- Q 高性能住宅とは、どんな家のことですか?
-
A
「高性能住宅って、結局どんな家なんですか?」
この質問をいただくたびに、私は少し考えます。
なぜなら、高性能住宅という言葉だけが先に広まり、本来の意味が十分に伝わっていないと感じるからです。
UA値が良い家。
C値が小さい家。
耐震等級3の家。
HEAT20 G2の家。
もちろん、これらは高性能住宅の大切な要素です。
しかし私は、
数字だけでは、本当の高性能住宅とは言えない
と思っています。
例えば、UA値が優秀でも、施工が悪ければ性能は発揮できません。
C値が良くても、換気計画が不十分なら快適な空気環境は維持できません。
耐震等級3でも、メンテナンスを怠れば長く安心して住み続けることは難しくなります。
つまり、高性能住宅とは、
一つの数字が優れている家ではなく、家全体のバランスが取れている家なのです。
私が考える高性能住宅には、五つの条件があります。
第一に、夏涼しく冬暖かいこと。
第二に、地震から家族を守れること。
第三に、空気がきれいで健康に暮らせること。
第四に、光熱費や維持費を抑えられること。
第五に、30年後、40年後も快適に住み続けられること。
これらがそろって初めて、本当の高性能住宅だと思っています。
私はよくお客様へ、
「高性能住宅とは、家族が毎日その性能を感じられる家です。」
とお話ししています。
性能とは、数字を自慢するものではありません。
家族の暮らしを支えるためにあるものです。
よくある失敗例
- 数字だけで住宅会社を選んだ
- UA値しか見ていなかった
- C値を確認しなかった
- 性能のバランスを考えていなかった
- 住み心地を比較しなかった
原因
性能を「数字」として考え、「暮らし」と結び付けて考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は、
高性能住宅とは、
家族の健康と安心を守るための住宅だと思っています。
だから、性能は競争ではありません。
家族の笑顔を守るためのものです。
後悔しないためのチェックポイント
- UA値・C値の両方を確認したか
- 耐震性能は十分か
- 換気計画を理解したか
- 光熱費まで考えたか
- 「住み心地」で比較したか
まとめ
高性能住宅とは、
高価な家ではありません。
家族が毎日「快適だ」と感じられる家です。
数字ではなく、
暮らしで性能を考えること。
それが、後悔しない家づくりへの第一歩です。
- Q 性能で後悔しないために、一番大切なことは?
-
A
この章では、
住宅性能について19のテーマをお話ししてきました。
UA値。
C値。
窓性能。
断熱等級。
HEAT20。
換気。
全館空調。
太陽光発電。
蓄電池。
耐震性能。
制震ダンパー。
長期優良住宅。
気密測定。
どれも大切です。
しかし、
最後に皆さんへ、一番お伝えしたいことがあります。
それは、
性能は、家族の未来への投資だということです。
家づくりでは、
どうしても目に見えるものへ予算をかけたくなります。
おしゃれなキッチン。
大きな吹き抜け。
高級な床材。
もちろん、それらも暮らしを豊かにしてくれます。
しかし、
性能は違います。
性能は、
毎日、
何十年も、
家族を守り続けます。
夏の暑さから。
冬の寒さから。
地震から。
光熱費から。
健康から。
家族を守ってくれます。
私は住宅会社として24年間、
たくさんの家づくりをしてきました。
そして、最後にいつも思うことがあります。
性能にお金をかけたお客様は、時間が経つほど満足度が高くなる。
逆に、
性能を妥協したお客様ほど、
「もう少し性能を上げれば良かった。」
とおっしゃいます。
住宅性能は、
建てた瞬間には分かりません。
しかし、
住み始めて一年。
五年。
十年。
その違いは確実に現れます。
だから私は、
家づくりでは、
一番最初に性能を考えてほしいと思っています。
その上で、
デザイン。
設備。
外構。
を考える。
この順番が、
何十年先も後悔しない家づくりにつながると信じています。
よくある失敗例
- デザインを優先した
- 設備に予算を使い過ぎた
- 性能を比較しなかった
- 光熱費を考えていなかった
- 建築費だけで判断した
原因
「建てる時の価格」だけを見て、「住み続ける価値」を考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は、
性能とは、
家族へのプレゼントだと思っています。
今日だけではありません。
10年後。
20年後。
30年後。
その時も、
「この家で良かった。」
そう思っていただける家をつくることが、私たち住宅会社の使命です。
後悔しないためのチェックポイント
- 性能を最優先で考えたか
- 数字だけではなく暮らしを比較したか
- 家族の健康を考えたか
- 30年後まで想像したか
- 信頼できる住宅会社を選んだか
まとめ
性能とは、
見えない価値です。
しかし、
家族の暮らしを支える、一番大きな価値でもあります。
私は24年間、住宅づくりを続けてきました。
その中で確信していることがあります。
「良い家」とは、豪華な家ではありません。
家族が毎日笑顔で、安心して暮らせる家です。
その土台となるのが、住宅性能です。
だから私は、これから家を建てるすべての方へお伝えしたいと思います。
性能は、未来への投資。
その考え方が、何十年先も「建てて良かった」と思える家づくりにつながります。
- Q 住宅性能って、本当にそんなに大切なの?
