「エアコンを付けられる壁がテレビ側しかないのですが、テレビの上でも大丈夫ですよね?」
LDKの間取りを考えていると、
大きな窓。
収納。
リビング階段。
室内ドア。
などによって、エアコンを設置できる壁が限られることがあります。
そこで、
テレビの上や近くにエアコンを設置する
プランになることがあります。
しかし、私はできるだけ、
テレビなどの電子機器の真上・近くへのエアコン設置は避けられないか、設計段階で検討する
ことをおすすめします。
一番気になるのは万一の水漏れ
エアコンは冷房運転すると、内部で結露水が発生します。
通常はドレン配管から適切に排水されます。
しかし、
ドレンの詰まり。
排水不良。
施工状態。
汚れ。
などによって、室内機側から水が漏れる可能性はゼロではありません。
その真下に、
テレビ。
レコーダー。
ゲーム機。
AV機器。
などがあれば、
万一の水漏れ時に電子機器へ影響する可能性があります。
「普通は漏れないから大丈夫」だけで決めない
もちろん、正常に施工・維持管理されたエアコンから日常的に水が漏れるという意味ではありません。
しかし家は、
10年。
20年。
30年。
と使います。
エアコンはその間に、
清掃。
修理。
交換。
を行う可能性があります。
だから新築時から、
万一が起きたときの影響を小さくできる配置
を考えておくことに意味があります。
エアコン掃除のときテレビが邪魔になる
エアコンは、
フィルター清掃。
内部清掃。
点検。
修理。
などが必要になります。
室内機の下に大型テレビがあると、
脚立を置きにくい。
作業スペースが取りにくい。
テレビを養生・移動する必要がある。
ということがあります。
つまり、
エアコンは使っているときだけでなく、メンテナンスするときの位置も重要
です。
交換時はさらに重要
エアコンは住宅より早く交換時期を迎える可能性があります。
室内機を取り外す。
新しい機種を取り付ける。
配管を確認する。
という作業があります。
そのとき、
壁掛けテレビ。
造作テレビボード。
大型家具。
が真下に固定されていると、作業しにくくなる場合があります。
テレビまわりには機器が集中する
現在のテレビまわりには、
テレビ。
レコーダー。
ゲーム機。
Wi-Fiルーター。
スピーカー。
スマートホーム機器。
などが集まる家庭もあります。
そこへさらにエアコンまで集中させるより、
可能なら設備を分散する
方が、メンテナンスしやすくなる場合があります。
「テレビ上しか付けられない」が問題
本当に考えたいのは、
テレビの上へ付けることそのものだけではありません。
なぜ、
そこしかエアコンを付けられなくなったのか
です。
窓を先に決めた。
収納を先に決めた。
家具を先に決めた。
最後にエアコンを考えた。
その結果、
「ここしかありません」
となるケースがあります。
エアコンは間取りの初期段階から計画することが重要です。
テレビ位置を変える方法もある
エアコンを移動できないなら、
テレビ位置を変更できないか。
窓位置を変更できないか。
収納を調整できないか。
というように、
LDK全体を見直す
方法があります。
一つの設備だけで解決しようとしないことがポイントです。
エアコンの風向きも確認する
テレビの上にエアコンがあると、
その正面がソファ。
という配置になることがあります。
すると、
冷房の風。
暖房の風。
が、ソファに座っている人へ直接当たりやすくなる可能性があります。
だから、
テレビとの関係だけではなく、
エアコン→人への風の流れ
まで確認します。
全館空調的な方法なら考え方も変わる
高断熱・高気密住宅では、
家庭用エアコン1台を利用して家全体を冷暖房する方法や、
2階建てなら、
1階1台+2階1台
で各階を冷暖房する全館空調的な方法もあります。
この場合は、
「リビングのテレビ上へ大きなエアコン」
という考え方だけではなく、
家全体のどこへ熱源を配置し、どう空気を動かすか
という設計になります。
よくある失敗例
大きな南窓。
リビング階段。
収納。
テレビ壁。
を先に決定。
最後にエアコン位置を検討すると、
テレビ上しか空いていなかった。
入居後、
エアコン清掃のたびにテレビ周辺を養生。
さらに、
「もし水が漏れたらテレビは大丈夫かな?」
と気になるようになった。
「間取りの最初からエアコン位置を決めればよかった」
と感じた。
原因
テレビ・窓・家具を先に決め、エアコンを最後に空いている壁へ配置したことです。
後悔しないためのチェックポイント
- テレビ真上を避けられないか
- 万一の水漏れ時の影響を考えたか
- フィルター清掃しやすいか
- エアコン修理の作業スペースがあるか
- 将来交換しやすいか
- 壁掛けテレビと干渉しないか
- 造作家具と干渉しないか
- ソファへ風が直撃しないか
- 間取り段階からエアコン位置を決めたか
- 家全体の空調方法から考えたか
まとめ
エアコンとテレビは、
できれば別々に考えないこと。
テレビには、
見るための位置。
家具配置。
配線。
があります。
エアコンには、
風。
排水。
清掃。
修理。
交換。
があります。
だから、
「テレビの上にエアコンは付きますか?」ではなく、「テレビとエアコンを、それぞれ安全でメンテナンスしやすい位置へ配置できますか?」
と考える。
完成時の見た目だけではなく、10年後のエアコン交換まで考えた配置が大切です。
















