質問
「住宅性能について調べるほど、UA値・C値・耐震等級・換気など確認することが増えて分からなくなってきました。契約前に最低限、何を確認すればいいですか?」
結論
契約前には、住宅会社の「高性能です」という説明ではなく、
①耐震
②構造計算
③断熱
④気密
⑤窓
⑥結露対策
⑦換気
⑧夏対策
⑨施工品質
⑩証明資料
の10項目を確認します。
ポイントは、すべてを
「採用していますか?」
ではなく、
「今回建てる私たちの家では、どの数値・計算・実測・評価で確認できますか?」
と質問することです。
① 耐震|正式な耐震等級3?
最初に確認したいのが耐震性能です。
耐震等級3なのか?
耐震等級3相当なのか?
第三者機関による評価を受けるのか?
を確認します。
さらに、耐震等級3を証明できる所定の資料があれば、条件を満たすことで**地震保険の耐震等級割引50%**の対象となる場合があります。
「等級3」という言葉だけでなく、証明できる耐震等級3なのかまで確認します。
② 構造|どんな方法で安全性を確認する?
次に、
壁量等の確認だけ?
住宅性能表示制度による確認?
許容応力度計算?
など、構造安全性をどのように確認するか聞きます。
許容応力度計算を採用する場合は、
柱。
梁。
耐力壁。
接合部。
床・屋根。
基礎。
など、今回の建物条件をどのように構造計算へ反映しているか確認します。
③ 断熱|断熱等級だけでなくUA値は?
久留米市など6地域では、
断熱等級5=UA値0.60以下
断熱等級6=UA値0.46以下
断熱等級7=UA値0.26以下
が基準です。
ただし、
「断熱等級6です」
だけではなく、
「今回建てる家のUA値はいくつですか?」
まで確認します。
会社の標準値やモデルハウスではなく、自宅を個別計算した数値を見ることが重要です。
④ 気密|全棟でC値を実測する?
気密性能は、
「高気密仕様です」
では確認できません。
チェックするのは、
全棟気密測定する?
目標C値は?
中間測定・完成測定は?
目標未達なら補修する?
再測定する?
です。
UA値は計算。C値は実測。
ここを分けて確認します。
⑤ 窓|樹脂・複合という名前だけで選んでいない?
窓では、
サッシ材質。
ペア・トリプルガラス。
Low-E。
窓全体のU値。
日射熱取得率。
窓サイズ。
方角。
を確認します。
さらに長期的には、
耐候性+戸車・パッキン等の交換+部品供給+メンテナンス
まで見ます。
⑥ 壁内結露|防湿・気密・通気は?
これは完成すると見えなくなるため、契約前に確認しておきたい項目です。
住宅会社へ、
防湿層はどこ?
気密層はどこ?
壁体内の湿気をどう逃がす?
外壁通気層は?
夏型結露まで検討している?
と質問します。
断熱材の商品名だけでなく、壁全体の構成を見ることが重要です。
⑦ 換気|設備名ではなく実際の風量まで
第一種。
第三種。
熱交換。
だけで判断しません。
確認したいのは、
熱交換方式。
フィルター。
消費電力。
メンテナンス。
ダクト。
そして、
完成後に実際の換気風量を確認・調整するか
です。
⑧ 久留米の夏|日射遮蔽・除湿まで考えている?
久留米では冬の断熱だけでは不十分です。
特に、
西日
+南窓
+軒・庇
+外付けシェード
+冷房
+除湿
まで確認します。
「高断熱だから夏も涼しい」ではなく、夏の熱を入れない設計ができているかを見ます。
⑨ 施工品質|完成すると見えない部分をどう検査する?
確認したいのは、
基礎配筋。
構造金物。
耐力壁。
断熱材。
防湿・気密。
窓まわり。
防水。
配管貫通部。
です。
住宅会社には、
誰が?
いつ?
何を?
どの基準で?
検査するのか聞きます。
問題があった場合に、是正→再検査まで行うかも重要です。
⑩ 最後に「何が書類として残る?」
引き渡し時には、可能な範囲で、
構造計算書
耐震等級関係資料
住宅性能評価関係資料
長期優良住宅関係資料
UA値等の計算書
C値測定結果
地盤調査報告書
換気関係資料
施工検査記録
施工写真
などを整理して保管します。
性能は、建てたときだけでなく、30年後にも説明できるようにする。
という考え方が重要です。
契約前チェックリスト10
| 項目 | 必ず確認したいこと |
| ①耐震 | 正式な耐震等級3・第三者評価 |
| ②構造 | 構造確認方法・許容応力度計算 |
| ③断熱 | 断熱等級・自宅のUA値 |
| ④気密 | 全棟C値測定・未達時の対応 |
| ⑤窓 | U値・ガラス・方角・耐久性 |
| ⑥結露 | 防湿・気密・透湿・通気 |
| ⑦換気 | 方式・熱交換・実際の風量 |
| ⑧夏対策 | 日射遮蔽・冷房・除湿 |
| ⑨施工 | 工程検査・是正・施工写真 |
| ⑩証明 | 計算書・評価書・測定結果 |
まとめ
契約前には、
「標準仕様は何ですか?」
だけではなく、
「この10項目について、今回建てる私たちの家では、何を計算し、何を測り、何を第三者が確認し、最終的にどんな資料として残りますか?」
と質問する。
性能も安心も、最初からすべて確認しておく。
これが、契約後に「知らなかった」を減らす住宅会社選びです。
