-
A
「性能って、そんなに違いがあるんですか?」
家づくりを始めたばかりのお客様から、本当によくいただく質問です。
外観は見れば分かります。
キッチンも、お風呂も、床材も、実物を見ることができます。
しかし、断熱材や気密性能、構造は完成すると壁の中に隠れてしまいます。
だからこそ、多くの方は性能よりもデザインや設備に目が向いてしまいます。
しかし、住宅会社として24年以上家づくりに携わってきた私がお伝えしたいのは、
家の満足度を決めるのは、見た目より性能です。
例えば、夏。
外は35℃。
エアコンをつけてもなかなか涼しくならない家。
二階は暑くて眠れない。
電気代だけがどんどん上がる。
冬になると、
リビングは暖かいのに、
廊下へ出た瞬間に寒い。
トイレが冷たい。
脱衣室が寒い。
こうした住宅では、毎日少しずつストレスが積み重なります。
さらに健康への影響もあります。
家の中の温度差はヒートショックの原因になります。
結露はカビやダニを発生させます。
湿気は建物の寿命にも影響します。
つまり、住宅性能とは、
「快適さ」と「健康」と「家計」を守る性能なのです。
私は家づくりで一番優先してほしいのは、
キッチンでも、
外観でもありません。
住宅性能です。
なぜなら、
住宅性能は建てた後では簡単に変えられないからです。
一方、キッチンや壁紙、設備は将来交換できます。
しかし、
断熱性能。
気密性能。
耐震性能。
これらは簡単には変えられません。
だから私は、
「後から変えられないものへ、まず予算をかけましょう。」
とお客様へお伝えしています。
性能が良い家は、
毎日の暮らしを快適にし、
健康を守り、
光熱費まで抑えてくれます。
見た目では分かりません。
でも、
住み始めたその日から違いを実感できる。
それが住宅性能です。
よくある失敗例
- デザインだけで選んだ
- 設備へ予算を使いすぎた
- 夏暑く冬寒い家になった
- 光熱費が高くなった
- 性能を比較しなかった
原因
「見えるもの」ばかりを重視し、「見えない性能」を軽視したことです。
プロとしての考え方
私は住宅性能を、
家族への保険
だと思っています。
毎日の健康。
安心。
快適さ。
そのすべてを守ってくれるのが性能です。
後悔しないためのチェックポイント
- 性能を数値で確認したか
- 光熱費まで考えたか
- 将来の健康を考えたか
- 後から変えられない部分を優先したか
- デザインとのバランスを考えたか
まとめ
住宅性能は、
目立たない存在です。
しかし、
家族が何十年も快適に暮らせるかを決める、一番大切な性能です。
家づくりでは、
「見えるもの」より、
**「毎日感じるもの」**を大切にしてください。
- Q UA値って何?本当に気にする必要があるの?
