質問
「第一種換気にはダクト式とダクトレスがあります。性能だけでなく、30年使うことを考えるとどちらがいいですか?」
結論
ダクト式・ダクトレスにはそれぞれ特徴があり、「こちらが絶対に上」とは言えません。
比較したいのは、
換気性能+熱交換+風量+清掃+フィルター+故障時の交換+ダクト+30年間の維持費
です。
特に換気設備は機械なので、新築時の性能より「10年後・20年後も掃除・修理・交換できるか」まで確認することが重要です。
① ダクト式換気とは?
換気本体からダクトを伸ばし、各部屋へ給気・排気する方式です。
1台の換気本体から複数の部屋へ空気を配るシステムなどがあります。
② ダクト式のメリット
適切に設計すれば、
各部屋へ計画的に空気を送る。
給排気をまとめて管理する。
熱交換換気を住宅全体へ組み込みやすい。
といった特徴があります。
③ ダクト式で確認したいのは風量
ダクトは、
長さ。
太さ。
曲がり。
分岐。
などによって圧力損失が生じます。
そのため、ダクトがあるだけで各部屋へ同じ量の空気が届くわけではありません。
設計と風量調整が重要です。
④ ダクトの中は掃除できる?
ここは多くの方が気になるところです。
住宅会社には、
ダクト内部の清掃は必要?
どこまで掃除できる?
何年ごと?
専門業者が必要?
費用はいくら?
と確認します。
製品・方式によって維持管理方法は異なります。
⑤ ダクトレス換気とは?
各部屋の外壁などへ換気ユニットを設置し、長いダクトを使わずに換気する方式があります。
ダクトが少ない・ないことから、システム構成をシンプルにしやすい特徴があります。
⑥ ダクトレス=メンテナンス不要ではない
ダクトがなくても、
フィルター。
ファン。
熱交換素子。
外部フード。
などの清掃・点検は必要です。
また複数台設置する方式では、清掃する場所の数も確認します。
⑦ フィルター位置は非常に重要
高性能な設備でも、
天井裏。
高い位置。
家具の奥。
など、掃除しにくい場所にフィルターがあればメンテナンスを続けにくくなります。
契約前に、実際に自分でフィルターを外せるか確認するのがおすすめです。
⑧ 故障したらどこまで交換する?
換気設備は住宅本体より先に故障・交換する可能性があります。
確認したいのは、
モーターだけ交換?
本体交換?
ダクトはそのまま使える?
壁・天井を壊す?
後継機種は?
という部分です。
⑨ 本体がなくなったらどうする?
30年後に同じ換気設備が販売されている保証はありません。
だから、
専用品でないと交換できない構造なのか、将来別機種へ更新しやすいのか
も重要な判断材料です。
⑩ 電気代も30年で考える
換気設備は原則として長時間運転するため、消費電力も確認します。
本体価格だけでなく、
初期費用+電気代+フィルター+修理+本体交換
をトータルで比較します。
ダクト式・ダクトレスを比較
| 項目 | ダクト式 | ダクトレス |
| 空気の配分 | ダクト設計が重要 | 各ユニット配置が重要 |
| 熱交換 | 製品による | 製品による |
| ダクト | あり | 少ない・なし |
| フィルター | 本体等 | 各ユニット等 |
| 清掃 | 製品・方式による | 製品・方式による |
| 故障時 | 本体・ファン等を確認 | 各ユニット等を確認 |
| 風量確認 | 重要 | 重要 |
| 長期維持 | 更新方法を確認 | 更新方法を確認 |
チェックポイント
- ダクト式・ダクトレスを比較したか
- フィルター位置を確認したか
- 自分で清掃できるか
- ダクト清掃の考え方を確認したか
- 完成時に風量測定するか
- 消費電力を確認したか
- 故障時の交換方法を確認したか
- 30年後の更新まで考えたか
まとめ
住宅会社には、
「ダクトレスのほうが掃除がラクですよね?」だけではなく、
「ダクト式・ダクトレスそれぞれについて、毎年必要な掃除、フィルター費、電気代、故障時の修理、本体交換まで30年間で比較してください」
と質問する。
換気設備は、引き渡し時に一番高性能なものを選べば終わりではありません。
毎日動かし、定期的に掃除し、いつか交換する設備です。
だからこそ、性能+メンテナンス+更新性まで考えて選ぶことが重要です。
















