「せっかく新築するなら、設備はできるだけ最新・最上位グレードにした方が後悔しませんよね?」
設備・仕様編の最後に、一番大切なことです。
キッチン。
食洗機。
エコキュート。
エアコン。
床暖房。
浴室。
トイレ。
照明。
スマートホーム。
太陽光。
蓄電池。
家づくりを進めると、
「せっかく新築するなら」
という言葉が何度も出てきます。
その結果、
便利な設備。
高性能な設備。
最新設備。
を次々に追加したくなります。
しかし、
設備が多い家=暮らしやすい家
とは限りません。
まず「住宅性能」と「設備性能」を分ける
ここは非常に重要です。
例えば、
住宅性能
断熱。
気密。
耐震。
窓。
換気。
防水。
耐久性。
など。
一方、
設備
エアコン。
給湯器。
食洗機。
床暖房。
太陽光。
蓄電池。
など。
です。
設備は将来、
壊れる・交換する
可能性があります。
一方、壁の中の断熱材や構造、防水などは、完成後に簡単には変更できません。
予算をかける順番を間違えない
例えば予算が100万円余った。
A
高級キッチンへ変更。
B
断熱・窓・気密など、後から変更しにくい部分を改善。
どちらを優先するかは住宅によりますが、
基本的には、
後から変えにくいものほど新築時にしっかり考える
ことが重要です。
設備は交換できる
食洗機。
エアコン。
給湯器。
IH。
トイレ。
照明。
などは、将来交換する可能性があります。
10年。
15年。
20年。
と住めば、何かしらの設備交換は出てくるでしょう。
だから、
「今一番高性能な設備を付ける」ことだけが正解ではありません。
住宅は30年・40年使う
一方、
断熱。
構造。
窓位置。
配管経路。
防水。
などは、後から大きく変更するのが難しい部分です。
だから新築時には、
交換できないものから優先する
という考え方を持ちます。
「標準仕様だから安心」でもない
住宅会社から、
「これは標準仕様です」
と言われると安心しますよね。
でも、
標準=あなたの家族に最適
という意味ではありません。
標準仕様は、その住宅会社が設定した仕様です。
自分たちの、
家族人数。
生活。
予算。
将来。
に合っているかを確認します。
「オプションだから良い設備」でもない
オプション設備を見ると、
標準より高い。
↓
性能も高い。
↓
付けた方がいい。
と思いがちです。
しかし、
使わなければ価値はありません。
例えば、
浴室乾燥機。
床暖房。
大型食洗機。
スマートホーム。
高機能トイレ。
家族によっては毎日使う。
別の家庭ではほとんど使わない。
設備の価値は価格ではなく使用頻度で決まります。
「1日何回使う?」で考える
設備を追加するか迷ったら、
一日何回使うか?
を考えてみてください。
例えば、
タッチレス水栓。
毎日料理して何十回も操作。
↓
価値を感じやすい。
一方、
年に数回しか使わない機能。
↓
優先順位は下げてもいいかもしれません。
「何分ラクになる?」でも考える
例えば食洗機によって、
毎日20分。
家事時間を減らせる。
20分×365日。
なら、
年間約122時間。
10年間なら、
約1,220時間。
もちろん実際の削減時間は家庭によりますが、
毎日の小さな時短は長期間では大きくなる
という考え方です。
設備は「時間を買う」という考え方もある
食洗機。
乾燥機。
ロボット掃除機。
スマートキー。
自動照明。
などは、
単純な光熱費だけで評価する必要はありません。
家事時間を減らす。
これも設備の大きな価値です。
だから、
「元が取れる?」
だけでなく、
「毎日どれだけ生活がラクになる?」
で判断します。
逆に「掃除が増える設備」もある
設備を追加すれば、
掃除。
フィルター交換。
点検。
消耗品。
修理。
が増える場合があります。
例えば、
設備を一つ追加する。
↓
便利になる。
↓
でも掃除する場所が一つ増える。
ということです。
だから、
便利さ-メンテナンス
で考えます。
「故障したら生活できない家」にしない
スマートキー。
スマート照明。
自動水栓。
電動シャッター。
HEMS。
など、住宅設備の電子化は進んでいます。
便利ですが、
通信障害。
停電。
故障。
サービス終了。
なども考えます。
だから、
最新設備が使えなくても基本的な生活ができること
は重要です。
10年後に交換できる?