-
A
「UA値って、最近よく聞くけれど、何のことですか?」
住宅展示場や住宅会社のホームページを見ると、「UA値0.46」「UA値0.34」など、数字が書かれていることがあります。
しかし、その意味まで理解されている方は多くありません。
UA値とは、家の中の熱がどれくらい外へ逃げるかを示す数値です。
簡単に言えば、断熱性能を表す代表的な指標です。
この数値は、小さいほど性能が高く、熱が逃げにくいことを意味します。
例えば、同じ暖房を使っていても、UA値が低い家は暖かさを保ちやすく、冷暖房効率も良くなります。
一方、UA値が高い家では、暖房や冷房を止めると室温が下がりやすく、光熱費も増えやすくなります。
ここで注意していただきたいのは、
UA値だけを見て判断しないことです。
UA値はとても重要ですが、それだけでは快適な家にはなりません。
気密性能(C値)。
窓性能。
換気方式。
日射取得・日射遮蔽。
これらが組み合わさって初めて、本当に快適な住まいになります。
私はお客様に、
「UA値は通知表の一教科です。」
とお話ししています。
通知表は国語だけ良くても困ります。
住宅も同じです。
UA値だけ良くても、
気密が悪ければ性能は十分に発揮できません。
また、地域によって求められる性能も違います。
北海道と九州では気候が異なります。
だからこそ、その地域に合った性能を考えることが重要です。
私たちデザインハウス久留米福岡では、UA値だけでなく、気密測定や窓性能、換気計画まで含めてご提案しています。
数字を見せるだけではなく、
その数字がどんな暮らしにつながるのかをお伝えすることが、住宅会社の役割だと考えています。
よくある失敗例
- UA値だけで住宅会社を選んだ
- 数字の意味を理解していなかった
- C値を確認しなかった
- 窓性能を見落とした
- 地域に合った性能を考えなかった
原因
一つの数値だけで住宅性能を判断してしまったことです。
プロとしての考え方
私はUA値をとても重要視しています。
しかし、
UA値だけでは、本当に良い家とは言えません。
断熱・気密・窓・換気。
これらすべてがそろって初めて、高性能住宅になります。
後悔しないためのチェックポイント
- UA値を確認したか
- C値も確認したか
- 窓性能を確認したか
- 換気方式を確認したか
- 数字だけではなく暮らしまで説明してもらったか
まとめ
UA値は、
家の断熱性能を知るための大切な指標です。
しかし、本当に大切なのは、
その数字によって、家族が快適に暮らせるかどうか。
数字を見るだけではなく、
その先の暮らしまで考えることが、後悔しない家づくりにつながります。
ありがとうございます。
ここからは性能編の中でも、住宅会社の実力が最も表れるテーマです。
- Q3 C値(気密性能)
- Q4 窓性能
私は、この2つは断熱以上に重要だと考えています。
特にC値は、まだ説明しない住宅会社も多い項目です。しかし、私は「UA値だけでは快適な家はつくれない」と考えていますので、この本ではしっかり解説します。
- Q Q3 C値って何?なぜそんなに重要なの?
