「土地を見たら上空に電線が通っています。また、地下に隣家の配管が通っている可能性もあると言われました。新築できますか?」
結論
電線や配管がある=必ず建築できないわけではありません。
ただし購入前に、
何が
+どこを
+誰の権利で
+どの範囲を通っているのか
を確認する必要があります。
特に地下配管では、
新築建物の基礎と干渉しないか、将来修理するとき誰が敷地を掘るのか
まで確認します。
① 上空も土地利用に関係する
土地を見るときは地面だけを見がちですが、
電線。
通信線。
その他の設備。
が敷地上空付近を通っている場合があります。
② 電線があるだけで家は建てられない?
そうとは限りません。
ただし、
建物高さ。
屋根。
足場。
クレーン。
工事時の安全距離。
などに影響しないか確認します。
③ 特に工事中は重要
完成後は問題なく見えても、新築工事では、
クレーンで材料を吊る。
足場を組む。
屋根工事をする。
という作業があります。
上空線が近い場合は施工計画に影響する可能性があります。
④ 電線は勝手に移動できない
「家を建てるから電線を移してください」
と希望しても、必ず好きな位置へ移せるとは限りません。
管理者・周辺設備との関係があります。
⑤ 地下配管はさらに見えにくい
例えば、
隣家の水道管。
排水管。
その他の配管。
が自分の購入予定地を通っている場合があります。
地面からは分かりません。
⑥ 古い住宅地では特に確認
昔は同じ所有者だった土地を後から分割した場合などに、
配管だけ昔の経路のまま残っている
ケースも考えられます。
⑦ 例えば親の土地を分筆したケース
もともと1つの土地。
↓
2区画に分割。
↓
家も別々。
でも、
奥の住宅の排水管が手前の土地を通っている。
という可能性があります。
⑧ 新築の基礎と重なったら?
他人の配管が、
新築建物予定位置。
基礎。
駐車場。
擁壁。
などと干渉すれば、移設等を検討する必要があります。
⑨ 誰が移設費を負担する?
ここが重要です。
配管所有者?
土地売主?
買主?
誰が負担するのかは、権利関係・契約条件等によって確認が必要です。
「邪魔なら隣家に移してもらえる」と自己判断しません。
⑩ 将来修理するときは?
今は問題なく使えていても、
20年後に配管漏水。
↓
修理のため自分の庭や駐車場を掘削。
という可能性があります。
⑪ 新築した外構を壊す可能性も
例えば配管の上に、
土間コンクリート。
カーポート。
門柱。
を施工。
↓
配管修理。
↓
外構を撤去。
という可能性も考えます。
⑫ 配管を移設できるなら先に整理
可能であれば新築前に、
他人の配管を他人の敷地へ移す。
新しい経路へ変更。
などを検討する方法があります。
土地購入前に条件を整理します。
⑬ 権利関係を書面で確認
地下配管について、
使用承諾。
掘削。
維持管理。
修理。
費用負担。
などの取り決めがあるか確認します。
⑭ 自分の配管が隣地を通っている場合もある
逆に購入予定地の給排水管が、
隣地を経由して道路へ接続
している可能性もあります。
この場合も将来の修理・建替えまで考えます。
⑮ 新築ならできるだけ権利関係をシンプルに
可能であれば、
自分の給排水
→ 自分の敷地内
隣家の給排水
→ 隣家の敷地内
という状態のほうが、将来の維持管理を考えやすくなります。
チェックポイント
- 上空線を確認したか
- 電線等の管理者を確認したか
- 建物高さへの影響を確認したか
- クレーン・足場への影響を確認したか
- 地下配管図を確認したか
- 他人の配管がないか
- 自分の配管が隣地を通っていないか
- 移設可能性を確認したか
- 移設費負担を確認したか
- 将来の掘削・修理条件を確認したか
まとめ
土地を見るときは、
地面だけを見ないこと。
確認するのは、
上空
+地上
+地下
です。
不動産会社・住宅会社には、
「土地の中に何かありますか?」だけではなく、「上空線・地下配管・地役権等まで確認し、新築建物・基礎・駐車場・外構と干渉するものがないか確認してください」
と相談する。
そして他人の設備が通っているなら、
誰が使うのか、誰が修理するのか、誰が費用を負担するのか
まで契約前に明確にする。
土地選びでは、見えている50坪だけでなく、上空と地下にある「見えない条件」まで確認することが重要です。
















