質問
「久留米は梅雨になると湿度が高く、家の中までジメジメします。高気密・高断熱住宅なら、梅雨でもカラッとした室内にできますか?」
結論
高気密・高断熱だけで、梅雨の湿度が自動的に下がるわけではありません。
久留米の梅雨対策では、
断熱+気密+日射遮蔽+計画換気+冷房・除湿+室内発湿対策
をセットで考えます。
特に重要なのは、梅雨は外気自体に多くの水蒸気が含まれているという点です。
① 「換気すれば湿度が下がる」とは限らない
冬なら外気の水蒸気量が少なく、換気によって室内の水分を排出しやすい場合があります。
しかし梅雨は外気そのものが高湿度です。
そのため、
窓を開ける
↓
外の湿った空気が入る
↓
室内もジメジメ
となることがあります。
② 相対湿度だけで判断しない
例えば、
外気30℃・湿度70%。
室内25℃・湿度70%。
では、同じ70%でも空気中の水蒸気量は違います。
湿気管理では、相対湿度だけでなく絶対湿度など、水蒸気量を見る考え方も重要です。
③ 高気密は湿気管理にも役立つ
高気密住宅では、意図しない隙間から高温多湿な外気が入り込むことを抑えやすくなります。
そのうえで、
必要な換気量だけ計画的に取り入れ、エアコン等で除湿する
という考え方ができます。
④ 第一種全熱交換換気なら解決?
全熱交換換気は、外気の湿度負荷を抑える方向に働く場合があります。
しかし、除湿機そのものではありません。
室内の水蒸気を減らすには、冷房・除湿などの空調計画も必要です。
⑤ 高性能住宅ほどエアコン選びが重要
高断熱住宅では、少ない冷房能力で室温が下がりやすくなります。
ところが室温が早く下がると、エアコンの運転が弱まり、条件によっては十分な除湿時間を確保しにくくなることがあります。
そのため、必要以上に大きなエアコンを選ばないこともポイントです。
⑥ 「再熱除湿」という選択肢もある
湿度を下げたいけれど、
これ以上室温を下げたくない
という場合には、エアコンの再熱除湿機能などが選択肢になる場合があります。
ただし、消費電力や機種による違いもあるため、住宅性能と合わせて検討します。
⑦ 室内で発生する湿気も減らす
梅雨の湿気は外気だけではありません。
料理。
入浴。
室内干し。
人の呼吸。
などでも水蒸気は発生します。
特に洗濯物をどこで、どう乾かすかは重要です。
⑧ 収納内部にも空気を動かす
LDKが快適でも、
ウォークインクローゼット。
押入れ。
シューズクローク。
北側収納。
などは空気が動きにくくなる場合があります。
収納を極端に密閉せず、空気の流れも考えます。
⑨ 温湿度計を置く
「なんとなく湿っている」ではなく、
温度○℃・湿度○%
と確認できるようにすると、エアコン・除湿の使い方を判断しやすくなります。
チェックポイント
- 高気密・高断熱だけで安心していないか
- 梅雨の外気湿度を考えたか
- 換気方式を確認したか
- エアコン能力を適切に選んだか
- 除湿方法を決めたか
- 室内干しを想定したか
- 収納内の空気まで考えたか
まとめ
住宅会社には、
「高気密・高断熱なら梅雨もカラッとしますよね?」ではなく、
「久留米の梅雨の高温多湿を前提に、換気で入る水蒸気と室内で発生する水蒸気を、エアコン・除湿でどう処理しますか?」
と質問する。
梅雨対策で重要なのは、湿気を完全に入れないことではなく、入ってくる・発生する水蒸気を適切に管理することです。
















