「気に入った土地に擁壁があります。擁壁があっても、そのまま家を建てれば追加費用はかかりませんか?」
結論
擁壁がある=追加費用がかかる、とは限りません。
一方で、
既存擁壁をそのまま利用できるか確認できない状態で土地を購入するのは慎重に考える必要があります。
擁壁の状況によっては、補修・再施工・建物配置の変更などが必要になり、費用が大きく変わる可能性があります。
まず「擁壁がある」だけでは判断できない
確認したいのは、
擁壁の高さ。
構造。
築造時期。
劣化状態。
図面。
行政上の手続き・記録。
排水状況。
などです。
古い擁壁は特に確認
見た目がきれいでも、
いつ造った?
どんな構造?
必要な手続きはされている?
が分からない場合があります。
ひび割れだけで判断しない
擁壁にひびがあるから危険。
ひびがないから安全。
と見た目だけでは判断できません。
専門家による確認が必要です。
水抜き・排水も重要
擁壁の裏側には土があります。
雨水などによる水圧が擁壁へ影響するため、
適切に排水できる状態か
も重要な確認ポイントです。
そのまま使えない場合は?
状況によって、
既存擁壁撤去。
新しい擁壁施工。
掘削。
残土処分。
仮設。
造成。
などが必要になる可能性があります。
擁壁工事は「○万円」と一律に言えない
費用は、
高さ。
長さ。
構造。
敷地条件。
道路条件。
重機が入れるか。
残土量。
などで大きく変わります。
そのため、
「擁壁なら200万円くらい」
というような一律の予算設定はできません。
建物を離せば解決する場合も?
土地の広さや建物計画によっては、
擁壁から建物位置を調整する。
基礎計画を変更する。
などの方法を検討できる場合があります。
ただし、これは設計者や関係機関等による個別確認が必要です。
駐車場にも影響する
道路との高低差を擁壁で支えている土地では、
駐車場を作るために、
擁壁の一部を変更。
掘削。
土留め。
などが必要になることがあります。
「土地が安い理由」が擁壁の場合も
例えば周辺相場より300万円安い土地でも、
擁壁対応でそれ以上の費用が必要になれば、
結果的に安い土地とは言えない可能性があります。
※金額は説明用の例です。
土地契約前に確認する
擁壁がある土地は、
購入後ではなく購入前
に確認することが重要です。
不動産会社だけでなく、
住宅会社。
設計者。
必要に応じて専門家・行政窓口等。
へ確認します。
書類も確認
可能であれば、
造成・擁壁に関する図面。
検査・許可等に関する資料。
過去の工事記録。
などの有無を確認します。
チェックポイント
- 擁壁の高さ・長さを確認したか
- 構造を確認したか
- 築造時期を確認したか
- 図面・記録を確認したか
- ひび・傾き等を確認したか
- 排水状態を確認したか
- 建物配置への影響を確認したか
- 駐車場への影響を確認したか
- 補修・再施工費を概算したか
まとめ
擁壁がある土地で大切なのは、
「擁壁があるから買わない」でも「今立っているから大丈夫」でもありません。
住宅会社には、
「この擁壁は使えますか?」だけではなく、「この擁壁を前提に希望する家を建てられるか、補修・再施工・建物配置変更を含めて追加費用の可能性を確認してください」
と相談する。
擁壁のある土地は、土地価格ではなく「擁壁まで含めた建築総額」で判断する。
これが土地購入後の大きな予算オーバーを防ぐポイントです。
















