質問
「熱交換率80%と90%なら、90%の換気システムを選べば間違いないですか?数字が高いほど高性能なのでしょうか?」
結論
熱交換率は重要ですが、その数字だけで換気システムの良し悪しは決まりません。
確認したいのは、
熱交換効率+必要換気量+消費電力+気密性能+フィルター+メンテナンス+交換費用
です。
つまり、カタログ上の最高効率より、実際の家で長期間きちんと換気できるかを重視します。
① まず「何の90%?」を確認
カタログには、
温度交換効率。
湿度交換効率。
全熱交換効率。
などが記載されることがあります。
単に、
「熱交換率90%」
だけでは、何を表している数字なのか分かりません。
② 最大90%=いつでも90%ではない
「最大90%」なら、
どの風量?
どの運転モード?
どの試験条件?
で測定された数値なのか確認します。
実際の住宅で常に最大値になるとは限りません。
③ 換気で最優先なのは必要な空気を入れ替えること
熱交換換気も、まずは換気設備です。
どれだけ熱交換効率が高くても、必要な換気量を確保できなければ本来の役割を果たせません。
熱交換率より先に、
必要風量を確保できるか
を確認します。
④ ダクトの設計も重要
ダクト式なら、
長さ。
曲がり。
径。
圧力損失。
給気口・排気口。
などによって実際の風量に影響します。
高性能な換気本体+適切なダクト設計が必要です。
⑤ 消費電力も比較する
例えば熱交換効率を高めても、ファンの消費電力が大きければランニングコストにも影響します。
住宅会社には、
年間消費電力量は?
まで確認します。
⑥ フィルターが汚れたら?
外気を取り込むため、フィルターには汚れがたまります。
清掃・交換を怠れば、風量や機器性能に影響する可能性があります。
だから、
掃除しやすい?
交換しやすい?
フィルターはいくら?
も重要です。
⑦ C値もセットで確認
せっかく熱交換器を通して給排気しても、家に意図しない隙間が多ければ、そこから出入りする空気は熱交換器を通りません。
そのため、
熱交換率90%+全棟気密測定
というように、気密性能も一緒に確認します。
⑧ 久留米では湿度も見る
久留米では梅雨から夏に高湿度になる時期があります。
全熱交換型を採用する場合は、
温度交換だけでなく、
湿度交換性能
も確認します。
ただし換気設備だけで室内除湿をすべて行うわけではありません。
⑨ 30年間の維持費を見る
換気設備は住宅より先に、
モーター。
ファン。
熱交換素子。
制御部品。
などの修理・交換が必要になる可能性があります。
本体価格だけでなく、将来交換できる構造かも重要です。
チェックポイント
- 何の交換効率か確認したか
- 最大値だけを見ていないか
- 実際の風量を確認したか
- 消費電力を確認したか
- フィルター費用を確認したか
- C値を実測するか
- 夏の湿度対策を確認したか
- 本体交換方法を確認したか
まとめ
住宅会社には、
「熱交換率が一番高い換気設備を入れてください」ではなく、
「実際に使う風量での交換効率・消費電力・フィルター費・C値・将来の本体交換まで含めて比較してください」
と質問する。
熱交換率は換気システムを評価する一つの数字です。
本当に重要なのは、必要な換気を長期間、無理なく続けられることです。
















