「住んでいる土地を調べたら、亡くなった祖父の名義のままでした。このまま建替えできますか?」
ここは注意が必要です。
祖父母がすでに亡くなっているのに、
土地の登記名義が祖父母のまま
という場合、
まず相続関係を確認する必要があります。
単純に、
「家族の土地だから、そのまま自分が建替える」
と進められるとは限りません。
最初に登記事項を確認する
土地について、
誰名義?
共有者は?
抵当権等は?
を確認します。
「祖父の土地だと思う」
ではなく、
現在の登記状態を確認
することが第一歩です。
祖父が亡くなっていたら?
祖父が亡くなった時点で、土地について相続が発生します。
相続人が、
祖母。
父。
叔父。
叔母。
など複数いる可能性があります。
「父が住んでいるから父の土地」ではない
例えば、
祖父死亡。
↓
長男である父がその家に住み続けた。
↓
30年経過。
だから、
「当然、父の土地」
と思っていた。
でも登記上は祖父名義のまま。
ということがあります。
相続人を確認する
祖父母名義の土地なら、
誰が相続人なのかを確認します。
場合によっては、
相続人がすでに亡くなっている。
↓
その子どもが相続関係に入る。
ということもあります。
時間が経つほど関係者が増える可能性があります。
相続人が増えると手続きも複雑になる
例えば祖父の相続人が3人。
そのうち1人が亡くなっていて、その子どもが2人。
というように、長期間相続登記をしていないと関係者が増えている場合があります。
建替え直前に発覚すると大変
間取り完成。
住宅ローン事前審査。
仮住まい準備。
解体予定。
そこで、
「土地が祖父名義でした」
と分かる。
すると建替えスケジュールへ影響する可能性があります。
だから、
建替えの一番最初に土地名義を確認
します。
相続登記は重要
相続によって不動産を取得した場合の相続登記は、現在は法律上の義務があります。
期限や具体的な手続きについては、実際の相続時期や事情を含めて司法書士・法務局等へ確認します。
誰の名義にする?
相続関係を整理した後、
父親名義?
自分名義?
複数人共有?
など、誰が土地を取得するのかを決める必要があります。
これは、
新しい住宅を誰が建てるか
にも関係します。
兄弟・叔父・叔母との話し合いが必要になることも
「自分がずっと住んでいる土地だから」
という理由だけで、自由に名義変更できるとは限りません。
相続人が複数いる場合は、遺産分割などの手続きが必要になることがあります。
解体する建物の名義も確認
土地は祖父。
建物は父。
あるいは、
土地も建物も祖父。
というケースがあります。
古い家を解体する前に、
土地と建物の両方の登記を確認
します。
建物も亡くなった人の名義なら?
既存建物の解体・滅失登記等を進めるうえでも、相続関係の確認が必要になる場合があります。
解体会社だけに、
「壊してください」
とお願いする前に、司法書士等へ相談します。
住宅ローンにも影響する
新しい住宅ローンを利用する場合、
土地所有者。
新築建物所有者。
担保。
などが関係します。
土地の相続整理が終わっていない状態では、融資手続きを進めにくくなる場合があります。
「先に家を壊してから相続整理」は避ける
古い家が邪魔だから、
先に解体。
↓
その後で土地名義を整理。
ではなく、
名義・相続を確認してから解体
することが重要です。
相続税の問題とは別
「相続税は払っていないから問題ない」
「相続税がかからなかったから手続き不要」
ということではありません。
相続税と不動産の相続登記は別の話
です。
税理士と司法書士の役割も違う
大まかには、
相続登記・名義関係
→ 司法書士等
相続税・贈与税等
→ 税理士・税務署等
というように相談内容によって専門家が異なります。
何十年も放置しているほど早めに
祖父。
曾祖父。
の名義。
という場合は、相続関係が複雑になっている可能性があります。
建替え予定がまだ1年先でも、
名義確認だけは早めに始める
ことをおすすめします。
よくある失敗例
「この土地は父が祖父からもらった土地」
と家族全員が思っていた。
建替えのため登記を確認すると、
祖父名義のまま。
さらに相続人が複数いることが分かった。
住宅ローン。
解体。
新築。
すべてのスケジュールを見直すことになった。
「住宅会社を決める前に登記を確認すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 土地の登記名義を確認したか
- 建物の登記名義を確認したか
- 名義人が存命か確認したか
- 相続人を確認したか
- 相続登記が済んでいるか
- 遺産分割等が必要か確認したか
- 誰が土地を取得するか整理したか
- 解体前に専門家へ相談したか
- 住宅ローンへの影響を確認したか
- 建替え工程に相続手続き期間を入れたか
まとめ
亡くなった祖父母名義の土地なら、
そのまま建替えを進める前に、相続関係と登記を確認することが重要です。
順番は、
登記確認
↓
相続人確認
↓
必要な相続手続き
↓
土地・建物名義を整理
↓
住宅ローン等を確認
↓
解体
↓
新築
です。
住宅会社へ、
「祖父名義ですが建替えできますか?」だけではなく、「解体・住宅ローンを進める前に、どの名義整理が必要なのか専門家と確認したいです」
と伝える。
建替えで最初に見るのは、間取り図ではなく登記簿。
特に築40年・50年以上の家では、これが建替えをスムーズに進める重要なポイントです。
