-
A
「UA値は聞いたことがあります。でもC値って何ですか?」
最近はUA値を説明する住宅会社は増えました。
しかし、C値まで詳しく説明してくれる会社は、まだ多くありません。
私は住宅会社として24年以上家づくりをしてきましたが、
UA値と同じくらい、いや、それ以上にC値を大切にしています。
C値とは、住宅にどれくらいの「すき間」があるかを表す数値です。
簡単に言えば、
家の気密性能です。
数字が小さいほど、すき間が少なく、高気密な住宅ということになります。
では、家にすき間があると何が起こるのでしょうか。
まず、冷暖房が効きにくくなります。
冬に暖房をつけても、暖かい空気がすき間から逃げてしまいます。
夏は、せっかく冷やした空気が外へ逃げ、暑い空気が入ってきます。
つまり、エアコンは頑張っているのに、家は快適にならないのです。
さらに問題なのが、計画換気です。
現在の住宅は24時間換気が義務化されています。
しかし、家にすき間が多いと、換気システムが設計どおりに働きません。
空気は給気口から入って排気口へ抜けるのではなく、すき間から勝手に出入りしてしまいます。
その結果、
花粉。
ホコリ。
湿気。
外気。
これらが思わぬ場所から入り込み、室内環境が悪化する可能性があります。
私はよくお客様へ、
「高性能な魔法瓶も、フタが開いていたら意味がありません。」
とお話ししています。
UA値がどれだけ良くても、気密性能が悪ければ、本来の性能は発揮できません。
だから私たちは、すべての住宅で気密測定を行っています。
実際に測って確認することが、お客様への責任だと考えているからです。
よくある失敗例
- UA値だけで住宅会社を選んだ
- C値を知らなかった
- 気密測定をしていなかった
- エアコンが効きにくい
- 計画換気が機能していなかった
原因
断熱性能だけを重視し、気密性能を確認しなかったことです。
プロとしての考え方
私は、
UA値とC値は必ずセットで考えるべき
だと思っています。
どちらか一つだけ良くても、本当に快適な住宅にはなりません。
だからこそ、気密測定を行い、数字で確認することを大切にしています。
後悔しないためのチェックポイント
- C値を教えてくれる会社か
- 全棟気密測定を実施しているか
- UA値と一緒に説明してくれるか
- 計画換気まで考えているか
- 実測値を確認できるか
まとめ
C値は、
見えない性能です。
しかし、
住み心地を決める、とても重要な性能です。
住宅会社を選ぶときは、
「C値はいくつですか?」
この一言を、ぜひ聞いてみてください。
その答えで、その会社の性能への考え方がよく分かります。
- Q 窓性能は、そんなに違いがあるの?
-
A
「窓なんて、どこのメーカーでも同じじゃないですか?」
実は、このように思われている方は少なくありません。
しかし、住宅会社として24年以上家づくりをしてきた私が断言します。
家の性能は、窓で決まると言っても過言ではありません。
住宅の熱は、
冬は約半分以上が窓から逃げ、
夏も多くの熱が窓から入ってきます。
つまり、
どれだけ断熱材を厚くしても、
窓の性能が低ければ、
快適な住宅にはなりません。
例えば、
アルミサッシ。
アルミ樹脂複合サッシ。
樹脂サッシ。
この三つでは、断熱性能が大きく違います。
さらに、
ペアガラス。
トリプルガラス。
Low-Eガラス。
日射取得型。
日射遮蔽型。
ガラスにも多くの種類があります。
ここで重要なのは、
地域に合った窓を選ぶことです。
例えば九州では、
冬の日射を取り込みながら、
夏の日差しは遮る設計が重要になります。
窓は性能だけではありません。
配置も大切です。
西日の大きな窓。
道路側の大きな窓。
隣家と向かい合う窓。
これらは、暮らし始めてから後悔につながることがあります。
私は設計するとき、
窓を「景色を見る穴」とは考えていません。
光と風をコントロールする設備
だと考えています。
そのため、
季節ごとの太陽の高さ。
風向き。
周辺建物。
すべて考えながら窓を配置しています。
よくある失敗例
- 西日が暑い
- 冬寒い
- 結露がひどい
- カーテンを閉めっぱなし
- 光熱費が高い
原因
窓を「明るくするため」だけで考えたことです。
プロとしての考え方
私は、
窓は性能部材
だと思っています。
見た目ではなく、
快適さをつくる設備です。
だからこそ、
窓の性能には絶対に妥協しません。
後悔しないためのチェックポイント
- 樹脂サッシを採用しているか
- Low-Eガラスか
- 窓の配置は適切か
- 日射対策をしているか
- 窓性能まで説明してくれる会社か
まとめ
窓は、
外を見るためだけのものではありません。
家の快適さをつくる、一番重要な設備です。
断熱材だけを見るのではなく、
窓まで含めて住宅性能を考えることが、
一年中快適な住まいへの第一歩になります。
ありがとうございます。
ここからは性能編の核心です。
今回のテーマは
- Q5 断熱等級って何?どこまで必要?
- Q6 HEAT20 G2って本当に必要なの?
