「親が家を建てるためにお金を援助してくれると言っています。親からもらったお金には贈与税がかかりますか?」
結論
親から住宅資金をもらうと、原則として贈与として税金の対象になる可能性があります。
ただし住宅取得資金については、一定の要件を満たすことで非課税制度などを利用できる場合があります。
重要なのは、
「親からもらった住宅資金なら自動的に非課税」ではない
ということです。
① 通常の贈与には基礎控除がある
贈与税には暦年課税の基礎控除があります。
ただし住宅資金として大きな金額を援助してもらう場合は、基礎控除だけでは収まらないケースがあります。
② 住宅取得資金の非課税制度
父母や祖父母など直系尊属から、住宅取得のための資金贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば非課税措置を利用できることがあります。
ただし、
住宅の性能。
受贈者の条件。
住宅の床面積。
取得・入居時期。
など、制度上の要件があります。
③ 住宅性能によって扱いが違う場合も
制度では、省エネ・耐震・バリアフリーなど一定の基準を満たす住宅について、非課税限度額の区分が異なることがあります。
そのため、
住宅性能と贈与税対策を別々に考えない
こともポイントです。
④ 「1,000万円もらっても大丈夫?」は先に確認
例えば親から、
「家を建てるなら1,000万円出してあげる」
と言われた場合。
先にお金を受け取ってから税金を調べるのではなく、
贈与を受ける前に制度の適用条件を確認
することが重要です。
※金額は説明用の例です。
⑤ お金を受け取る時期にも注意
住宅取得資金の特例には、
贈与を受けた時期。
住宅取得時期。
入居時期。
などの要件が設定される場合があります。
「家に使ったからいつ受け取っても同じ」
とは考えません。
⑥ 申告が必要になる場合も
非課税制度を利用した結果、納付する贈与税が0円になるケースでも、
制度を利用するための申告が必要になる場合があります。
「税金0円だから何もしなくていい」と判断しないことが重要です。
⑦ 相続時精算課税という制度もある
親からまとまった財産の贈与を受ける場合、相続時精算課税制度を検討するケースもあります。
ただし、将来の相続まで関係する制度なので、
住宅購入時だけの節税額で選ばない
ことが重要です。
⑧ 親が直接住宅会社へ払えば贈与にならない?
「自分が受け取らず、親から住宅会社へ直接払ってもらえば贈与ではない」
と自己判断しないこと。
実質的に誰の住宅取得資金を誰が負担したのかによって、税務上の判断が必要になります。
⑨ 夫婦の持分にも注意
例えば、
夫婦で家を所有。
親から夫へ住宅資金援助。
という場合。
誰がいくら負担した?
土地・建物の持分は?
まで整理する必要があります。
⑩ 住宅ローンを減らすメリットもある
親から適切な形で住宅資金援助を受けられれば、
住宅ローン借入額を減らせる。
月々返済を抑えられる。
総利息を減らせる可能性がある。
というメリットがあります。
チェックポイント
- 誰から誰への贈与か
- 贈与金額を確認したか
- 最新の非課税制度を確認したか
- 住宅性能要件を確認したか
- 贈与時期を確認したか
- 入居期限等を確認したか
- 申告の必要性を確認したか
- 土地・建物の持分を確認したか
- 相続まで考えたか
まとめ
親から住宅資金を援助してもらうなら、
「いくらもらえる?」より先に「どの制度を使って、どう受け取る?」
を確認します。
住宅会社だけで判断せず、必要に応じて税務署や税理士などへ、
「この金額を、この時期に住宅取得資金として贈与してもらう場合、どの制度が利用でき、申告は何が必要ですか?」
と確認する。
親からの住宅資金援助は、もらってから税金を考えるのではなく、もらう前に計画する。
これが重要です。
















