質問
「24時間換気が付いていれば、C値が多少悪くても換気はできるのではないですか?なぜ気密性能が換気に関係するのでしょうか?」
結論
換気設備が動いていても、意図しない隙間が多ければ、設計時に想定した空気の流れから外れる可能性があります。
特に重要なのは、
給気 → 居室 → 移送 → 排気
という計画した経路で空気を動かすことです。
そのため高性能住宅では、
換気設備+気密性能+実際の換気風量
をセットで確認します。
① 例えば第三種換気では?
第三種換気は、
自然給気口
↓
室内
↓
排気ファン
という流れをつくります。
しかし建物に意図しない隙間が多ければ、給気口以外からも外気が入りやすくなります。
② 排気口の近くに隙間が多かったら?
例えば排気ファンのすぐ近くに大きな漏気箇所があれば、そこから外気を吸い込み、離れた部屋の給気が想定どおりにならない可能性があります。
つまり、換気扇が回っていることと、家全体が計画どおり換気されていることは別です。
③ 第一種換気ならC値は関係ない?
第一種換気でも気密性能は重要です。
給気・排気を機械で行っていても、熱交換器を通らない意図しない外気の出入りがあれば、熱交換換気のメリットを十分活かしにくくなる可能性があります。
④ 熱交換率90%でも隙間風は熱交換しない
例えば高性能な熱交換換気を採用しても、
窓まわり。
配管。
壁・天井。
などの隙間から出入りする空気は、基本的に熱交換器を通りません。
だから、高い熱交換効率と気密性能をセットで考えます。
⑤ C値だけ良ければ換気は完璧?
これも違います。
C値が良くても、
給気口の位置が悪い。
ダクト風量が不足。
フィルターが詰まっている。
ドアを閉めると空気が移動できない。
などがあれば問題です。
⑥ 「計算風量」と「実測風量」を分ける
設計図上で必要換気量を計算していても、実際の住宅でその風量が出ているかは別の確認です。
可能であれば、完成時に給排気口の風量測定・調整を行うか確認します。
⑦ フィルター清掃後も重要
新築時に風量が適切でも、フィルターが目詰まりすれば風量に影響する可能性があります。
つまり換気性能は、
設計 → 施工 → 測定 → メンテナンス
まで考える必要があります。
⑧ 久留米では夏の外気流入にも注意
梅雨・夏には外気の湿度が高くなる時期があります。
意図しない外気流入を減らし、
換気。
冷房。
除湿。
を計画的に行うことは、室内の温湿度管理を考えるうえでも重要です。
チェックポイント
- 全棟でC値を測るか
- 給気・排気経路を確認したか
- 熱交換器を通らない漏気を考えたか
- 必要換気量を計算しているか
- 完成時に風量を測るか
- フィルター清掃後の管理方法を確認したか
- 冷房・除湿まで考えたか
まとめ
住宅会社には、
「24時間換気が付いているから大丈夫ですよね?」ではなく、
「今回の住宅のC値を実測したうえで、計画した給気・排気経路が成立しているか、完成時の換気風量まで確認しますか?」
と質問する。
換気設備を付けることと、計画どおり換気できることは同じではありません。
C値を測る。換気量を計画する。実際の風量を確認する。
ここまで考えることが重要です。
