この2つは、これから家を建てる方が最も混乱しやすい内容です。
2025年以降、省エネ基準が変わり、「断熱等級5」「等級6」「HEAT20 G2」など、さまざまな言葉が出てきています。
私は住宅会社として24年間、高性能住宅をつくってきましたが、お客様にはいつも
「数字ではなく、暮らしで考えましょう。」
とお話ししています。
- Q 断熱等級って何?どこまで必要なの?
-
A
「断熱等級6がおすすめと言われました。」
「断熱等級5でも十分なんですか?」
最近、この質問が本当に増えました。
住宅性能への関心が高まっている証拠だと思います。
しかし、断熱等級という言葉だけが一人歩きしてしまい、
「数字が大きい方が良い。」
というイメージだけで判断される方も少なくありません。
まず知っていただきたいのは、
断熱等級とは、
家がどれだけ熱を逃がしにくいかを示す基準です。
等級が高くなるほど、
夏は涼しく、
冬は暖かく、
冷暖房費も抑えやすくなります。
現在、日本では断熱等級4から7まであります。
昔の住宅では等級4でも高性能住宅と言われていました。
しかし、近年は気候変動や電気代の高騰もあり、住宅性能に求められる基準は大きく変わっています。
私は住宅会社として、
これから新築するなら、少なくとも断熱等級6以上をおすすめしています。
理由は簡単です。
家は30年、40年住み続けるものだからです。
今だけを考えて等級4や5で建てたとしても、
10年後、
20年後、
「もっと性能を上げておけば良かった。」
と思っても、
簡単には変えられません。
また、
断熱等級が高い家は、
電気代だけではなく、
健康にも良い影響があります。
部屋ごとの温度差が少なくなる。
結露が減る。
ヒートショックを防ぎやすい。
こうしたメリットは毎日の暮らしの中で実感できます。
一方で、
「等級7なら絶対安心」というわけでもありません。
大切なのは、
その地域に合った性能です。
九州と北海道では必要な性能が違います。
だから私は、
数字だけではなく、暮らしに合った断熱性能を選ぶこと
が一番重要だと考えています。
よくある失敗例
- 等級だけで判断した
- 建築費だけを優先した
- 電気代が高くなった
- 温度差が大きかった
- 将来を考えていなかった
原因
「今」の価格だけを見て、
「30年後の暮らし」を考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は断熱等級を、
将来への投資
だと考えています。
最初の建築費だけではなく、
毎日の快適さ、
健康、
光熱費まで考えることが、
本当の意味でのコストパフォーマンスだと思っています。
後悔しないためのチェックポイント
- 断熱等級を確認したか
- 地域に合った性能か
- 電気代まで考えたか
- 将来も快適に暮らせるか
- UA値も確認したか
まとめ
断熱等級は、
高いほど安心という単純なものではありません。
家族が何十年も快適に暮らせる性能か。
そこを基準に考えることが、
後悔しない家づくりにつながります。
- Q HEAT20 G2って本当に必要なの?
-
A
「HEAT20 G2仕様です。」
最近、住宅会社の広告でもよく見かける言葉です。
しかし、
「何となく性能が良さそう。」
という印象だけで、
実際の意味を理解されている方は少ないのではないでしょうか。
HEAT20とは、
日本の住宅をもっと快適にするために作られた民間の断熱性能基準です。
その中でも、
G1、
G2、
G3
という3つのレベルがあります。
G2は、
現在、多くの高性能住宅会社が目標としている性能です。
では、
なぜG2が注目されているのでしょうか。
理由は、
家中の温度差を少なくできるからです。
例えば冬。
朝起きても寒くない。
廊下へ出ても寒くない。
トイレも暖かい。
脱衣所も暖かい。
これがG2レベルの住宅で目指している暮らしです。
私は高性能住宅を建てる理由を聞かれたとき、
「電気代を安くするため。」
とは答えません。
もちろん、その効果もあります。
しかし、
一番の目的は、
家族の健康を守ることです。
暖かい家では、
ヒートショックのリスクが減ります。
結露も減ります。
カビも発生しにくくなります。
そして、
家中どこへ行っても快適です。
これこそが、
高性能住宅の価値だと私は思っています。
もちろん、
G2だから完璧というわけではありません。
気密性能。
窓性能。
換気。
日射取得。
これらがそろって初めて、
