よくある質問

充填断熱と外張り断熱・付加断熱は何が違うの?

「外張り断熱の方が家全体を包むから、充填断熱より高性能なんですよね?」

断熱方法を調べていると、

充填断熱。
外張り断熱。
付加断熱。

という言葉が出てきます。

どれも住宅を断熱するための方法ですが、

断熱材をどこに施工するのか

に違いがあります。

まず、この違いを理解しましょう。

充填断熱とは?

充填断熱とは、

木造住宅の場合、

柱や間柱など構造材の間に断熱材を施工する方法

です。

例えば、


|断熱材|

というイメージです。

グラスウール。

吹付ウレタン。

セルロースファイバー。

など、さまざまな断熱材が使われます。

柱と柱の間の空間を利用できるため、木造住宅では広く採用されている方法の一つです。

外張り断熱とは?

外張り断熱は、

柱など構造体の外側に断熱層を設ける方法

です。

建物を外側から断熱材で包むようなイメージです。

構造材の外側へ連続した断熱層を作りやすいため、

熱橋の影響を抑える方向に働く

という特徴があります。

熱橋とは?

Q14でも少し触れましたが、

熱橋(ヒートブリッジ)

とは、

周囲より熱が通りやすくなっている部分のことです。

例えば充填断熱では、

柱と柱の間には断熱材があります。

しかし、

柱そのものは断熱材ではありません。

そのため、壁全体として見ると構造材部分と断熱材部分では熱の伝わり方が異なります。

外側に連続した断熱層を設けることで、こうした部分からの熱の移動を抑える考え方があります。

付加断熱とは?

付加断熱は、木造住宅では一般的に、

柱間の充填断熱+構造体の外側などに追加する断熱

という組み合わせです。

例えば、

室内

充填断熱

構造体

付加断熱

外壁

というイメージです。

つまり、

充填断熱だけではなく、さらに断熱層を追加する

という考え方です。

付加断熱なら高性能にしやすい?

断熱層を増やせるため、より高い断熱性能を目指す方法の一つになります。

例えば、

断熱等級6。

断熱等級7。

など、高い外皮性能を目指す際に検討される場合があります。

ただし、

付加断熱をしている=必ず高性能住宅

ではありません。

断熱材。

厚み。

窓。

屋根。

床・基礎。

建物形状。

などを含めて、最終的にはUA値を確認します。

外張り断熱なら気密も完璧?

これも別の話です。

断熱と気密は、

同じではありません。

外張り断熱でも、

どこを気密層にするのか。

窓まわりをどう処理するのか。

配管貫通部はどうするのか。

などの施工が重要です。

だからQ3・Q4で扱ったように、

最終的には気密測定でC値を確認する

ことが重要です。

施工方法も重要

外側へ断熱材を施工する場合、

その外側には、

外壁。

通気層。

胴縁。

などがあります。

断熱材の厚みが増えれば、外壁をどのように支持するかなども考える必要があります。

つまり、

断熱材を追加すれば終わりではありません。

防水。

通気。

構造。

施工方法。

までセットです。

結局どれが一番いい?

ここで、

充填断熱は普通。

外張り断熱は高性能。

付加断熱が一番。

と順位を付ける必要はありません。

例えば充填断熱でも、

必要な断熱性能を確保。

高性能窓。

丁寧な気密施工。

全棟気密測定。

適切な日射設計。

まで行えば、高性能な住宅をつくることは可能です。

重要なのは、

工法の名前ではなく、完成した家の性能

です。

費用対効果を見る

例えば、

充填断熱仕様でUA値0.50。

付加断熱に変更するとUA値0.35。

追加費用150万円。

という提案だったとします。

このとき、

「0.35の方が数字が良いから採用」

ではなく、

地域。

冷暖房負荷。

快適性。

予算。

などを含めて判断します。

よくある失敗例

「外張り断熱は家を丸ごと包むから絶対に高性能」

という説明だけで判断。

しかし、

窓性能。

気密測定。

屋根・基礎断熱。

UA値。

を確認していなかった。

後から、

「断熱工法の名前だけでは家全体の性能は分からない」

と気づいた。

チェックポイント

  • 充填断熱の意味を理解したか
  • 外張り断熱の意味を理解したか
  • 付加断熱との違いを理解したか
  • 熱橋について確認したか
  • 断熱材の種類・厚みを確認したか
  • 防水・通気計画を確認したか
  • 気密層をどこに作るか確認したか
  • 気密測定をするか
  • 最終的なUA値を確認したか
  • 追加費用と性能差を比較したか

まとめ

充填断熱。

外張り断熱。

付加断熱。

違いは主に、

断熱材をどこへ施工するか

です。

付加断熱などによって高い断熱性能を目指しやすくなる場合があります。

しかし、

工法名だけで家の性能は決まりません。

だから住宅会社へ、

「何断熱ですか?」だけではなく、「その断熱構成でUA値はいくつになり、C値はどう確認しますか?」

と聞いてみる。

工法を比較するのではなく、完成した家の性能と施工品質を比較する。

これが重要です。

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