質問
「C値が良い高気密住宅なら外気が入りにくいので、換気設備も高性能にしないと危険なのでしょうか?」
結論
高気密住宅では、意図しない隙間を減らすからこそ、必要な空気を計画した場所から入れ、計画した場所から出すことが重要になります。
つまり、
高気密=換気しない家
ではなく、
高気密=計画換気をしやすい家
と考えるほうが分かりやすいです。
① 隙間風と計画換気は違う
隙間が多い家では、
床。
窓まわり。
コンセント。
壁・天井の取り合い。
などから空気が出入りする場合があります。
しかし、これはどこから・どれだけ入るか管理した換気ではありません。
② 高気密なら入口を決められる
意図しない隙間を減らすことで、
ここから給気
↓
寝室・LDK等
↓
廊下等
↓
水回り等から排気
という空気の流れを計画しやすくなります。
③ 「換気扇を付ければ終わり」ではない
例えば排気ファンだけ強くても、適切な給気がなければ計画した換気にはなりません。
重要なのは、
給気+移送+排気
を家全体で考えることです。
④ 個室のドアを閉めても流れる?
実際の生活では、寝室・子ども部屋のドアを閉めます。
その状態でも空気が移動できるよう、
ドア下。
通気部材。
換気経路。
などを計画します。
⑤ 家具で給気口を塞がない
設計図では問題なくても、
ベッド。
カーテン。
収納家具。
などで給気口を塞いでしまう場合があります。
換気口も家具配置とセットで考えます。
⑥ 寝室の換気は特に考える
夜は長時間、寝室で過ごします。
夫婦2人で寝る場合など、在室人数を考えて換気計画を確認します。
「家全体で換気できている」だけでなく、各部屋へ必要な空気が届くかを見ることが重要です。
⑦ 高気密なら第一種換気が必須?
必ずしも第一種でなければならないわけではありません。
第一種・第三種のどちらでも、住宅の気密性能と換気方式に合わせて適切に設計することが重要です。
⑧ 換気量が多ければ多いほどいい?
これも違います。
換気量が不足すれば室内空気環境に問題が生じる可能性があります。
一方、必要以上に換気すれば、冬・夏の冷暖房負荷にも影響します。
必要な量を適切に換気することが基本です。
⑨ 換気量は実際に確認できる?
設計上、
「この給気口から○㎥/h」
としていても、実際の風量が設計どおりかは別の確認項目です。
住宅会社には、
完成時に換気風量を測定・調整するか
も聞いてみます。
これは高性能住宅では非常に重要な確認ポイントです。
⑩ C値と換気風量を両方測る
理想的には、
C値
→ 家の気密性能を実測。
換気風量
→ 実際の給排気量を確認。
というように、計算だけでなく実際の住宅で確認する考え方があります。
チェックポイント
- C値を実測するか
- 給気・排気位置を確認したか
- 個室を閉めた状態を考えたか
- 家具で換気口を塞がないか
- 寝室の換気を確認したか
- 必要換気量を計算しているか
- 完成時に風量確認・調整をするか
まとめ
住宅会社には、
「高気密だから第一種換気ですよね?」ではなく、
「今回のC値を前提に、各部屋へどれだけ給気し、どこから排気する計画ですか?完成後に実際の換気風量も確認しますか?」
と質問する。
高性能住宅では、
UA値を計算する。
C値を測る。
換気量を設計する。
そして実際の風量を確認する。
ここまでできると、「高気密・高断熱・高性能換気」という言葉ではなく、実際に機能する住宅性能へ一歩近づきます。
