本当に快適な住宅になります。
だから私は、
HEAT20 G2を目標にしながら、
同時にC値や窓性能まで確認しています。
性能は、
一つだけ良くても意味がありません。
よくある失敗例
- G2だけを見て判断した
- 気密性能を確認しなかった
- 窓性能を見落とした
- 換気を理解していなかった
- 数字だけで比較した
原因
性能を一つの数字だけで判断してしまったことです。
プロとしての考え方
私は、
HEAT20 G2は
「快適な暮らしの目安」
だと考えています。
数字が目的ではありません。
その性能で、
どんな毎日を送れるのか。
そこが一番大切です。
後悔しないためのチェックポイント
- HEAT20 G2相当か
- C値も確認したか
- 窓性能は十分か
- 換気方式まで理解したか
- 暮らしの快適さをイメージできたか
まとめ
HEAT20 G2とは、
数字ではありません。
家族が一年中、快適で健康に暮らすための性能基準です。
高性能住宅とは、
豪華な家ではありません。
毎日が快適になる家。
私は、それこそが本当に価値のある住宅だと考えています。
ありがとうございます。
ここからは性能編の後半です。
今回のテーマは、
- Q7 第一種換気と第三種換気、どちらがいいの?
- Q8 全館空調は本当に必要なの?
この2つは、住宅性能を語るうえで避けて通れないテーマです。
特に最近は「全館空調があるから高性能」「第一種換気だから安心」といった広告も増えています。
しかし私は住宅会社として24年間、お客様に必ずこうお伝えしています。
「設備ではなく、家全体の性能で考えてください。」
それでは書籍品質で進めます。
- Q 第一種換気と第三種換気、どちらがいいの?
-
A
「第一種換気と第三種換気、どちらがおすすめですか?」
家づくりを始めると、必ず耳にする言葉です。
しかし、実際には違いがよく分からないまま選んでいる方も少なくありません。
私は住宅会社として24年以上、高性能住宅を建ててきました。
その中でお伝えしたいのは、
「第一種が絶対に正解」「第三種だからダメ」ということではないということです。
まず換気には大きく分けて三つの種類があります。
現在の住宅で多く採用されているのは、
第一種換気と第三種換気です。
第一種換気は、
給気も排気も機械で行います。
さらに熱交換機能が付いているものは、冬は暖かさを、夏は涼しさをできるだけ逃がさずに換気できます。
そのため、高性能住宅との相性がとても良い換気方式です。
一方、第三種換気は、
排気を機械で行い、給気は自然に取り入れる仕組みです。
構造がシンプルで、初期費用やメンテナンス費用を抑えやすいというメリットがあります。
どちらにも長所と短所があります。
しかし、ここで忘れてはいけないことがあります。
どんな換気システムでも、家にすき間が多ければ本来の性能は発揮できません。
つまり、
気密性能(C値)が非常に重要なのです。
私はよくお客様に、
「高性能なエアコンを買っても、窓を開けっぱなしでは意味がありません。」
とお話しします。
換気も同じです。
高性能な換気設備を付けても、住宅そのものの性能が低ければ、本来の効果は期待できません。
また、換気は健康にも直結します。
湿気。
カビ。
ダニ。
花粉。
室内の空気質。
これらを適切にコントロールするためには、換気計画が欠かせません。
だから私は、
換気設備だけを見るのではなく、
住宅全体の性能とのバランスを見ることを大切にしています。
よくある失敗例
- 換気方式だけで住宅会社を選んだ
- C値を確認しなかった
- フィルター掃除をしていない
- 換気の仕組みを理解していなかった
- メンテナンスを考えていなかった
原因
設備だけを見て、住宅全体の性能を考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は第一種換気を採用する場合でも、
必ず
気密性能、
断熱性能、
窓性能、
これらをセットで考えます。
設備だけでは、
快適な住宅にはならないからです。
後悔しないためのチェックポイント
- 換気方式を理解したか
- C値を確認したか
- フィルター交換方法を知っているか
- メンテナンス費用を確認したか
- 住宅全体の性能も確認したか
まとめ
換気は、
空気を入れ替える設備ではありません。
家族の健康を守るための設備です。
設備だけではなく、
住宅全体で考えることが、後悔しない家づくりにつながります。
- Q 全館空調は本当に必要なの?
