「節水できる水栓なら、水道代が安くなるだけですよね?」
キッチン。
洗面。
浴室。
で毎日使う水栓。
最近の住宅設備では、
節湯水栓
という言葉をよく見かけます。
節水と似ていますが、住宅の省エネを考えるうえでは、
「水の量」だけでなく「お湯の量を減らす」
ことがポイントです。
そもそも節湯水栓とは?
簡単に言えば、
お湯の使用量を減らし、給湯に必要なエネルギーを抑えるための機能を持つ水栓
です。
お湯を使えば、
水道代だけでなく、
その水を温めるための、
電気。
ガス。
などのエネルギーも必要です。
だから、
お湯を使う量を減らす=給湯エネルギーも減らせる
という考え方です。
「節水」と「節湯」は何が違う?
簡単に整理すると、
節水
→ 使用する水そのものを減らす
節湯
→ お湯の使用量や、不要な給湯を抑える
という考え方です。
もちろん両方を兼ねた製品もあります。
なぜ給湯の省エネが重要なの?
住宅では、
冷暖房。
照明。
家電。
換気。
給湯。
などにエネルギーを使います。
高断熱住宅では冷暖房負荷を抑えやすくなるため、
給湯に使うエネルギーの存在感も無視できません。
だから、
高効率なエコキュートを採用する。
だけではなく、
そもそも必要以上にお湯を使わない
ことも大切です。
キッチンで無意識にお湯を使っている?
シングルレバー水栓では、
レバーを中央付近にして使う。
↓
自分では水のつもり。
↓
実際には給湯側も開いている。
ということがあります。
給湯器が作動しても、蛇口へお湯が到達する前に使用を終えれば、
使っていないお湯をつくるためにエネルギーを使った
ということにもなります。
水優先吐水とは?
そこで使われる機能の一つが、
水優先吐水
などです。
水を使うことが多いレバー位置では、給湯器が作動しにくいようにする考え方です。
お湯が必要なときは、意識してお湯側へ操作します。
つまり、
無意識の給湯を減らす
ための機能です。
手元止水も節湯につながる
浴室のシャワーでは、
シャワーヘッドなどの手元で一時的に止水できる製品があります。
例えば、
髪を洗っている間。
身体を洗っている間。
に簡単に止められれば、流しっぱなしを減らしやすくなります。
ただし採用する給湯設備・水栓との適合や使用方法は確認します。
小流量吐水とは?
少ない流量でも使いやすさを確保するよう工夫された水栓・シャワーがあります。
これによって、
使用感を大きく損なわずに水・お湯の量を抑える
ことを狙います。
ここでも重要なのは、
単純に水量を減らせばいいわけではないことです。
シャワーは家族全員が毎日使う
例えば、
1人あたりのシャワー時間を少し短くする。
シャワー流量を適切に抑える。
これが、
4人家族。
365日。
となれば積み重なります。
だから給湯省エネでは、
給湯器の効率+蛇口から出すお湯の量
の両方を見る必要があります。
水圧とのバランスも重要
シャワーでは使用感も重要です。
節水性能を優先しすぎて、
「シャワーが物足りない」
となれば、満足度が下がります。
だから、
節湯性能+水圧・使用感
で比較します。
可能ならショールームで実際に確認します。
高性能シャワーヘッドなら何でも省エネ?
ミスト。
マッサージ。
大粒シャワー。
など、さまざまな機能があります。
しかし、
高価格。
多機能。
だから必ず節湯性能も高い、
とは限りません。
確認したいのは、
実際の流量や節湯性能
です。
よくある失敗例
高効率なエコキュートを採用し、
「これで給湯費も安心」
と思っていた。
しかし家族全員、
シャワー時間が長い。
キッチンでも無意識に給湯器を作動させている。
後から、
「お湯を効率よくつくるだけでなく、使う量を減らすことも大切だった」
と気づいた。
チェックポイント
- 節水と節湯の違いを理解したか
- キッチン水栓の節湯機能を確認したか
- 水優先吐水を確認したか
- シャワー流量を確認したか
- 手元止水の有無を確認したか
- シャワーの使用感を確認したか
- 家族のシャワー時間を考えたか
- 給湯器との適合を確認したか
- 水道代だけで考えていないか
- 給湯エネルギーまで考えたか
まとめ
節湯水栓の目的は、
水道代を減らすことだけではありません。
お湯を減らせば、
そのお湯をつくるための、
電気。
ガス。
も減らす方向に働きます。
だから、
高効率な給湯器+節湯水栓
をセットで考える。
住宅会社へ、
「エコキュートは高効率ですか?」だけではなく、「キッチン・洗面・浴室の水栓には、どんな節湯機能が標準ですか?」
と聞いてみる。
効率よくお湯をつくり、必要以上にお湯を使わない。
この両方が、給湯省エネの基本です。
















