない。
管理しやすい。
コンパクト。
な住宅になる。
それによって親が安心して暮らせれば、
子ども側の心配や将来負担を減らせる可能性
もあります。
住宅ローンを子どもへ残さない計画
一方で、
子どもへ資産を残したいから大きな家を建てる。
でも住宅ローン返済が長期間残る。
という計画には注意が必要です。
50代・60代なら、
自分たちの収入・資産で完結できる資金計画
を基本に考えます。
相続は家族構成によって違う
子ども1人。
子ども3人。
土地が複数。
共有財産。
などによって、相続の考え方は変わります。
誰に何を残すか具体的に考える場合は、
税理士。
司法書士。
などの専門家へ相談することも重要です。
土地と建物の名義も整理する
親名義の土地に子どもが建物を建てる。
夫婦共有。
相続登記未了。
などの場合は、将来の相続にも関係します。
建替えは、
現在の名義を整理するタイミング
にもなります。
子ども本人の意見を聞いてみる
親は、
「この土地を子どもへ残したい」
と思っている。
でも子どもは、
「今住んでいる場所から戻る予定はない」
ということもあります。
家族で話すだけでも、建替えの方向性が変わる場合があります。
「残す金額」を決めてもいい
例えば、
老後資金を確保。
↓
建替え予算を決定。
↓
それでも一定の金融資産を残す。
という方法があります。
子どもへ残すお金を完全にゼロか最大かで考える必要はありません。
贈与は別に考える
建替え時に、
親から子へ資金を渡す。
子どもが親へ資金援助する。
などの場合、税金が関係する可能性があります。
Q79・Q80で詳しく扱います。
よくある失敗例
「子どもへできるだけ現金を残したい」
と建替えを先送り。
古い住宅を修繕しながら生活。
その後、子どもが相続したとき、
大量の家財。
古い住宅。
解体。
土地整理。
が必要になった。
子どもから、
「元気なうちに整理してくれていた方が助かった」
と言われた。
チェックポイント
- 子どもへ何を残したいか
- 現金を残したいのか
- 土地を残したいのか
- 新しい住宅を残したいのか
- 子どもが将来住む予定があるか
- 古い家を残す負担を考えたか
- 大きな家が本当に必要か
- 老後生活を我慢しすぎていないか
- 土地・建物名義を確認したか
- 家族で相続について話したか
まとめ
子どもへお金を残すことは、
建替え予算を考えるうえで一つの大切な要素です。
でも、
「建替えに使ったお金=子どもから減ったお金」
とだけ考えないこと。
子どもへ残すものには、
現金。
土地。
住宅。
そして、整理された資産。
があります。
住宅会社や専門家へ、
「建替えにいくら使えますか?」だけではなく、「夫婦の老後を安心して暮らせる資金を残しながら、子どもへ土地・住宅・金融資産をどう残すのがいいか整理してください」
と相談する。
子どものために自分たちの老後を我慢しすぎない。
自分たちのために将来の整理を子どもへ丸投げしない。
このバランスを家族で考えることが、50代・60代の建替えで大切なポイントです。
















