「新築時に付けたエアコンは、何年くらい使えますか?」
エアコンも、
「○年で必ず交換」と決まっているわけではありません。
使用時間。
設置環境。
メンテナンス。
機種。
などによって変わります。
ただし、住宅設備の中では、
10年前後を一つの節目として、修理・買い替えを意識しておきたい設備
です。
まず確認したい「設計上の標準使用期間」
家庭用エアコンには、製品本体などに、
「設計上の標準使用期間」
が表示されています。
多くの家庭用エアコンでは10年とされている製品があります。
ただしこれは、
「10年経ったら必ず壊れる」
「10年間は絶対壊れない」
という意味ではありません。
メーカーの補修用性能部品も確認
古いエアコンが故障したとき、
修理したい。
でも必要な部品がない。
ということがあります。
メーカーが補修用性能部品を保有する期間も確認します。
故障サイン① 冷えにくい・暖まりにくい
以前と同じ設定なのに、
夏に冷えない。
冬に暖まらない。
という場合。
まず、
フィルター。
室外機。
設定。
などを確認します。
② 異音
今までしなかった、
大きな音。
振動。
異常音。
がある場合は点検を検討します。
③ 水漏れ
室内機から水が漏れる。
という場合。
ドレン。
汚れ。
その他の原因が考えられるため、早めに確認します。
④ ニオイ
エアコンから強いニオイがする場合、
内部の汚れ等が関係している可能性があります。
必要に応じて適切な清掃を検討します。
⑤ 電気代の変化
以前と生活条件がほぼ同じなのに、
電気使用量が大きく変わった。
という場合。
エアコンだけが原因とは限りませんが、運転状態を確認する材料になります。
「10年経ったら省エネだから交換」は?
新しいエアコンの省エネ性能が高くなっている場合があります。
ただし、
まだ正常に使えるエアコンを、電気代だけを理由に交換すれば必ず得
とは限りません。
本体価格+電気代で比較
交換するなら、
新しいエアコン代。
設置工事。
撤去処分。
今後の電気代。
を含めて判断します。
エアコン交換費は本体だけではない
例えば、
エアコン本体10万円。
だから交換費10万円。
とは限りません。
※金額は説明用の例です。
工事費が必要
交換では、
既存エアコン撤去。
新しいエアコン設置。
配管。
ドレン。
電気。
室外機設置。
などがあります。
2階のエアコンは工事費が違うことも
2階室内機。
↓
室外機は1階。
という場合。
配管が長い。
高所作業。
化粧カバー。
などで工事費が増える場合があります。
隠蔽配管は特に確認
新築時に配管を壁・天井内へ通す、
隠蔽配管
を採用している場合。
将来のエアコン交換時に、
既存配管を利用できる?
洗浄が必要?
機種制限は?
などを確認します。
新築時は交換しやすさも重要
見た目をきれいにするために、
配管を完全に隠す。
でも10年後の交換が大変。
では困ります。
設備は交換する前提で設計する
ことが重要です。
室外機の場所も重要
室外機の前に、
フェンス。
植栽。
物置。
などを置いて空気の流れを妨げないようにします。
狭すぎる場所に設置しない
新築時は入った。
でも交換時、
新しい室外機が入らない。
作業スペースがない。
ということも考えられます。
将来の搬出・交換スペースを残す
給湯器と同じように、
設備は壊れたときに交換できるか
まで考えます。
LDKの大型エアコンは高額になりやすい
広いLDKだから、
大型エアコン。
↓
交換時も高額。
となる可能性があります。
「畳数」だけで選ばない
エアコン選定では、
部屋の畳数だけでなく、
断熱性能。
気密性能。
窓。
日射。
間取り。
地域。
などを考えます。
高性能住宅なら小さくできる場合も
断熱・気密性能の高い住宅では、一般的な畳数表示だけで選ぶと、必要以上に大きなエアコンになる場合があります。
住宅会社に冷暖房負荷を踏まえて選定してもらう方法があります。
大きすぎるエアコンにも注意
「大は小を兼ねる」
と必要以上に大きな機種を選ぶと、
本体価格。
将来交換費。
なども高くなります。
エアコン台数も重要
LDK1台。
寝室1台。
子ども部屋2台。
合計4台。
新築時に同時購入すると、将来的に買い替え時期が近づく可能性があります。
4台同時交換なら?
1台ずつなら対応できても、
複数台が数年間に集中すると大きな出費になります。
だから、
エアコンも住宅修繕積立へ入れる
ことが重要です。
使わない部屋に最初から付ける?
子どもがまだ小さい。
子ども部屋を使うのは5年後。
なら、
新築時にエアコンを設置する必要があるか検討します。
先に配管・電源だけ準備する方法も
将来設置予定なら、
コンセント。
専用回路。
室外機位置。
配管経路。
などを新築時に計画しておきます。
メンテナンスで長持ちさせる
フィルター清掃。
室外機周辺の確認。
適切な使用。
など、日常メンテナンスも重要です。
よくある失敗例
新築時に、
「各部屋に最初からエアコンを付けておこう」
と5台設置。
10年以上経った頃、
複数台の交換時期が近づいた。
さらに2階は高所配管で工事費も必要。
「エアコン本体だけではなく、台数と将来の交換工事まで考えればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 製造年を確認したか
- 設計上の標準使用期間を確認したか
- 冷暖房能力に変化がないか
- 異音・水漏れがないか
- 補修部品の状況を確認したか
- 配管経路を確認したか
- 隠蔽配管か確認したか
- 室外機交換スペースを確保したか
- 必要以上に大容量にしていないか
- 複数台の交換費を積み立てているか
まとめ
エアコンは、
「10年経ったら必ず買い替え」ではありません。
ただし、
10年前後を一つの節目として、故障・修理・交換を意識しておく
ことが大切です。
そして新築時から考えてほしいのが、
エアコンは将来交換する設備
だということ。
住宅会社へ、
「エアコンは何台必要ですか?」だけではなく、「この住宅性能なら本当に何kW必要で、10年後に簡単に交換できる配管・室外機計画になっていますか?」
と聞く。
設備は、付けるときだけではなく、交換するときまで考えて配置する。
これがエアコンで後悔しないポイントです。
















