「玄関→パントリー→キッチンと通り抜けられる間取りが人気ですが、本当に便利ですか?」
SNSでもよく見る、
玄関
↓
パントリー
↓
キッチン
という動線。
買い物した食品をすぐ収納できるため、共働き家庭には魅力があります。
ただし、
“通り抜けパントリー=家事ラク”
とは限りません。
一番の注意点は、
通路をつくることで収納量が減ること
です。
パントリーの役割は何?
まずパントリーは、
食品。
飲料。
調味料。
保存食。
キッチン家電。
日用品。
などを収納する場所です。
つまり本来の目的は、
通り抜けることではなく、収納すること。
です。
ウォークスルーにすると壁が減る
例えば2帖のパントリー。
入口1か所なら、
3方向に棚をつくれるかもしれません。
でも、
玄関側入口。
キッチン側出口。
の2か所をつくると、
扉と通路が必要です。
その分、
収納に使える壁面が減ります。
「2帖ある」より「棚が何mあるか」
パントリーでは、
床面積より、
棚の長さと奥行き
を確認した方が分かりやすいです。
2帖あっても、
半分が通路なら収納量はそれほど多くありません。
逆に1帖でも、
壁一面に効率よく棚をつくれば十分な家庭もあります。
玄関から何を運ぶ?
玄関からパントリーへ直行する価値が高いのは、
まとめ買いが多い。
飲料をケース買いする。
お米を買う。
食品ストックが多い。
などの家庭です。
逆に、
毎日少量ずつ買う。
食品在庫を多く持たない。
なら、優先度は下がります。
「通り道に荷物を置く」問題
通り抜けパントリーでは、
買い物袋。
段ボール。
ストック品。
などを床へ仮置きすると、
そのまま通路をふさいでしまうことがあります。
だから、
通路幅+収納から物がはみ出さない仕組み
が必要です。
奥行きが深すぎる棚は使いにくい
パントリーだから収納量を増やしたい。
↓
棚奥行きを深くする。
↓
手前に物。
↓
奥の物が見えない。
↓
賞味期限切れ。
ということがあります。
食品収納では、
量より見渡せること
も重要です。
毎日使う物とストックを分ける
おすすめは、
キッチン近く
→ 毎日使う調味料・食品
パントリー
→ ストック品・まとめ買い
という分け方です。
何でもパントリーへ入れると、料理のたびに何度も行き来することになります。
冷蔵庫をパントリーに入れる?
生活感を隠すため、
冷蔵庫をパントリー側へ配置する間取りがあります。
見た目はすっきりします。
でも家族が飲み物を取るたびにパントリーへ。
料理中も何度も移動。
場合によっては使いにくくなります。
冷蔵庫は、
収納家電ではなく、家族全員が頻繁に使う家電
として考えます。
セカンド冷凍庫とは相性がいい
一方、
セカンド冷凍庫。
飲料。
非常食。
などは、パントリーと相性がいい場合があります。
ただし、
電源。
放熱スペース。
扉の開閉。
コンセント位置。
も必要です。
玄関のニオイ・汚れが入り込まない?
玄関とパントリーが直接つながる場合、
靴。
外気。
土ぼこり。
などとの距離も近くなります。
食品を保管する場所なので、
玄関との仕切りや掃除のしやすさ
も確認します。
家族用玄関とセットにすると面積が増える
玄関。
シューズクローク。
パントリー。
キッチン。
をすべて回遊させると、
非常に便利そうな図面になります。
でも、
通路。
建具。
がどんどん増えます。
結果、
LDK。
収納。
居室。
が小さくなる可能性があります。
家事動線のために床面積を使いすぎない
ことも重要です。
通り抜けなくても便利にできる
例えば、
玄関からパントリー入口まで2〜3歩。
パントリーは行き止まり。
キッチンからも近い。
これでも十分便利な場合があります。
わざわざ通り抜けにしなくても、
距離を近づけるだけで解決できる
ことがあります。
よくある失敗例
SNSで見た、
玄関→シューズクローク→パントリー→キッチン
の回遊動線を採用。
確かに買い物後は便利。
でも、
パントリー2帖のうち通路部分が大きく、思ったほど収納できない。
さらに家族は普段、普通の玄関からキッチンへ入るため、通り抜け動線をほとんど使わなくなった。
「回れることより収納量を優先すればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- まとめ買いの頻度を考えたか
- パントリーに何を収納するか決めたか
- 棚が何m取れるか確認したか
- 通路部分の面積を確認したか
- 棚の奥行きを確認したか
- 食品を見渡せるか
- 冷蔵庫を置く位置を考えたか
- セカンド冷凍庫の電源を考えたか
- 玄関の汚れとの関係を考えたか
- 通り抜けではなく近接だけで解決できないか検討したか
まとめ
玄関からパントリーへ直行できる動線は、
まとめ買いが多い家庭には便利です。
でも、
パントリーの本来の目的は「通ること」ではなく「収納すること」。
だから住宅会社へ、
「玄関からパントリーを通り抜けられますか?」ではなく、「通り抜けにした場合と行き止まりにした場合で、実際に使える棚の長さは何m変わりますか?」
と聞いてみる。
さらに、
その動線を週に何回使うのか
も考える。
毎日使う収納を減らして、週1回の買い物動線を便利にしていないか?
ここを比較する。
家事ラクは、回遊できることではなく、限られた面積を毎日の暮らしに有効に使うこと。
これがパントリー動線で後悔しないポイントです。
















