質問
「高断熱住宅にするなら、断熱材をできるだけ厚くすればいいのでしょうか?断熱材が厚い家ほど、冬暖かく夏涼しい家になりますか?」
結論
断熱材の厚みは重要ですが、「厚い=必ず快適な家」ではありません。
住宅の断熱性能は、
断熱材の種類+熱伝導率+厚み+施工精度+窓+熱橋+気密+日射
などを組み合わせて考えます。
最終的には、壁だけではなく住宅全体のUA値で確認することが重要です。
① 断熱材は「熱を伝わりにくくする」もの
冬は室内の熱が外へ逃げにくく、夏は外の熱が室内へ伝わりにくくなるようにするのが断熱の基本的な役割です。
ただし、断熱材そのものが冷暖房するわけではありません。
② 同じ100mmでも性能は違う
例えば、
グラスウール100mm。
吹付ウレタン100mm。
その他の断熱材100mm。
では、材料ごとの熱伝導率が異なります。
そのため、厚みだけで性能を比較できません。
③ 「熱伝導率+厚み」で考える
基本的には、熱伝導率が小さい材料ほど熱を伝えにくく、同じ材料なら厚みを増すことで熱抵抗を高められます。
住宅会社には、
「何の断熱材を何mm?」だけでなく、「熱伝導率はいくつ?」
まで確認すると比較しやすくなります。
④ 壁だけ厚くしても不十分
住宅から熱が出入りする場所は壁だけではありません。
屋根・天井
+外壁
+床・基礎
+窓
+玄関ドア
があります。
壁だけ高性能でも、窓や屋根などが弱ければ家全体の断熱性能に影響します。
⑤ 「熱橋」も考える
柱・梁・金物など、断熱材以外の部分を通して熱が伝わりやすくなる箇所があります。
これを**熱橋(ヒートブリッジ)**と呼びます。
高断熱化するほど、断熱材だけでなく熱橋への配慮も重要になります。
⑥ 施工に隙間があったら?
高性能な断熱材でも、
隙間。
欠損。
潰れ。
施工ムラ。
などがあれば、設計した性能を十分に発揮できない可能性があります。
断熱材の商品名より施工品質を見ることも重要です。
⑦ 気密性能もセット
断熱材を厚くしても、建物に意図しない隙間が多ければ、空気の出入りが起こります。
そこで、
断熱=UA値
気密=C値
を分けて確認します。
⑧ 久留米では「夏の日射」を忘れない
ここが重要です。
高断熱にしても、
西側に大きな窓。
夏の日射遮蔽なし。
では、窓から多くの日射熱が入る可能性があります。
久留米では、
高断熱+高気密+日射遮蔽
までセットで考えます。
チェックポイント
- 断熱材の種類を確認したか
- 熱伝導率を確認したか
- 厚みを確認したか
- 屋根・壁・床まで確認したか
- 熱橋対策を確認したか
- C値を実測するか
- 夏の日射遮蔽を考えたか
まとめ
住宅会社には、
「断熱材は何mm入っていますか?」だけではなく、
「断熱材の種類・熱伝導率・厚み・施工方法・窓まで含めて、今回の住宅のUA値はいくつになりますか?」
と質問する。
断熱材の厚さは住宅性能を決める一要素にすぎません。
家全体を切れ目なく断熱し、気密・窓・日射まで一緒に設計することが重要です。
















