【背景と概要】
「うちは新築で段差がないバリアフリーの家にしたから安心だ」と思っていても、実は室内の床の継ぎ目にある「ほんの数ミリの段差」でシニアがつまずき、骨折してしまう事故が後を絶ちません。高齢になると、筋力の低下により本人が思っているよりも「足が上がっていない」状態になります。若者にとっては全く気にならない「5mm」の段差が、シニアにとっては大転倒を引き起こす危険な罠になります。家中の段差を「完全なゼロ(フラット)」にするためのディテール解説です。
【つまずきの原因となる「床見切り材」の罠】
部屋と部屋(例えばリビングと洗面所、寝室と廊下)の境界線には、フローリングの素材の切り替えや厚みの違いを調整するために「床見切り材(みきりざ)」という細い部材が床に設置されます。安価な建材や、施工業者の配慮が足りないと、この見切り材が床から5mm〜10mmほどポコッと盛り上がった形状になり、これがつまずきの原因になります。
【最新のフラット建材と施工指定のポイント】
建て替えの仕様打ち合わせでは、ハウスメーカーに対して「家中の床をノンバリア(完全フラット)にし、フラットタイプの見切り材を指定する」ことを約束させてください。
- アルミニウム製・樹脂製の超薄型見切り材: 床面との段差が1mm以下に抑えられており、車椅子のタイヤも引っかかることなく滑らかに通過できます。
- お風呂(システムバス)の出入り口の防水段差:
昔のお風呂は高いまたぎ段差がありましたが、最新のシステムバスは床がフラットになっています。ただし、水が脱衣所に漏れないようにするために、ドアの下に数ミリのゴムパッキンや段差が設けられます。ここも、最新の「排水溝一体型のフラットアタッチメント」を選ぶことで、水漏れを防ぎつつ、段差を極限までゼロに近づけることができます。
















