質問
「耐震等級3・断熱等級6・高気密と仕様が良くても、施工が悪ければ性能が出ないと聞きます。でも素人が現場を見ても分かりません。何を確認すればいいですか?」
結論
施主が施工の良し悪しをすべて判断する必要はありません。
重要なのは、住宅会社に、
施工基準がある
+工程ごとに検査する
+数値で測定する
+第三者も確認する
+施工写真・記録を残す
という品質管理の仕組みがあるかを見ることです。
特に重要なのは、完成すると見えなくなる、
基礎+構造+断熱+防湿・気密+配管・防水
です。
① 完成した家だけ見ても分からない
完成見学会では、
キッチン。
床。
クロス。
照明。
造作家具。
などは確認できます。
しかし住宅性能に大きく関係する、
鉄筋。
構造金物。
耐力壁。
断熱材。
気密シート。
などの多くは、すでに隠れています。
だから、工事中の品質管理が重要です。
② 基礎|コンクリートを打つ前を見る
基礎では、
鉄筋径。
鉄筋間隔。
かぶり厚さ。
人通口等の補強。
アンカーボルト。
配管スリーブ。
などを確認します。
特に配筋はコンクリートを打設すると見えなくなるため、打設前の検査・写真記録が重要です。
③ 構造|耐震等級3の図面どおり?
確認したいのは、
柱・梁。
耐力壁。
構造用面材。
構造金物。
アンカーボルト。
釘・ビス。
などです。
許容応力度計算で耐震等級3を設計していても、現場が構造図どおりであることが前提です。
④ 「釘」まで重要なの?
構造用面材等では、
釘の種類。
間隔。
打ち方。
などが所定の性能を確保するうえで重要になります。
「面材を使っているから強い」だけではなく、指定された方法で施工されているかを確認します。
⑤ 断熱材|隙間・欠損を確認
断熱施工では、
隙間。
潰れ。
厚み不足。
配線・配管周辺。
筋交い・金物周辺。
などを確認します。
高性能な断熱材を採用しても、施工状態が適切でなければ設計性能を十分発揮できない可能性があります。
⑥ 防湿・気密|シートを張るだけではない
重要なのは、
壁と天井。
壁と床。
窓まわり。
コンセント。
配管。
換気ダクト。
などの気密層の連続性です。
特に壁内結露対策を考えるうえでも重要な部分です。
⑦ 気密性能はC値で確認
見た目で、
「丁寧に気密施工されています」
と言われても、住宅全体の隙間量は分かりません。
そこで、
全棟気密測定
を行い、C値を実測します。
⑧ 換気は「付いている」だけで判断しない
第一種熱交換換気を採用しても、
ダクト。
給排気口。
風量。
フィルター。
が適切でなければ本来の性能を活かしにくくなります。
完成時に換気風量を測定・調整するかも確認します。
⑨ 防水も完成すると見えにくい
住宅の耐久性を考えるなら、
窓まわり。
外壁。
屋根。
バルコニー等。
配管貫通部。
などの防水施工も重要です。
断熱・耐震だけでなく、水を建物へ入れない施工も住宅性能の重要な部分です。
⑩ 写真は「数枚」ではなく工程別に
施工写真を残すなら、
基礎配筋。
構造金物。
耐力壁。
断熱材。
防湿・気密。
窓まわり。
配管。
防水。
など、完成後に見えなくなる工程を体系的に残せるか確認します。
⑪ 誰が検査する?
確認したいのは、
職人自身。
現場監督。
社内検査担当。
第三者機関。
のどこまで確認するかです。
「現場監督が見ています」だけでなく、検査項目・記録方法まで聞くと会社の品質管理体制が分かります。
⑫ 不具合があった場合は?
検査で問題が見つかったら、
誰が是正指示?
補修後に再検査?
写真を残す?
という是正の仕組みまで確認します。
検査は、実施回数より問題を発見した後に直す仕組みが重要です。
チェックポイント
- 基礎配筋を打設前に検査するか
- 構造金物・耐力壁を検査するか
- 断熱施工を隠す前に確認するか
- 防湿・気密施工を確認するか
- 全棟C値測定をするか
- 換気風量を確認するか
- 防水施工を確認するか
- 工程別施工写真を残すか
- 不具合の是正・再検査をするか
まとめ
住宅会社には、
「施工は丁寧ですよね?」ではなく、
「完成すると見えなくなる基礎・構造・断熱・気密・防水を、誰が・いつ・どんな基準で検査し、問題があった場合はどう是正して、その記録を施主へ残しますか?」
と質問する。
良い材料を使うことより、設計どおり施工されていること。
さらに、
検査する。
測定する。
直す。
再確認する。
記録を残す。
ここまで仕組み化されているかが、住宅会社の施工品質を見る重要なポイントです。
















