「照明やエアコンをスマホで操作できるようにすれば、スマートホームなんですよね?」
最近の住宅では、
スマートフォンで照明を操作。
外出先からエアコンON。
玄関ドアを遠隔確認。
電動シャッターを自動操作。
などができるようになっています。
こうした住宅を、
スマートホーム
と呼ぶことがあります。
便利そうですが、
「何でもスマホにつなげれば便利」
とは限りません。
住宅は何十年も使います。
一方、
スマートフォンや通信機器は数年単位で変化します。
だから、
便利さ+将来の交換性
まで考えることが重要です。
そもそもスマートホームとは?
簡単に言えば、
住宅設備や家電を、
ネットワークにつなぎ、連携・自動制御できる住宅
です。
例えば、
照明。
エアコン。
給湯器。
玄関鍵。
インターホン。
カーテン。
シャッター。
太陽光。
蓄電池。
などを連携させます。
スマホ操作だけがスマートホームではない
例えば、
帰宅。
↓
スマホを出す。
↓
アプリを開く。
↓
照明ON。
これも便利ですが、
本当は、
玄関を開ける。
↓
自動で照明ON。
↓
エアコンも設定。
という方が楽かもしれません。
つまり、
遠隔操作だけでなく、自動化
もスマートホームの大きな価値です。
センサーを使った自動化
例えば、
人感センサー。
温度センサー。
照度センサー。
開閉センサー。
などがあります。
人が来たら照明ON。
誰もいなくなったらOFF。
室温が一定以上なら空調を調整。
など、
人が毎回操作しなくても住宅側が動く
仕組みをつくれます。
HEMSって何?
スマート住宅で出てくるのが、
HEMS(ヘムス)
です。
Home Energy Management Systemの略で、
住宅で使う、
電気。
太陽光発電。
蓄電池。
給湯。
などのエネルギーを、
見える化・管理・制御する仕組み
です。
「見える化」って何?
例えば、
今、太陽光が4kW発電。
家で1kW使用。
残り3kWを売電。
といった電気の流れを確認できる仕組みがあります。
蓄電池があれば、
充電。
放電。
も確認できます。
つまり、
家のエネルギーが今どう動いているかを見る
ことができます。
太陽光+エコキュートとの連携
例えば昼間、
太陽光発電が余っている。
↓
エコキュートを沸き上げる。
↓
夜にお湯を使う。
という制御ができれば、
太陽光の自家消費を増やす
ことにつながります。
スマートホームは、
便利機能だけではなく、
エネルギー管理
という役割もあります。
スマートロックは便利?
スマートフォン。
暗証番号。
カード。
指紋。
などで玄関を解錠できる設備があります。
鍵を出さなくていい。
子どもの帰宅を確認できる。
など便利です。
一方、
電池切れ。
停電。
スマートフォン紛失。
通信障害。
などの場合にどうするのか確認します。
「スマホがないと何もできない家」は避ける
これは重要です。
照明を付けたい。
でもスマホが必要。
エアコンを操作したい。
でもアプリが開かない。
では困ります。
基本的な設備は、
壁スイッチなどでも普通に操作できる
ようにしておくと安心です。
アプリが増えすぎる問題
照明はAアプリ。
エアコンはBアプリ。
玄関はCアプリ。
太陽光はDアプリ。
給湯器はEアプリ。
これでは、
便利にするためのスマートホームが逆に面倒
になることがあります。
できるだけ、
連携。
統合。
操作方法。
を確認します。
メーカーが違っても連携できる?
ここは非常に重要です。
スマートホーム機器には、
メーカー独自のシステム。
共通規格へ対応した機器。
などがあります。
採用する設備同士が本当に連携できるのか確認します。
「スマート対応」と書いてある=全部つながる
ではありません。
Matterって何?
スマートホームでは、
Matter
という共通規格への対応製品もあります。
異なるメーカーの機器を連携しやすくすることを目的とした規格です。
ただし、
対応機能。
対応機器。
ハブの必要性。
などは製品によって異なります。
「Matter対応だから何でもできる」とは考えず、実際の組み合わせを確認します。
Wi-Fiが止まったら?
インターネット回線が故障。
ルーターが故障。
通信障害。
このとき、
照明。
鍵。
エアコン。
がどうなるのか。
確認します。
ネットがなくても基本操作できるか
は重要です。
10年後も同じアプリがある?
住宅は30年以上使います。
でも、
スマートフォン。
OS。
アプリ。
クラウドサービス。
は変わります。
だから、
現在のアプリが30年間使える前提で住宅をつくらない
ことが重要です。
壁の中はシンプルに将来対応
通信機器は変わる。
だからこそ、
電源。
LAN。
空配管。
分電盤。
設置スペース。
など、
後から機器を交換できるインフラ
をしっかり準備しておく。
これはQ65の通信計画と同じです。
スマート照明は壁スイッチも考える
スマート電球を使う。
でも家族が壁スイッチをOFF。
↓
スマート機能が使えない。
ということもあります。
だから、
照明器具。
壁スイッチ。
スマート制御。
を一つのシステムとして考えます。
何を自動化すると効果が大きい?
全部をスマート化する必要はありません。
例えば、
玄関照明。
廊下。
トイレ。
外灯。
エアコン。
給湯。
玄関鍵。
など、
毎日何度も操作する場所
から考えると、費用対効果を判断しやすくなります。
よくある失敗例
「最新のスマートホームにしたい」
と、
照明。
鍵。
カーテン。
エアコン。
家電。
をスマホ対応にした。
完成時は楽しい。
しかし数年後、
アプリが多い。
家族は普通のスイッチしか使わない。
一部機器は新しいスマートフォンとの設定変更が必要。
「スマート化することが目的になっていた」
と気づいた。
チェックポイント
- スマート化する目的を決めたか
- 遠隔操作と自動化の違いを考えたか
- HEMSが必要か
- 太陽光と連携できるか
- エコキュートと連携できるか
- スマートロックの非常時操作を確認したか
- ネットなしでも基本操作できるか
- メーカー間で連携できるか
- LAN・電源・空配管を準備したか
- 10年後に機器交換できるか
まとめ
スマートホームで大切なのは、
「スマホで何でも操作できる家」をつくることではありません。
本当に便利なのは、
操作しなくても家が適切に動いてくれること。
そして、
機器が古くなったら、
簡単に交換できること。
だから住宅会社へ、
「スマートホームにできますか?」ではなく、「この設備が10年後にサービス終了した場合でも、照明・鍵・エアコンを普通に使えますか?」
と聞いてみる。
さらに、
「将来別メーカーへ交換できるよう、電源・LAN・空配管をどう準備しますか?」
まで確認する。
最新機器を埋め込む家ではなく、技術が変わっても更新できる家をつくる。
これがスマートホームで後悔しないためのポイントです。
















