結論:使えますが、補助金の種類によって「自宅部分(オーナー住戸)のみが対象になるもの」と、「賃貸住戸の部分も含めて一括申請できるもの」に分かれます。また、新築の世帯制限(子育て世代限定)の壁には注意が必要です。
「子供が独立して部屋が余った広すぎる実家を解体し、1階を他人に貸し出す賃貸アパート、2階をシニア夫婦の自宅とする『賃貸併用住宅』に建て替えて、毎月の安定した家賃収入を年金の上乗せ(老後資金)にしたい」というプランは非常に合理的です。この場合、国や自治体の補助金の取り扱いは以下のようになります。
- 新築の大型一棟補助金(みらいエコ住宅など)の場合
Q1の通り、シニア単独世帯の場合はそもそも新築一棟補助金の対象外です。もし、同居する子ども世帯(子育て・若者夫婦要件を満たす)が主たる施主となって賃貸併用住宅を建てる場合であれば申請可能ですが、その場合も建物全体の床面積のうち「自宅部分(子どもの居住スペース)」が一定割合以上を占めている等の要件を求められ、補助額も建物全体ではなく「自宅1戸分」としての計算(上限100万円など)になります。
- 賃貸部分に対して「戸数分」一括でもらえる省エネ補助金
一方で、経済産業省などが実施する「賃貸住宅省エネ事業」のように、賃貸オーナー(大家)向けの専用補助金もあります。これは、賃貸に回す各部屋に「高効率給湯器(エコジョーズやエコキュート)」を導入する際、設置する戸数(部屋数)×数万円の補助金がまとめて交付される仕組みです。これには世帯の年齢制限がないため、シニアオーナーでも4戸の賃貸を併設するなら4倍の補助金を受け取ることができ、賃貸部分の建築初期コストを大きく下げることができます。
税制面での注意点として、賃貸併用住宅は建物の50%以上が自宅(自己居住用)であれば、金利が低くシニアでも組みやすい「住宅ローン(リ・バース60など)」や「住宅ローン控除」が適用されますが、賃貸部分の面積が50%を超えてしまうと、金利の高い「アパートローン(事業性融資)」を利用せざるを得なくなり、税制優遇の枠組みも事業者向けの計算へと変わります。間取りプランを確定する前に、ハウスメーカーの設計士と税理士を交え、補助金と融資の最大化を狙える「面積比率」を綿密に計算しましょう。
