設備選びでは必ず、
「壊れたらどうする?」
を考えます。
交換できる?
同じサイズの商品がある?
別メーカーへ変更できる?
壁や床を壊さない?
搬出できる?
ここまで確認します。
交換スペースまで設計する
例えば、
エコキュート。
大型食洗機。
洗濯乾燥機。
蓄電池。
パワコン。
室外機。
設備そのものは交換できても、
物置。
フェンス。
造作家具。
カーポート。
などが邪魔して搬出できない。
ということがあります。
だから、
設備の場所+交換経路
まで設計します。
30年間の設備交換表をつくる
おすすめなのが、
設備ごとに、
初期費用
↓
年間維持費
↓
点検
↓
消耗品
↓
修理
↓
交換
を書き出すことです。
例えば、
エアコン。
エコキュート。
食洗機。
トイレ。
太陽光パワコン。
蓄電池。
など。
「家の価格」ではなく、
住み始めてから必要になるお金
が見えてきます。
住宅会社に聞いてほしい質問
設備一つひとつについて、
① なぜこの設備を採用するの?
② わが家ではどのくらい使う?
③ 年間の電気・ガス・水道代は?
④ どんなメンテナンスが必要?
⑤ 何年程度で交換を想定する?
⑥ 交換費用はいくら程度?
⑦ 別メーカーへ交換できる?
ここまで聞けば、設備選びの考え方はかなり変わります。
よくある失敗例
せっかくの注文住宅だからと、
最新キッチン。
床暖房。
浴室乾燥。
スマートホーム。
高機能トイレ。
電動設備。
などを次々に追加。
完成時は大満足。
しかし数年後、
使っていない設備がいくつもある。
その一方で、
「もっと窓性能や収納、断熱に予算を使えばよかった」
と感じた。
さらに10年後から、
設備の修理・交換が少しずつ始まった。
「建てるときの満足度だけでなく、30年間使う費用まで考えればよかった」
と後悔した。
チェックポイント
- 住宅性能と設備性能を分けて考えたか
- 後から変更できないものを優先したか
- 標準仕様をそのまま受け入れていないか
- オプションの使用頻度を考えたか
- 家事時間をどれだけ減らせるか考えたか
- 掃除・メンテナンスが増えないか
- 故障時も基本的な生活ができるか
- 将来交換できる設備か
- 搬出・交換経路を確保したか
- 30年間の維持・交換費を考えたか
まとめ
設備・仕様選びで一番大切なのは、
「一番高いものを選ぶこと」でも、
「一番最新のものを選ぶこと」でもありません。
大切なのは、
自分たちが本当に使うものを選ぶこと。
そして予算には順番をつける。
① 構造・耐震
↓
② 断熱・気密・窓
↓
③ 防水・耐久性
↓
④ 換気・空調・給湯
↓
⑤ 毎日使う設備
↓
⑥ 便利・デザイン設備
というように、
後から変更しにくいものから考える。
設備については、
付けるときの価格だけでなく、使う・掃除する・直す・交換するまで考える。
だから住宅会社へ、
「この設備は標準ですか?」ではなく、「この設備を30年間使うと仮定して、点検・修理・交換まで含めてどんな費用が考えられますか?」
と聞いてみる。
そして最後は、
「この設備がなくても、私たちの暮らしは困らない?」
と考えてみる。
困らないなら、付けないことも立派な選択です。
いい家は、設備が多い家ではありません。
必要な性能をしっかり確保し、必要な設備だけを選び、将来も無理なく維持できる家。
これが、一番伝えたいポイントです。
















