「子どもにも料理や配膳を手伝ってほしいのですが、どんなキッチンにするとお手伝いしやすいですか?」
子育て中、
「ちょっとお皿並べて」
「冷蔵庫から牛乳取って」
「自分のコップ持ってきて」
と言えるようになると、家事負担も少しずつ変わります。
でも、
食器は高い棚。
冷蔵庫はキッチンの奥。
作業台は大人専用。
ゴミ箱も使いにくい。
では、
子どもがお手伝いしたくてもできません。
子どものお手伝いがしやすいキッチンとは、
子ども専用キッチンではなく、成長に合わせて家族の一員として参加できるキッチン
です。
お手伝いは「料理」だけではない
子どものお手伝いというと、
包丁で野菜を切る。
料理を混ぜる。
を想像します。
でも実際には、
食器を出す。
箸を並べる。
飲み物を準備する。
料理を運ぶ。
食後の食器を下げる。
ゴミを捨てる。
なども立派なお手伝いです。
だから、
調理スペースだけでなく、食事準備全体
を考えます。
年齢によってできることが変わる
例えば、
幼児期
→ コップを出す・箸を運ぶ・混ぜる
小学校低学年
→ 盛り付け・配膳・食器片付け
小学校高学年
→ 簡単な調理
中学生以降
→ 一人で料理
というように変化します。
つまり、
3歳の子どもだけに合わせたキッチンにしない
ことが重要です。
食器を子どもが取れる位置へ
毎朝、
「コップ取って」
毎晩、
「お皿出して」
では親の家事になります。
子どもが使う、
コップ。
茶碗。
皿。
などを、安全に配慮しながら手の届く収納へ置けば、
自分で準備しやすくなります。
食器棚をキッチン奥だけにしない
食器を取るために、
コンロ。
包丁。
熱い鍋。
がある調理スペースへ子どもが入る。
これは避けたいところです。
普段使いの食器を、
ダイニング側からアクセスできる収納
へ置く方法もあります。
冷蔵庫の位置も重要
子どもが、
牛乳。
ヨーグルト。
飲み物。
を取りに来る。
冷蔵庫がキッチン最奥。
↓
料理している親の後ろを通る。
となります。
冷蔵庫をキッチン入口側に配置できれば、
調理エリアへ深く入らず使える
場合があります。
「子ども動線」と「火の動線」を分ける
子どもが、
冷蔵庫。
食器。
ダイニング。
ゴミ箱。
へ行く動線。
大人が、
コンロ。
シンク。
作業台。
を使う動線。
これをできるだけ分ける。
これが安全面でも使いやすさでも重要です。
子ども専用の低いカウンターは必要?
小さい子どもには使いやすそうです。
でも子どもはすぐ成長します。
数年後には低すぎる。
となる可能性があります。
そのため、
固定の子ども専用カウンターより、
安全に使える踏み台などで高さを調整する
方法もあります。
踏み台の置場を決める
踏み台を使うなら、
普段どこへ置く?
使うときどこへ出す?
通路をふさがない?
まで考えます。
踏み台がキッチンの真ん中に出しっぱなしでは危険です。
作業スペースは親と分ける
親が包丁。
その真横で幼児が混ぜる。
では、お互い気を使います。
例えば、
キッチン端。
ダイニングテーブル。
アイランドの反対側。
など、
子どもが参加できる別の作業面
があると便利です。
アイランド型は参加しやすい
アイランドキッチンなら、
親
→ キッチン側
子ども
→ ダイニング側
から同じ天板を使えることがあります。
家族料理とは相性がいい配置です。
ただし幼児期は左右からキッチンへ入れるため、安全対策も必要です。
ペニンシュラ型なら入口を管理しやすい
入口が基本的に一方向なら、
幼児期にはキッチンへの出入りを管理しやすい場合があります。
ベビーゲートなども設置しやすいケースがあります。
一方、成長後に家族複数人で使う場合は、通路の混雑を確認します。
包丁はどうする?
子どもがお手伝いするようになると、
包丁を使う時期も来ます。
ただし幼児期から自由に触れられる収納にする必要はありません。
包丁。
キッチンばさみ。
危険な調理器具。
などは、
年齢に応じて安全に管理できる収納
にします。
IHなら子どもに安全?
IHでも、
天板。
鍋。
フライパン。
調理物。
は熱くなります。
「火が見えない=子どもに安全」と考えないこと。
コンロまわりは、ガス・IHにかかわらず注意が必要です。
食洗機のお手伝いも考える
食後、
子どもが自分の食器を下げる。
↓
食洗機へ。
この流れができれば、片付け家事を分担できます。
ただし食洗機の扉を開けた状態では通路や安全面にも注意します。
ゴミ箱も子どもが使えるようになる
幼児期は触ってほしくない。
小学生になれば、
自分のお菓子袋。
ティッシュ。
などを自分で捨ててほしい。
成長に合わせて使い方を変えられる配置
にします。
配膳距離を短くする
子どもへ、
「これテーブルに持っていって」
と頼む。
ダイニングが10歩先。
途中に家具。
では運びにくい。
キッチンとダイニングが近ければ、子どもにも任せやすくなります。
子どもが片付けられる収納にする
お手伝いは、
出すだけではありません。
使った物を戻す。
ここまでできることが重要です。
コップ。
食器。
エプロン。
などの定位置を子どもにも分かりやすくします。
「誰でも分かる収納」
母親しか、
食器の場所。
保存容器。
調味料。
が分からない。
では家事を分担できません。
夫。
子ども。
誰でも、
見ればどこに何があるか分かる収納
にすると、家族が参加しやすくなります。
よくある失敗例
「子どもにも料理を手伝ってほしい」
と思っていた。
でも、
食器は吊戸棚。
冷蔵庫はキッチン奥。
作業台は狭い。
子どもがキッチンへ来るたび、
「危ないから向こうに行って」
となる。
結果、親が全部やる。
「子ども専用設備ではなく、安全に参加できる場所をつくればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 子どもに何を手伝ってほしいか
- 普段使いの食器に手が届くか
- 冷蔵庫へ安全にアクセスできるか
- 火・包丁の動線と分けられるか
- 子ども用作業スペースがあるか
- 踏み台を安全に使えるか
- 配膳距離が短いか
- 食器を自分で片付けられるか
- 危険な調理器具を管理できるか
- 成長後も使いやすいか
まとめ
子どものお手伝いがしやすいキッチンとは、
子ども用の特別なキッチンをつくることではありません。
重要なのは、
子どもが安全に参加できる仕事を増やすこと。
最初は、
コップを出す。
↓
箸を並べる。
↓
料理を運ぶ。
↓
自分の食器を片付ける。
そして成長したら、
盛り付け。
↓
簡単な調理。
↓
一人で料理。
へ変わっていく。
住宅会社へ、
「子どもがお手伝いできるキッチンにしてください」ではなく、「小学1年生が料理中の親の後ろを横切らずに、食器を出して、料理を運び、食後に自分の食器を片付けられますか?」
と確認する。
親が家事をしやすいキッチンから、家族みんなが家事をできるキッチンへ。
これが、子育て家庭のキッチンづくりで大切なポイントです。
















