よくある質問

雨樋ってどれを選んでも同じ?大雨対策まで考える必要があるの?

「雨樋は標準仕様のもので十分ですよね?」

屋根ほど目立たず、

設備打ち合わせでもほとんど話題にならない、

雨樋(あまどい)。

しかし雨樋は、

屋根に降った大量の雨水を集め、

建物から適切に排水するための重要な設備

です。

特に短時間に強い雨が降るときは、

雨樋。

竪樋。

排水先。

まで含めた、

雨水計画

が重要になります。

そもそも雨樋の役割は?

屋根に雨が降る。

軒先へ流れる。

軒樋で受ける。

竪樋へ流す。

地面・雨水排水へ流す。

という仕組みです。

雨樋がなければ、屋根から大量の雨水が外壁や建物周囲へ落ちます。

「軒樋」と「竪樋」とは?

屋根の軒先に横向きに付いているのが、

軒樋。

そこから縦方向に地面へ雨水を流すのが、

竪樋。

です。

この2つを組み合わせて、屋根の雨水を排水します。

雨樋は大きければ安心?

単純に大きければいいわけではありません。

重要なのは、

屋根面積。

屋根勾配。

降雨量。

雨水が集まる場所。

竪樋の本数。

などから、

必要な排水能力を確保すること

です。

屋根面積が大きいほど雨水も増える

例えば同じ雨でも、

屋根50㎡。

屋根100㎡。

では、屋根が受ける雨量が違います。

つまり、

屋根面積×雨量

で考える必要があります。

大きな片流れ屋根では、一方向へ雨水が集中する設計になることもあるため注意します。

片流れ屋根は特に確認

最近人気の、

片流れ屋根。

太陽光を載せやすい。

シンプルな外観。

などのメリットがあります。

一方、屋根形状によっては一方の軒側へ多くの雨水が集まります。

だから、

雨樋の排水能力までセットで設計

します。

オーバーフローとは?

強い雨で、

雨樋が受けきれない。

水があふれる。

これを、

オーバーフロー

と呼ぶことがあります。

原因は、

排水能力。

落ち葉。

ゴミ。

詰まり。

施工状態。

などさまざまです。

落ち葉も考える

家の近くに、

大きな木。

街路樹。

山。

がある。

すると雨樋に、

落ち葉。

枝。

などが入りやすくなる場合があります。

雨樋の能力が十分でも、

詰まれば水は流れません。

雨樋は掃除できる?

ここが重要です。

2階屋根。

高い軒。

そこに雨樋。

詰まったら誰が掃除する?

自分でできないなら、

業者へ依頼することになります。

だから、

メンテナンス方法まで確認

します。

雨樋から流れた水はどこへ行く?

これを忘れてはいけません。

竪樋を下りた雨水が、

家の基礎横へそのまま大量に流れる。

では困ります。

敷地条件や地域の排水方式に応じて、

雨水桝。

雨水管。

浸透設備。

側溝。

などへ適切に排水します。

雨水桝とは?

屋根などから集めた雨水を、

敷地内の排水設備へ流すための桝があります。

外構工事後も、

点検できる状態

にしておくことが重要です。

排水桝と同じように、上へ物置などを置かないようにします。

雨水浸透とは?

地域・敷地条件によっては、

雨水を敷地内で地中へ浸透させる設備を設ける場合があります。

ただし、

地盤。

地下水。

自治体のルール。

などによって条件が変わります。

勝手に排水方法を決めるのではなく、その土地に合った計画

が必要です。

外構の勾配も重要

雨樋から適切に排水できても、

庭。

駐車場。

アプローチ。

の勾配が悪い。

すると雨水が、

玄関前。

基礎周辺。

庭。

へたまる可能性があります。

つまり、

屋根排水+敷地排水

まで一つとして考える必要があります。

屋根だけで大雨対策は完成しない

大雨時には、

屋根。

雨樋。

竪樋。

雨水桝。

敷地勾配。

道路側溝。

周辺地形。

などが関係します。

さらに土地選びでは、

ハザードマップ。

浸水想定。

周辺道路との高さ。

も重要です。

つまり、

雨樋は家全体・土地全体の雨水対策の一部

です。

デザインだけで細い雨樋にしない

最近は、

細く目立ちにくい雨樋。

外壁と同色。

箱型。

など、デザイン性の高い製品があります。

外観上は魅力的ですが、

必要な排水能力を確保したうえでデザインを選ぶ

ことが基本です。

雨樋なしの家は大丈夫?

軒先から直接雨水を落とす設計もあります。

しかし、

地面への跳ね返り。

外壁。

基礎周辺。

隣地。

排水。

などを十分考える必要があります。

「雨樋がない方が見た目がすっきり」

だけで決めるものではありません。

雨樋も交換が必要になる

雨樋は、

紫外線。

風。

雪。

台風。

などの影響を受けます。

変形。

割れ。

金具の不具合。

などが起きる可能性があります。

だから、

外壁・屋根の点検時に雨樋も一緒に確認

すると効率的です。

よくある失敗例

雨樋は完全に住宅会社へお任せ。

完成後、普段の雨では問題なし。

しかし強い雨の日、

一部の雨樋から水があふれる。

さらに庭の排水も悪く、基礎周辺に水がたまりやすかった。

「雨樋単体ではなく、屋根から敷地外へ水が流れるところまで確認すればよかった」

と感じた。

チェックポイント

  • 屋根面積を考えた雨樋計画か
  • 軒樋の排水能力を確認したか
  • 竪樋の本数・位置を確認したか
  • 片流れ屋根の集中排水を考えたか
  • オーバーフロー対策を考えたか
  • 落ち葉対策を確認したか
  • 雨樋を点検・清掃できるか
  • 竪樋の排水先を確認したか
  • 外構の排水勾配を確認したか
  • 大雨時の水の流れを確認したか

まとめ

雨樋は、

屋根から落ちてきた雨を受けるだけの部材ではありません。

重要なのは、

屋根

軒樋

竪樋

雨水桝・雨水管等

敷地内外の適切な排水先

まで、水がきちんと流れるように考えることです。

特に、

大きな屋根。

片流れ屋根。

大雨が多い地域。

周囲に落葉樹が多い土地。

では、

「雨樋が付いているから大丈夫」ではなく、雨水を処理できる計画になっているか

を確認することが重要です。

住宅会社へ、

「雨樋は何を使いますか?」だけではなく、「強い雨が降ったとき、この屋根に降った雨水は、どこを通って最終的にどこへ排水されますか?」

と聞いてみる。

さらに、

「この屋根面積に対して、軒樋・竪樋の排水能力は十分ですか?」

まで確認する。

そして外構計画では、

雨水桝の位置。
駐車場の勾配。
庭の勾配。
道路との高低差。
側溝などの排水先。

まで一緒に見る。

大切なのは、

雨を屋根から下ろすことではなく、敷地内に水をためず、安全に排水すること。

「屋根→雨樋→敷地」までを一つの雨水計画として考える。

これが、大雨でも後悔しにくい住宅をつくるための重要なポイントです。

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