「スイッチは部屋の入口に付けておけば大丈夫ですよね?」
照明計画では、
ダウンライト。
間接照明。
ペンダントライト。
など器具にはこだわるのに、
意外と後回しになるのが、
スイッチの位置
です。
しかしスイッチは、
朝。
帰宅時。
入浴時。
就寝時。
と毎日何度も使います。
だから重要なのは、
「部屋のどこに付けるか」ではなく、「人がどこから来て、どこへ行くか」
です。
まず「生活動線」で考える
例えばLDK。
廊下から入る。
↓
照明ON。
↓
夜、リビングから寝室へ移動。
このとき入口にしかスイッチがなければ、
照明を消すために入口まで戻る必要があります。
つまり、
入るとき+出るとき
の両方を考える必要があります。
3路スイッチとは?
そこで使われるのが、
3路スイッチ
です。
簡単に言えば、
一つの照明を2か所からON・OFFできるスイッチ
です。
例えば、
階段の1階と2階。
廊下の両端。
LDKの入口と出口。
などで使います。
4路スイッチとは?
さらに、
3か所以上から一つの照明を操作したい
場合には、3路スイッチと4路スイッチを組み合わせる方法があります。
例えば長い廊下などで、
入口。
中央。
出口。
から操作したい場合です。
施主が配線方法まで覚える必要はありません。
大切なのは、
「どこから操作したいか」を住宅会社へ伝えること
です。
寝室はベッドから消せる?
寝室入口にスイッチ。
ベッドへ入る。
「あ、照明を消してない」
↓
また入口まで戻る。
これは避けたいですよね。
ベッド位置が決まっているなら、
枕元から照明を操作できるようにする
方法があります。
ベッド位置を決めないとスイッチも決まらない
例えば、
ダブルベッド。
シングル2台。
将来ベッド配置を変える。
によって、枕元スイッチの適切な位置は変わります。
だから、
家具配置→スイッチ位置
の順番で考えます。
玄関は「入るとき」と「出るとき」
玄関照明を、
玄関ホールだけで操作。
外出するときは便利。
でも帰宅時、
暗い玄関へ入ってからスイッチを探す。
これでは使いにくい。
Q70で扱った人感センサーを使う方法もあります。
重要なのは、
実際の帰宅動線を歩いて確認すること
です。
洗面・脱衣所も分けて考える
洗面。
脱衣。
ランドリー。
を一つの空間にしている場合、
どこから入るか。
誰がどこを使うか。
によってスイッチ位置を考えます。
例えば、
廊下側。
ファミリークローゼット側。
浴室側。
など複数の動線があるなら、1か所だけでは使いにくい場合があります。
スイッチをドアの裏に付けない
よくある失敗です。
ドアを開ける。
↓
スイッチがドアの裏。
↓
ドアを閉めないと押せない。
間取り図だけを見ていると見落としやすいポイントです。
ドアの開く方向+スイッチ位置
を必ずセットで確認します。
引き戸でも注意
引き戸の場合、
壁の中へ扉が引き込まれる場所には、電気配線やスイッチを設置しにくい場合があります。
その結果、
「本当はここにスイッチが欲しかったのに付けられない」
となることがあります。
建具計画と電気計画を同時に行うことが重要です。
スイッチの高さは?
一般的な高さだけで決めるのではなく、
家族の身長。
子ども。
高齢者。
車椅子利用の可能性。
なども考えます。
また、
スイッチ。
インターホン。
給湯リモコン。
HEMS。
などが壁に並ぶ場合、
高さ・位置をそろえる
と見た目もすっきりします。
スイッチが多すぎて分からない
LDK入口に、
ダウンライト。
間接照明。
ダイニング。
キッチン。
ペンダント。
外灯。
など、スイッチがずらっと並ぶ。
すると、
「どれがどの照明?」
となることがあります。
照明回路を細かく分けすぎることが、本当に使いやすいとは限りません。
シーン設定という方法もある
例えば、
食事
→ ダイニング+キッチン
くつろぎ
→ リビング+間接照明
映画
→ 間接照明のみ
というように、複数の照明をまとめて操作できる設備もあります。
ただし、
スマートホーム同様、
複雑にしすぎないことも重要です。
掃除するときの照明も考える
普段は間接照明中心。
落ち着いていて素敵。
でも掃除すると、
床のゴミが見えにくい。
ということがあります。
そこで、
掃除・作業時にはしっかり明るくできる
照明計画にしておくと便利です。
図面だけでなく現場でも確認する
スイッチ位置は、
上棟後。
電気配線前。
など、住宅会社の工程によって現場確認できる場合があります。
図面では問題なく見えても、
実際に立つと、
「もう少しこっちがいい」
と感じることがあります。
可能なら、
実際の動線を現場で歩いて確認
します。
よくある失敗例
照明器具にはこだわった。
でもスイッチ位置は住宅会社にお任せ。
完成すると、
寝室照明をベッドから消せない。
LDKの出口側にスイッチがない。
一か所はドアを開けると隠れる。
「照明器具より、毎日触るスイッチの方をもっと確認すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 生活動線からスイッチを考えたか
- 入口と出口の両方から操作できるか
- 3路スイッチが必要か
- 寝室はベッドから操作できるか
- ドア裏になっていないか
- 引き戸と干渉しないか
- スイッチ高さを確認したか
- スイッチを細かく分けすぎていないか
- 家具配置まで決めたか
- 配線前に現場確認できるか
まとめ
スイッチで重要なのは、
壁のどこが空いているかではありません。
人が、
どこから入る?
どこで過ごす?
どこから出る?
どこで寝る?
という、
生活動線から決めること
です。
だから住宅会社へ、
「スイッチはどこですか?」だけではなく、「夜、玄関から寝室まで移動するとき、どこで照明を点けて、どこで消しますか?」
と聞いてみる。
間取り図の中で一日の生活を歩いてみる。
これが、スイッチ位置で後悔しないポイントです。
















