質問
「新築ではランドリールームをつくって室内干ししたいです。24時間換気があれば、洗濯物の湿気やカビは心配ありませんか?」
結論
24時間換気だけで、室内干しによって発生する大量の水分を短時間で処理できるとは限りません。
ランドリールームでは、
換気+除湿+空気循環+室温+洗濯量
をセットで考えます。
特に共働き家庭で毎日室内干しするなら、家づくりの段階から「どう乾かすか」を決めることが重要です。
① 洗濯物には大量の水分が含まれている
脱水後の洗濯物にも水分が残っています。
室内干しでは、その水分が乾燥する過程で室内の空気へ放出されます。
つまりランドリールームは、一時的に大きな発湿源になります。
② 24時間換気の目的とは違う
24時間換気は、住宅全体に必要な換気を継続的に行うための設備です。
大量の洗濯物を、
数時間で乾燥させるための専用設備
とは役割が違います。
③ 換気扇を大きくすれば解決?
排気量を増やせば外へ水蒸気を排出できますが、その分だけ外気も住宅へ入ります。
梅雨時に外気そのものが高湿度なら、換気だけでは乾燥しにくい場合があります。
④ 除湿することが重要
ランドリールームでは、
エアコン。
除湿機。
衣類乾燥機。
などを組み合わせる方法があります。
重要なのは、水蒸気を室内から実際に取り除く仕組みをつくることです。
⑤ サーキュレーターだけでは?
サーキュレーターは洗濯物周辺の空気を動かし、乾燥を促進するのに役立ちます。
しかし水蒸気そのものを室外へ排出・除去する設備ではありません。
そのため、
空気を動かす+除湿する
という組み合わせを考えます。
⑥ エアコンをどこに付ける?
ランドリールーム専用?
隣接する脱衣室と兼用?
LDKエアコンの空気を利用?
など、間取りによって方法は変わります。
新築時からコンセント・エアコン配管・排水位置まで計画しておくと、後から対応しやすくなります。
⑦ 除湿機なら排水方法も考える
除湿機を毎日使うなら、
タンクの水を毎日捨てる?
排水ホースで連続排水する?
という問題があります。
長期間使うなら、排水まで自動化できるかを検討すると家事負担を減らせます。
⑧ 「干す→乾かす→収納」を短くする
性能だけでなく間取りも重要です。
例えば、
洗う
↓
干す
↓
乾かす
↓
ファミリークローゼットへ収納
を近くすれば、家事動線を短くできます。
住宅性能と間取りを一緒に考える代表的な場所です。
⑨ 壁・天井のカビ対策
洗濯物が乾きにくく、室内湿度が高い状態が長時間続けば、表面温度の低い場所などでカビが発生しやすい環境になる可能性があります。
断熱性能を確保するとともに、高湿度状態を長時間続けないことが重要です。
⑩ 北側ランドリーでも大丈夫?
北側だから必ずカビるわけではありません。
重要なのは、
断熱。
室温。
湿度。
換気。
除湿。
空気循環。
です。
「南側なら乾く」という日射だけに頼らず、一年中安定して乾燥できる設備計画を考えます。
⑪ ガス乾燥機・ヒートポンプ式乾燥機も比較
室内干しだけでなく、
ガス衣類乾燥機。
ヒートポンプ式洗濯乾燥機。
などを利用する家庭もあります。
設備費。
電気・ガス代。
排湿方法。
設置スペース。
メンテナンス。
を比較して、家族に合う方法を選びます。
チェックポイント
- 毎日の洗濯量を想定したか
- 24時間換気だけに頼っていないか
- 除湿方法を決めたか
- 空気を循環させるか
- エアコン・除湿機用コンセントを設けたか
- 除湿機の排水を考えたか
- 干す→収納の動線を考えたか
- 高湿度が長時間続かない計画か
まとめ
住宅会社には、
「ランドリールームに換気扇を付ければ乾きますよね?」ではなく、
「梅雨の久留米で家族○人分の洗濯物を室内干しした場合、換気・除湿・空気循環をどう組み合わせて乾かす計画ですか?」
と質問する。
ランドリールームで重要なのは、「干せる場所」をつくることではありません。
干した洗濯物を、梅雨でも冬でも毎日きちんと乾かせる場所にすること。
これが、湿気・カビを抑えながら使いやすいランドリールームをつくるポイントです。
