-
A
「全館空調って、付けた方がいいですか?」
最近、本当に多くいただく質問です。
住宅展示場へ行くと、
「家中どこでも快適。」
「一年中同じ温度。」
という説明を受けることがあります。
確かに、
全館空調には大きな魅力があります。
廊下も暖かい。
トイレも暖かい。
脱衣所も暖かい。
部屋ごとの温度差が少なくなるため、冬のヒートショック対策にも効果があります。
しかし、住宅会社として24年以上家づくりをしてきた私がお伝えしたいのは、
全館空調だけで快適になるわけではないということです。
例えば、
断熱性能が低い住宅。
気密性能が悪い住宅。
窓性能が低い住宅。
このような家では、全館空調を入れても冷暖房効率は上がりません。
つまり、
設備だけ頑張っている状態です。
私はよく、
「魔法瓶に穴が開いていたら、いくら温めても冷めてしまいます。」
という例えをします。
まず必要なのは、
断熱。
気密。
窓性能。
これらがしっかりした住宅です。
そのうえで全館空調を採用すると、本来の性能が発揮されます。
また、全館空調にはメンテナンスも必要です。
フィルター交換。
点検。
将来の設備交換。
これらの費用も考えておく必要があります。
だから私は、
「全館空調を付けるかどうか」
ではなく、
「全館空調が活きる住宅性能かどうか」
を最優先に考えています。
実際、断熱・気密性能が高い住宅では、
一般的なエアコンでも十分に快適な暮らしができるケースもあります。
設備を増やす前に、
まず住宅そのものの性能を高める。
それが、後悔しない家づくりだと私は考えています。
よくある失敗例
- 全館空調だけを重視した
- 住宅性能が低かった
- メンテナンス費を考えていなかった
- 光熱費だけを比較した
- 設備任せの家になった
原因
設備を先に考え、住宅性能を後回しにしたことです。
プロとしての考え方
私は全館空調を否定しません。
むしろ、とても良い設備だと思っています。
しかし、
高性能住宅だからこそ、本当の価値を発揮する設備です。
まずは住宅性能。
設備はその次。
この順番を大切にしています。
後悔しないためのチェックポイント
- 断熱・気密性能は十分か
- 全館空調が本当に必要な暮らしか
- メンテナンス費を理解しているか
- 一般的なエアコンとの違いを理解したか
- 住宅全体の性能を確認したか
まとめ
全館空調は、
快適な暮らしを実現できる素晴らしい設備です。
しかし、
快適さをつくる主役は設備ではありません。
住宅性能こそが、快適な暮らしの土台です。
私は、高性能な家に、その家に合った設備を組み合わせることが、何十年先も満足できる家づくりだと考えています。
ありがとうございます。
ここからは性能編の終盤です。
今回は、多くの方が気になっている
- Q9 太陽光発電は本当に元が取れるの?
- Q10 蓄電池は付けた方がいいの?
です。
このテーマは「元が取れる・取れない」という話だけではなく、家づくり全体の考え方が重要です。
住宅会社として24年間、多くのお客様の家づくりを見てきた経験から、「設備」ではなく「暮らし」の視点でお話しします。
- Q 太陽光発電は本当に元が取れるの?
