質問
「断熱性能を上げるなら、屋根・壁・床のどこに一番お金をかけるべきですか?壁の断熱材だけ厚くすれば十分でしょうか?」
結論
「ここだけ高断熱にすればいい」という場所はありません。
住宅は、
屋根・天井+外壁+床・基礎+窓+玄関ドア
を通して熱が出入りします。
重要なのは、一部分だけ高性能にするのではなく、家全体を切れ目の少ない断熱層で包むことです。
そのうえで、久留米では屋根からの夏の熱と、窓からの日射にも注意します。
① 屋根・天井
屋根は夏の強い日射を直接受けます。
特に平屋では、基本的に居室の上が屋根になるため、屋根・天井部分の断熱計画は重要です。
断熱材の種類だけでなく、
熱伝導率+厚み+施工方法
まで確認します。
② 外壁
外壁は住宅の外皮を構成する大きな部分です。
ここでは、
断熱材。
柱などの熱橋。
防湿・気密層。
外壁側の通気。
までセットで考えます。
前回Q17で触れた壁内結露対策も重要です。
③ 床断熱
床下側で断熱する方法では、床付近に断熱・気密ラインをつくります。
重要なのは、
配管。
配線。
床下点検口。
などの部分でも断熱・気密層を適切につなげることです。
④ 基礎断熱
基礎部分で断熱し、床下を建物側の温熱環境へ取り込む考え方もあります。
床断熱と基礎断熱のどちらが絶対に上ということではありません。
採用する工法に合わせた、
断熱。
気密。
防湿。
床下環境。
シロアリ対策。
などを確認します。
⑤ 実は「窓」も重要
壁の断熱材を厚くしても、
窓性能が低い。
大開口が多い。
夏の日射が大量に入る。
では、住宅全体の温熱環境に影響します。
断熱材と窓を別々に考えないことが重要です。
⑥ 断熱ラインの「つなぎ目」を見る
例えば、
屋根・天井 ↔ 壁
壁 ↔ 基礎・床
壁 ↔ 窓
などの取り合い部分です。
高断熱住宅では、断熱材そのものだけでなく、断熱層がどのようにつながっているかを確認します。
⑦ 最後はUA値で家全体を確認
住宅会社から、
「屋根は○mm」
「壁は○mm」
と説明されても、それだけで比較を終わらせません。
最終的に、
今回建てる家全体のUA値はいくつになるのか
を確認します。
チェックポイント
- 屋根・天井断熱を確認したか
- 壁断熱を確認したか
- 床・基礎の断熱方法を確認したか
- 断熱層が連続しているか
- 防湿・気密層を確認したか
- 窓性能・日射遮蔽を確認したか
- 最終UA値を確認したか
まとめ
住宅会社には、
「壁の断熱材は何mmですか?」ではなく、
「屋根・天井、壁、床・基礎、窓まで含めて断熱層をどうつなぎ、今回の家全体ではUA値がいくつになりますか?」
と質問する。
高断熱住宅は、壁だけ断熱材が厚い家ではありません。
家全体を包み、断熱・気密・防湿・窓まで弱点をつくらないことが重要です。
















