「花粉やPM2.5が気になるので、一番細かいフィルターを付ければ安心ですよね?」
第一種換気を選ぶとき、
熱交換率。
消費電力。
換気方式。
に注目しがちですが、もう一つ確認したいのが、
外気を取り入れるフィルター
です。
外の空気には、
ほこり。
花粉。
虫。
黄砂。
PM2.5など。
さまざまな粒子があります。
そのため、
「外気をどこから取り入れて、何をどの程度捕集するフィルターなのか」
を確認することが大切です。
そもそも換気フィルターの役割は?
24時間換気では、住宅へ継続的に外気を取り入れます。
その入口で、
外気中の粒子などを捕集する役割
を持つのが給気側のフィルターです。
第一種換気では、外気を換気本体などへ集めてフィルターを通すタイプもあります。
第三種換気では、各居室の給気口などにフィルターを設けるタイプがあります。
「高性能フィルター」の意味を確認する
住宅会社から、
「高性能フィルターです」
と言われても、それだけでは具体的な性能は分かりません。
確認したいのは、
どの大きさの粒子を、どの程度捕集できるフィルターなのか
です。
例えば、
花粉対策を重視するのか。
より微細な粒子まで考えるのか。
目的によって必要なフィルター性能も変わります。
PM2.5とは?
PM2.5とは、
大気中に浮遊する粒子のうち、粒径2.5μm以下の微小粒子状物質
を指します。
μmは、
マイクロメートル
と読みます。
1μmは、
1mmの1,000分の1
です。
非常に小さな粒子なので、
「フィルターが付いているからPM2.5も全部取れる」
とは限りません。
採用するフィルターの仕様を確認します。
捕集率100%ではないことも理解する
例えば、
「PM2.5対応」
「高捕集」
などの表現があっても、
すべての粒子を100%除去する
という意味とは限りません。
対象粒径。
試験条件。
捕集率。
などを確認します。
商品名より、
どの条件でどの程度捕集するのか
を見ることが大切です。
細かいフィルターほど良い?
ここが重要です。
細かな粒子を捕集しやすいフィルターほど、
一般的には空気が通る際の抵抗も考える必要があります。
フィルター抵抗が大きくなれば、
必要な換気量を確保するためのファン性能などにも関係します。
つまり、
捕集性能+圧力損失+換気量
をセットで考える必要があります。
「圧力損失」とは?
難しい言葉ですが、
簡単に言えば、
空気がフィルターやダクトを通るときの通りにくさ
と考えてください。
フィルターが細かい。
フィルターが汚れる。
ダクト抵抗が大きい。
こうした条件では、空気を動かすために必要な力が変わります。
だから、
フィルター性能だけ高くすればいいわけではありません。
フィルターが汚れたらどうなる?
新品のフィルターは空気を通しやすくても、
数か月使用して、
ほこり。
虫。
花粉。
などがたまれば、状態は変わります。
そのため、
定期的な清掃。
交換。
が必要です。
特に24時間換気では、
フィルターを掃除しないまま使い続ける前提にしない
ことが重要です。
フィルターは何か所ある?
第一種換気では、
一か所の外気取り入れ部分などでまとめて清掃できる設備もあります。
一方、
換気方式によっては、
各部屋。
複数の給気口。
など、それぞれにフィルターがある場合があります。
5か所。
10か所。
となれば、掃除の手間も変わります。
だから、
「フィルターは全部で何枚ありますか?」
と聞いてみてください。
交換フィルターはいくら?
フィルターは消耗品になる場合があります。
例えば、
1枚数千円。
複数枚必要。
定期交換。
となれば、長期間では費用が積み重なります。
確認したいのは、
1回の交換費用×交換頻度
です。
本体価格だけではなく、年間維持費を考えます。
外気取入口の場所も重要
高性能フィルターを使っていても、
外気取入口が、
交通量の多い道路側。
排気口の近く。
給湯設備等の排気の影響を受けやすい場所。
などでは適切か確認が必要です。
つまり、
フィルター+外気を取り入れる場所
をセットで考えます。
よくある失敗例
「PM2.5対応の高性能フィルター」
という説明だけで換気設備を選んだ。
しかし入居後、
交換フィルターが意外と高い。
掃除頻度も想像より多い。
さらにフィルターが汚れると換気状態が気になる。
「捕集性能だけでなく、交換費・掃除・換気量まで確認すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- フィルターの役割を理解したか
- 対象粒径を確認したか
- 捕集性能を確認したか
- PM2.5対応の意味を確認したか
- 圧力損失を考慮しているか
- 必要換気量を確保できるか
- フィルターは何か所あるか
- 清掃頻度を確認したか
- 交換費用を確認したか
- 外気取入口の位置を確認したか
まとめ
換気フィルターは、
細かいものを捕れるほど絶対に良い
と単純には言えません。
重要なのは、
捕集性能。
空気の通りやすさ。
必要換気量。
掃除。
交換費用。
のバランスです。
だから住宅会社へ、
「PM2.5対応ですか?」だけではなく、「どの粒径をどの程度捕集するフィルターで、交換頻度と年間費用はいくらですか?」
まで聞いてみる。
高性能なフィルターではなく、高性能を維持し続けられるフィルターを選ぶ。
これがポイントです。
















