「エコキュートなら、どの機種を選んでも電気代はほとんど同じですか?」
エコキュートと一言でいっても、
メーカー。
シリーズ。
容量。
機能。
省エネ性能。
などに違いがあります。
そこで確認したい指標の一つが、
年間給湯保温効率
です。
年間給湯保温効率とは?
カタログでは、
JIS年間給湯保温効率
などと表示されます。
簡単に言えば、
一年間を通して、投入した電力量に対して、給湯・保温でどれだけ効率よく熱を利用できるか
を見るための指標です。
基本的には、
数字が大きいほど効率が高い方向
と考えます。
「3.5」ってどういう意味?
例えば年間給湯保温効率が、
3.5
だったとします。
単純なイメージでは、
投入した電気エネルギーに対して、その数倍の熱エネルギーを給湯などに利用できる性能を示す指標です。
ただし実際の年間電気代が単純に、
「3.5だから3分の1」
になるという意味ではありません。
実使用では、
外気温。
水温。
お湯使用量。
設定。
配管。
運転方法。
などが関係します。
なぜ「保温」まで入っているの?
フルオートタイプでは、
お風呂のお湯を、
保温。
追いだき。
などする機能があります。
そのため、給湯だけでなく保温等も含めた年間効率を見る指標が使われます。
機種によって表示される指標を確認してください。
カタログ値=自宅の電気代ではない
ここは重要です。
年間給湯保温効率が高い。
だから、
年間電気代○万円。
と確定するわけではありません。
例えば、
2人家族。
4人家族。
6人家族。
では使用湯量が違います。
シャワー5分。
シャワー20分。
でも違います。
さらに地域によって、
冬の水道水温・外気温
も違います。
冬は給湯負荷が大きくなる
例えば同じ40℃のお湯をつくる場合。
夏の水温25℃。
冬の水温10℃。
なら、冬の方がより多く温める必要があります。
つまり、
給湯エネルギーは地域や季節によって変わる
ということです。
配管が長いと熱を失う
せっかく高効率な給湯器でお湯をつくっても、
エコキュートから、
浴室。
キッチン。
洗面。
までの配管が非常に長ければ、その間でも熱を失います。
さらに蛇口を開けて、
お湯が出るまで時間がかかる
原因にもなります。
だから、
給湯器性能+配管計画
で考えることが重要です。
水まわりをまとめるメリット
例えば、
キッチン。
洗面。
浴室。
を比較的近くに配置。
給湯器もその近く。
こうすると、
給湯配管を短くしやすくなります。
つまり、
間取りそのものが給湯設備の省エネ性・使いやすさに関係する
ということです。
太陽光がある場合は「効率+運転時間」
省エネ性能の高いエコキュートを選ぶ。
さらに、
太陽光発電があるなら、
昼間の余剰電力で沸き上げる。
こうすることで、
機械そのものの効率+電気を使う時間
の両方から考えることができます。
ただし最適な運転方法は、電気料金プランや機器の制御等によって変わります。
高機能=高効率とは限らない
スマートフォン連携。
自動配管洗浄。
快適入浴機能。
さまざまな機能があります。
便利な機能ですが、
機能の多さと給湯効率は別
です。
だから、
「最上位モデルだから省エネ」
ではなく、性能値を確認します。
追いだきと高温足し湯も考える
家族の入浴時間がバラバラ。
数時間空く。
そのたびに追いだき。
となれば、使い方によって必要なエネルギーも変わります。
家族がどのように入浴するかも、
給湯設備の使い方
に関係します。
シャワーヘッドも給湯量に関係する
節湯型の水栓・シャワーなどを使えば、使用するお湯の量を抑えられる場合があります。
給湯器を高性能にするだけではなく、
そもそも使うお湯を減らす
という考え方も重要です。
10年・15年後の交換も考える
エコキュートも機械設備です。
住宅と同じ期間、交換なしで使えるとは限りません。
だから、
故障。
修理。
本体交換。
を想定して、
タンクとヒートポンプユニットを搬出・搬入できるスペース
を確保します。
よくある失敗例
「エコキュートなら省エネだから全部同じ」
と思い、価格だけで機種を選択。
しかし後から、
年間給湯保温効率。
太陽光との連携。
配管距離。
節湯水栓。
などでも給湯エネルギーが変わることを知った。
「給湯器本体だけでなく、家全体の給湯計画で比較すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 年間給湯保温効率を確認したか
- 数字の意味を理解したか
- 家族人数・使用湯量を考えたか
- 地域の気候を考えたか
- 給湯配管を短くできるか
- 水まわり配置を考えたか
- 太陽光との連携を確認したか
- 節湯水栓を検討したか
- 追いだきの使い方を考えたか
- 将来の本体交換を考えたか
まとめ
給湯設備の省エネ性能を見るなら、
「エコキュートだから省エネ」で終わらせないこと。
年間給湯保温効率。
タンク容量。
配管距離。
お湯の使用量。
太陽光。
運転時間。
まで考える。
特に給湯は、
設備だけではなく、家族の使い方によってもエネルギー消費が変わる部分
です。
だから住宅会社へ、
「エコキュートが標準ですか?」だけではなく、「年間給湯保温効率はいくつで、わが家の人数・水まわり配置・太陽光まで考えると、なぜこの機種が適切なのですか?」
と聞いてみる。
高効率な給湯器を選ぶだけでなく、少ないエネルギーでお湯を使える家をつくる。
これが、給湯設備を考えるときのポイントです。
















