「分電盤は電気屋さんが決めるものだから、施主は気にしなくていいですよね?」
玄関収納。
洗面所。
廊下。
などにある、
たくさんのブレーカーが並んだ箱。
これが、
分電盤
です。
普段はほとんど触りませんが、
家中の電気を安全に使うための重要な設備です。
しかも今の住宅は、
IH。
エコキュート。
食洗機。
エアコン。
乾燥機。
太陽光。
蓄電池。
EV。
など、電気を使う設備が増えています。
だから新築時には、
「今必要な電気」だけでなく、「将来増える電気」まで考える
ことが重要です。
そもそも分電盤とは?
簡単に言えば、
住宅へ入ってきた電気を、それぞれの部屋や設備へ分けて送るための設備
です。
例えば、
LDKコンセント。
キッチン。
エアコン。
洗面脱衣室。
IH。
食洗機。
などへ電気を分けます。
「回路」とは?
分電盤を見ると、小さなブレーカーがたくさんあります。
それぞれが、
電気を送る回路
に対応しています。
例えば、
1回路目→LDK
2回路目→寝室
3回路目→エアコン
というイメージです。
実際の回路分けは住宅の設備や電気設計によって決まります。
なぜ回路を分けるの?
例えば一つの回路で、
電子レンジ。
電気ケトル。
トースター。
炊飯器。
を同時に使用。
使用電力が大きくなれば、ブレーカーが作動することがあります。
そこで電力を多く使う場所・設備では、
適切に回路を分ける
ことが重要になります。
キッチンは特に注意
今のキッチンには、
冷蔵庫。
電子レンジ。
炊飯器。
トースター。
電気ケトル。
コーヒーメーカー。
食洗機。
など、多くの家電があります。
さらに将来、
高性能オーブン。
調理家電。
などが増えるかもしれません。
だから、
コンセントの数だけでなく、回路がどう分かれているか
まで考えます。
専用回路とは?
エアコンなど、一定の電力を使用する設備では、
専用回路
を設けることがあります。
簡単に言えば、
その設備専用に分電盤から配線する回路です。
他のコンセントと同じ回路へ何でも接続するのではなく、
設備に合った電気配線を行います。
「アンペア」って何?
電気の話で出てくる、
A(アンペア)
は、
電流の大きさを表す単位です。
住宅では、
40A。
50A。
60A。
などの契約容量の話で聞くことがあります。
ただし契約方式によって表示や考え方が異なるため、
単純にアンペア数だけで住宅の電気容量を比較しない
ことが重要です。
オール電化なら特に確認
IH。
エコキュート。
エアコン。
食洗機。
電子レンジ。
乾燥機。
などを同時に使う。
電気中心の住宅では、
どの設備を同時使用する可能性があるか
まで考えて電気設計を行います。
契約容量は大きければ安心?
大きくしておけば、
「ブレーカーが落ちにくそう」
と思いますよね。
しかし電気料金の契約内容によっては、基本料金などに関係する場合があります。
だから、
大きければ大きいほど良い
ではありません。
必要な設備と生活パターンから考えます。
太陽光があれば電気容量を考えなくていい?
太陽光発電があっても、
夜。
雨天。
発電量が少ない時間。
などがあります。
また太陽光発電設備と住宅側の電気設備には、それぞれ設計条件があります。
だから、
太陽光がある=契約電力や回路計画を考えなくていい
ということではありません。
EVを将来買うかもしれない
今はガソリン車。
でも10年後、
EV。
PHEV。
にするかもしれない。
その場合、
200V充電設備などを追加する可能性があります。
新築時から、
分電盤。
配線。
空配管。
などに将来対応の余地を持たせておけば、追加工事をしやすくなる場合があります。
分電盤の「予備回路」を確認
新築時には必要な回路だけ。
分電盤もいっぱい。
10年後、
EV充電。
エアコン追加。
設備追加。
でも空きがない。
となれば、追加工事が大きくなる可能性があります。
そこで、
予備回路・予備スペース
をどの程度確保するか確認します。
分電盤の場所も重要
分電盤を、
収納の一番奥。
高すぎる場所。
家具の裏。
などに配置すると、ブレーカー操作や点検がしにくくなります。
普段は目立たない場所で構いませんが、
必要なときにすぐ操作できる場所
が基本です。
よくある失敗例
コンセント位置は細かく打ち合わせ。
でも回路については完全にお任せ。
入居後、
キッチンで複数の調理家電を同時使用するとブレーカーが作動することがあった。
さらに将来EV充電設備を追加しようとしたら、分電盤側の確認・工事も必要になった。
「コンセントの数だけでなく、回路と将来容量まで聞けばよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 分電盤の役割を理解したか
- 回路数を確認したか
- キッチンの回路分けを確認したか
- 専用回路を確認したか
- 契約容量を確認したか
- 同時使用する家電を考えたか
- 太陽光との関係を確認したか
- EV充電の将来対応を考えたか
- 予備回路・予備スペースを確認したか
- 分電盤を点検しやすい場所にしたか
まとめ
分電盤は、
家中の電気を分けて安全に届ける、住宅の電気設備の中心
です。
だから、
「コンセントをたくさん付けました」
だけでは不十分。
重要なのは、
そのコンセントが、どの回路につながっているか。
さらに、
10年後。
20年後。
電気設備が増えたとき対応できるか。
住宅会社へ、
「分電盤は何回路ですか?」だけではなく、「予備回路はいくつ残り、将来EV充電や設備を追加するときに対応できますか?」
と聞いてみる。
今使う電気だけでなく、将来増える電気まで準備する。
これが電気設備計画のポイントです。
















