質問
「注文住宅なので、納得できるまで何度でも間取りを変更したいと思っています。間取りはたくさん修正したほうが、良い家になりますか?」
結論
間取りは「修正回数が多いほど良くなる」わけではありません。
大切なのは回数ではなく、
①家族の優先順位
②生活動線
③家具・家電
④収納
⑤予算
⑥住宅性能
を整理してから修正することです。
何十回も、
「やっぱりこっち」
「SNSで見たから追加」
「前のほうが良かった」
を繰り返すと、間取り全体のバランスが崩れることがあります。
① 最初に「要望」を全部出す
間取り作成前に、
平屋・2階建て。
LDKの広さ。
子ども部屋。
ファミリークローゼット。
ランドリールーム。
パントリー。
駐車台数。
庭。
など、希望を一度書き出します。
② 次に「優先順位」を決める
すべてを絶対条件にすると、家が大きくなり予算も増えます。
例えば、
絶対必要
→ 駐車3台・4LDK・室内干し。
できれば欲しい
→ ファミクロ・パントリー。
予算次第
→ 吹き抜け・書斎。
というように分けます。
③ 1回目は「部屋数」より生活を見る
最初の間取りで確認したいのは、
LDK20畳ある?
収納何畳?
だけではありません。
朝起きてから出勤するまで。
帰宅してから着替えるまで。
料理する。
洗濯する。
お風呂に入る。
寝る。
という1日の生活を図面上で動いてみます。
④ 「洗濯」を実際にたどる
例えば、
脱衣室で服を脱ぐ。
↓
洗濯機。
↓
ランドリールームで干す。
↓
ファミクロへ収納。
この距離が短ければ、毎日の家事負担を減らせます。
甲府店でも、洗濯動線は「脱ぐ→洗う→干す→しまう」という一連の流れで設計する考え方を重視しています。(コンパクトスタイル)
⑤ 帰宅動線も確認
久留米で車中心の生活なら、
駐車場
↓
玄関
↓
荷物を置く
↓
上着をしまう
↓
手洗い
↓
LDK
という流れも重要です。
玄関だけを単独で考えません。
⑥ 買い物動線を見る
スーパーから帰宅。
↓
車から買い物袋を降ろす。
↓
玄関。
↓
パントリー。
↓
冷蔵庫。
ここが遠いと、毎日の小さな負担になります。
⑦ 家具を入れてから修正する
「LDK18畳あります」
だけでは判断できません。
実際に、
ソファ。
テレビ。
ダイニングテーブル。
冷蔵庫。
カップボード。
などを図面へ入れます。
⑧ 家具を置いたら通路は何cm残る?
部屋は広くても、
ダイニングチェアを引いたら通れない。
ソファを置いたら窓まで行けない。
という間取りもあります。
畳数ではなく家具を置いた後の有効スペースを確認します。
⑨ 窓も後から考えない
間取りが決まってから、
「ここに大きな窓をつけよう」
ではなく、
日当たり。
家具。
テレビ。
収納。
外からの視線。
夏の日射。
まで同時に考えます。
⑩ エアコン位置も同時に決める
間取り完成後に、
「エアコンはどこにしますか?」
では遅い場合があります。
エアコンの風が部屋へ届く?
室外機はどこ?
配管は?
家具と干渉しない?
まで確認します。
特にテレビの真上へ安易にエアコンを配置しないこともポイントです。
⑪ SNSを見るたびに変更しない
InstagramやYouTubeを見ると、
ヌック。
吹き抜け。
小上がり。
回遊動線。
ファミクロ。
など、魅力的な間取りが次々出てきます。
しかし、
他人の家で便利=自分の家でも便利
とは限りません。
⑫ 回遊動線も「目的」を確認
人気だから回遊動線。
ではありません。
例えば、
キッチン→洗面→ランドリー→ファミクロ
を短くしたいから回遊させる。
というように、何のための回遊なのかを明確にします。
甲府店でも回遊動線を、単に一周できることではなく、キッチン・洗面・LDK・玄関などの家事・生活動線として扱っています。(コンパクトスタイル)
⑬ 修正するたびに坪数を確認
パントリーを0.5畳追加。
収納を1畳追加。
洗面を広げる。
玄関を広げる。
を繰り返すと、少しずつ延床面積が増えます。
⑭ 「たった1坪」でも建築費は増える
間取り変更では、
延床面積が何坪変わったか
を毎回確認します。
「少し広げただけ」を積み重ねて、最終的に数坪増えることがあります。
⑮ 最後は「足す」より「削る」
良い間取りは、設備や部屋をたくさん入れた間取りとは限りません。
本当に使う?
10年後も使う?
別の場所と兼用できない?
と考えます。
チェックポイント
- 家族の要望を書き出したか
- 絶対条件を決めたか
- 1日の生活を図面上で確認したか
- 洗濯動線を確認したか
- 帰宅・買い物動線を確認したか
- 家具を配置したか
- 窓・エアコンを確認したか
- 修正ごとに坪数を確認したか
- SNSの間取りをそのまま真似していないか
- 予算内に収まっているか
まとめ
間取りづくりでは、
「何回直したか」より「何を確認して直したか」が重要です。
住宅会社には、
「もう一度間取りを書き直してください」だけではなく、「今回の変更で、家事動線・収納・家具配置・日当たり・住宅性能・建築費がどう変わるか教えてください」
と相談する。
間取りは足し算を繰り返すほど良くなるわけではありません。
家族に必要なものを残し、不要なものを削りながら完成度を上げていくことが、後悔しにくい間取りづくりにつながります。
















