「土地の資料を確認したら『地役権』という記載がありました。普通に家を建てられる土地なのでしょうか?」
結論
地役権が設定されている=買ってはいけない土地ではありません。
ただし、
何のための地役権なのか
+土地のどの範囲に設定されているか
+建物を建てられるか
+駐車場・外構に影響するか
+将来も権利が続くのか
を確認してから購入することが重要です。
特に注文住宅では、
「土地50坪」ではなく「自由に建築・利用できる部分が何坪あるか」
を見る必要があります。
① 地役権とは?
簡単にいうと、ある土地を利用するために、他人の土地を一定の目的で利用できる権利です。
例えば、
通行。
給排水。
送電設備等。
などに関係する場合があります。
② 「他人が自分の土地を使える」ということ?
設定内容によっては、自分が購入した土地の一部を他人が一定の目的で利用することになります。
だから、
所有権を買えば土地全部を自由に使える
とは限りません。
③ まず登記を確認
地役権が登記されている場合は、
何の目的?
どの土地のため?
どの範囲?
などを確認します。
「地役権あり」という言葉だけで判断しません。
④ 通行のための地役権なら?
例えば自分の土地の一部を、奥にある土地の所有者が通行する権利が設定されているケースがあります。
この場合、
人だけ?
車も?
いつでも?
どの範囲?
を確認します。
⑤ 通路部分に家を建てられる?
他人の通行に使われる部分へ建物を配置すると、その権利を妨げる可能性があります。
そのため、
建築可能範囲を住宅会社に確認
します。
⑥ 駐車場として使える?
建物を建てなくても、
車を常時駐車。
門扉を設置。
物置を設置。
などによって通行を妨げる可能性があります。
「建物が建たなければ自由に使える」とも限りません。
⑦ 50坪あっても有効利用できる面積が減る?
例えば50坪のうち10坪相当が通行に利用される条件なら、実際の住宅計画では残りの部分を中心に考えることになります。
※数字は説明用の例です。
土地面積だけで価格を比較しません。
⑧ 給排水のための権利もある
他人の土地を通って、
給水管。
排水管。
などが設置されているケースもあります。
この場合は、将来の修理・交換時に土地を掘削する可能性も考えます。
⑨ 自分が地役権を利用する側の場合もある
逆に、自分が購入する土地へ入るため、
隣地を通行できる地役権
が設定されているケースもあります。
この場合、その権利が住宅建築・日常生活に十分な内容なのか確認します。
⑩ 「昔から通っている」だけではなく権利を確認
近所の人が、
「ここは昔からみんな通っています」
と言っていても、
法的な権利関係がどう整理されているかは別です。
書類で確認します。
⑪ 住宅ローンへの影響も確認
地役権の内容や土地利用への影響によっては、金融機関が担保評価等で確認する場合があります。
土地契約前に金融機関へ資料を提示します。
⑫ 将来売却するときも説明が必要
将来売却するとき、
購入希望者から、
誰が通る?
どこを使う?
家は建替えられる?
と確認される可能性があります。
自分が納得できるだけでなく、将来説明できる状態にしておきます。
チェックポイント
- 地役権の有無を確認したか
- 登記内容を確認したか
- 地役権の目的を確認したか
- 対象範囲を確認したか
- 通行車両等を確認したか
- 建物配置への影響を確認したか
- 駐車場・外構への影響を確認したか
- 給排水管等を確認したか
- 住宅ローンへの影響を確認したか
- 将来売却も考えたか
まとめ
地役権がある土地では、
「自分の土地になるから全部自由に使える」と考えないこと。
不動産会社・住宅会社には、
「地役権がありますか?」だけではなく、「何の目的で、どの範囲に設定され、建物・駐車場・外構計画にどのような制限が出るのか図面上で確認してください」
と相談する。
土地の価値は、登記面積だけではなく「実際に自由に使える範囲」で判断することが重要です。
















