「気に入った土地に公共下水道がありません。浄化槽にすれば家は建てられますか?」
結論
公共下水道がない=買ってはいけない土地ではありません。
地域・土地条件によっては、合併処理浄化槽などを利用して住宅を建てるケースがあります。
ただし、
設置費
+放流先
+維持管理
+清掃
+法定検査
+電気代
+将来交換
まで確認して、公共下水道の土地と比較することが重要です。
① 浄化槽とは?
家庭から出る、
トイレ。
キッチン。
浴室。
洗面。
などの生活排水を処理する設備です。
公共下水道が整備されていない地域などで利用されます。
② 「浄化槽を置けばどこでも建つ」ではない
浄化槽を設置できても、
処理した水をどこへ流すのか
が重要です。
側溝。
水路。
その他の放流先。
などを確認します。
③ 放流できるかを土地購入前に確認
土地を購入してから、
「浄化槽は置けるけれど、排水先の条件に問題がある」
となると困ります。
浄化槽本体+放流先
をセットで確認します。
④ 土地の高さも重要
放流先に対して土地が低い場合などは、排水方法について追加検討が必要になる可能性があります。
自然勾配で排水できるか確認します。
⑤ 浄化槽の設置費はいくら?
浄化槽の費用は、
人槽。
土地条件。
工事内容。
放流経路。
地域。
などで変わります。
そのため、
「浄化槽なら○万円」と一律には言えません。
検討している土地ごとに見積りを取ります。
⑥ 「人槽」とは?
浄化槽は住宅の規模・用途などに応じて必要な大きさが決まります。
単純に、
家族4人だから必ず4人用
という決め方ではありません。
建築計画に応じて確認します。
⑦ 設置後にも費用がかかる
公共下水道との大きな違いの一つが、
自宅側で設備を維持管理する必要があること
です。
⑧ 保守点検
浄化槽は、正常に処理できる状態を維持するため定期的な保守点検が必要です。
新築時だけでなく、毎年の住宅維持費として考えます。
⑨ 清掃も必要
浄化槽内にたまった汚泥等を取り除く清掃も必要になります。
保守点検とは別に考えます。
⑩ 法定検査もある
浄化槽には、法律に基づく検査があります。
そのため、
設置したら後は何もしなくていい設備ではありません。
⑪ 電気も使う
浄化槽ではブロワーなどの機器を使用するため、電気代も発生します。
1回の金額だけでなく、長期間のランニングコストとして考えます。
⑫ 機器交換も考える
長期間では、
ブロワー。
ポンプ等。
その他の機器。
の修理・交換が必要になる可能性があります。
⑬ 将来下水道が整備されたら?
将来、地域に公共下水道が整備される可能性もあります。
その場合の接続条件や費用等について、分かる範囲で自治体等へ確認しておく方法があります。
⑭ 下水道と浄化槽は30年間で比較
例えば、
A土地
土地価格は高い
+公共下水
B土地
土地価格は安い
+浄化槽
なら、
土地購入時だけではなく、
初期工事+30年間の維持管理
まで比較します。
⑮ 補助制度も確認
浄化槽設置について、自治体等に補助制度が設けられている場合があります。
ただし、
対象地域。
対象設備。
申請時期。
予算。
などの条件があります。
補助金が必ず出る前提で予算を組まないことが重要です。
チェックポイント
- 公共下水道の整備状況を確認したか
- 浄化槽設置が可能か
- 放流先を確認したか
- 土地との高低差を確認したか
- 設置工事費を確認したか
- 保守点検費を確認したか
- 清掃費を確認したか
- 法定検査を確認したか
- 電気代・機器交換を考えたか
- 補助制度を確認したか
まとめ
下水道がない土地では、
「浄化槽を付ければ大丈夫」で終わらせないこと。
住宅会社・不動産会社には、
「浄化槽はいくらですか?」だけではなく、「設置・放流・維持管理・清掃・検査・電気・将来交換まで含めて、この土地で30年間使う場合の費用を教えてください」
と確認する。
そして公共下水の土地と、
土地価格+初期工事+長期維持費
で比較する。
下水道がある土地が必ず得でも、浄化槽の土地が必ず損でもありません。
土地選びでは、購入時の価格ではなく「住み続けるためのインフラ費用」まで含めて判断することが重要です。
















