「24時間換気って、窓を開けて換気していれば止めてもいいんですよね?」
新築住宅では、
24時間換気システム
という言葉を必ずと言っていいほど聞きます。
でも、
「換気扇を24時間回すの?」
「電気代がもったいなくない?」
「窓を開ければ同じでは?」
と思う方もいるでしょう。
まず、
24時間換気が何のためにあるのか
から理解しましょう。
そもそも24時間換気とは?
簡単に言えば、
住宅の空気を計画的に入れ替えるための換気設備
です。
住宅では、
人の呼吸。
料理。
入浴。
洗濯物。
建材・家具など。
さまざまなものから、
水蒸気や室内空気を汚す物質が発生します。
そのため、
新鮮な外気を取り入れ、室内の空気を外へ排出する
必要があります。
なぜ今の住宅ほど換気が重要なの?
昔の住宅には、建物に多くの隙間がありました。
その隙間から意図せず外気が入り、室内空気が出ていくこともありました。
一方、高気密化された住宅では、
隙間任せではなく、計画的に空気を入れ替える
ことが重要になります。
つまり、
高気密にする。
↓
換気できなくなる。
ではなく、
高気密にして、必要な場所から計画的に換気する
という考え方です。
換気回数0.5回/hって何?
住宅の換気計画では、
0.5回/h
という数字を見ることがあります。
これは簡単に言えば、
1時間に住宅内の空気量の半分相当を入れ替える換気量
というイメージです。
2時間なら住宅内の空気量1回分相当になります。
ただし、実際には空気が完全に均一に入れ替わるわけではありません。
だからこそ、
どこから給気して、どこから排気するのか
という換気経路が重要になります。
窓を開ける換気ではダメ?
窓を開けること自体は、状況によって有効な換気方法です。
しかし、
雨。
真夏。
真冬。
留守。
就寝中。
など、24時間窓を開け続けることは現実的ではありません。
さらに窓開け換気は、
風向き。
風速。
窓位置。
などによって換気量が変わります。
だから、
窓開けと24時間換気は別に考える
必要があります。
換気システムには種類がある
住宅でよく使われるのが、
第一種換気
と、
第三種換気
です。
大きな違いは、
外気を入れる「給気」と、
室内空気を出す「排気」を、
機械で行うか、自然に任せるか
です。
換気扇を止めた方が暖かい?
冬、
「冷たい外気が入るなら換気を止めた方が暖かい」
と思うかもしれません。
確かに換気を行えば、室内外の空気を入れ替えるため熱の移動が発生します。
しかし、
換気は室内空気環境を維持するために必要なものです。
そこで高性能住宅では、
換気を止めるのではなく、
換気によって捨てる熱をどう減らすか
という考え方があります。
その代表が、
熱交換換気
です。
熱交換換気とは?
冬を例にすると、
室内から20℃程度の空気をそのまま外へ捨て、
外の冷たい空気をそのまま室内へ入れる。
これでは、せっかく暖房した熱も捨てることになります。
熱交換換気では、
排気する空気が持っている熱を利用しながら外気を取り入れる
ことで、換気による熱損失を抑える方向に働きます。
フィルター掃除も必要
24時間運転する換気設備には、
機種によって、
フィルター。
給気口。
排気口。
熱交換器。
などがあります。
だから、
24時間換気=24時間放っておいていい設備
ではありません。
性能を維持するためには、メーカー指定の点検・清掃が必要です。
電気代も確認する
機械換気なので、ファンを動かすための電力を使います。
特に第一種換気では、
給気。
排気。
の両方を機械で行います。
そのため、
熱交換効率だけでなく、設備そのものの消費電力
も比較したいポイントです。
よくある失敗例
新築後、
「誰もいない昼間まで換気するのはもったいない」
と思い、24時間換気を頻繁にOFF。
またフィルター清掃もほとんどしていなかった。
後から、
24時間換気は住宅全体の空気を計画的に入れ替えるための設備
だと知った。
「最初に仕組みと使い方を理解しておけばよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 24時間換気の目的を理解したか
- 給気場所を確認したか
- 排気場所を確認したか
- 換気経路を確認したか
- 換気方式を確認したか
- 熱交換する設備か
- 消費電力を確認したか
- フィルター位置を確認したか
- 清掃方法を確認したか
- 気密性能とセットで考えたか
まとめ
24時間換気とは、
住宅の空気を計画的に入れ替えるための設備
です。
高気密住宅だから換気がいらない。
ではありません。
むしろ、
隙間を少なくする。
↓
必要な場所から空気を入れる。
↓
必要な場所から排気する。
という計画が重要になります。
だから住宅会社へ、
「24時間換気は付いていますか?」だけではなく、「外気はどこから入り、家の中をどう通って、どこから出ていきますか?」
と聞いてみる。
換気設備を見るのではなく、家全体の空気の流れを見る。
これが換気計画を理解する第一歩です。
