-
A
「太陽光発電って、本当に元が取れるんですか?」
家づくりを考えている方から、最も多くいただく質問の一つです。
結論から申し上げると、
「元が取れるか」だけで判断するものではありません。
もちろん、初期費用はかかります。
そのため、「何年で回収できますか?」という質問もよくいただきます。
しかし、住宅会社として24年以上家づくりをしてきた私が一番お伝えしたいのは、
太陽光発電の本当の価値は、「電気を売ること」ではなく、「電気を買わない暮らし」にあるということです。
以前は、発電した電気を高く売ることが大きな魅力でした。
しかし現在は、売電価格が下がり、自家消費の時代へ変わっています。
つまり、
昼間に発電した電気を、自分たちの家で使う。
これが太陽光発電の一番大きなメリットです。
特に近年は、電気料金が上昇しています。
今後も電気代が下がるとは考えにくい状況です。
だからこそ、自分の家で電気をつくり、自分の家で使うという考え方は、家計を守ることにもつながります。
また、災害時にも太陽光発電は大きな安心になります。
停電になっても、昼間であれば発電した電気を利用できる場合があります。
これは、お金では換えられない価値です。
ただし、注意点もあります。
屋根の向きや形状によって発電量は変わります。
また、住宅性能が低い家では、せっかく発電しても冷暖房費が多くかかり、効果を十分に感じられないこともあります。
私は、お客様にいつもこうお伝えしています。
「太陽光発電を付ける前に、電気を使わない家をつくりましょう。」
断熱性能。
気密性能。
窓性能。
これらが整った家だからこそ、太陽光発電のメリットは最大限に活かされます。
よくある失敗例
- 売電だけを期待した
- 屋根の向きを確認しなかった
- 発電量を理解していなかった
- 住宅性能が低かった
- メンテナンスを考えていなかった
原因
設備だけを見て、住宅全体の性能を考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は太陽光発電を、
「家計を守る設備」
だと考えています。
電気代を抑え、災害時の安心にもつながる。
しかし、その前提には、高性能住宅があることを忘れてはいけません。
後悔しないためのチェックポイント
- 発電量を確認したか
- 自家消費を考えているか
- 屋根形状は適しているか
- 住宅性能は十分か
- メンテナンスも理解したか
まとめ
太陽光発電は、
「元が取れるか」ではなく、
「これからの暮らしを守れるか」
という視点で考えることが大切です。
私は、これからの時代に必要な設備の一つだと考えています。
- Q 蓄電池は付けた方がいいの?
-
A
「太陽光を付けるなら、蓄電池も必要ですか?」
最近、このご相談が急増しています。
結論から申し上げると、
すべてのご家庭に必要とは限りません。
まず、蓄電池とは、
昼間に発電した電気をためておき、
夜や停電時に使うための設備です。
つまり、
「電気をためる設備」です。
メリットはたくさんあります。
夜も太陽光の電気を使える。
停電時にも安心。
電気料金の高い時間帯を避けられる。
災害への備えになる。
一方で、
初期費用は決して安くありません。
だからこそ、
「本当に必要か」
をしっかり考えることが重要です。
例えば、
昼間は家に誰もいない。
夜しか電気を使わない。
停電への備えを重視したい。
このようなご家庭では、大きなメリットがあります。
一方で、
昼間に在宅ワークをしている。
昼間の電気使用量が多い。
このようなご家庭では、蓄電池がなくても太陽光だけで十分な場合もあります。
私は蓄電池を提案するとき、
必ず生活スタイルをお聞きします。
家族構成。
生活時間。
電気の使い方。
災害への考え方。
それによって必要性は大きく変わるからです。
そして忘れてはいけないのは、
蓄電池も設備である以上、寿命があるということです。
交換時期や将来の費用も考えておく必要があります。
だから私は、
蓄電池だけを見るのではなく、
住宅性能、
太陽光発電、
生活スタイル、
これらを総合的に考えてご提案しています。
よくある失敗例
- 太陽光とセットだから付けた
- 初期費用だけで判断した
- 電気の使い方を考えていなかった
- 寿命を理解していなかった
- 停電対策だけで決めた
原因
設備だけで判断し、暮らし方に合わせて考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は蓄電池を、
「暮らしに合わせて選ぶ設備」
だと考えています。
全員に必要ではありません。
しかし、
必要なご家庭には、とても価値のある設備になります。
後悔しないためのチェックポイント
- 生活スタイルに合っているか
- 太陽光発電との相性は良いか
- 停電対策を重視しているか
- 将来の交換費用を理解しているか
- 初期費用とメリットを比較したか
まとめ
蓄電池は、
「あった方がいい設備」ではありません。
**「自分たちの暮らしに必要な設備」**です。
流行や営業トークではなく、
家族の生活スタイルを基準に判断することが、後悔しない設備選びにつながります。
ありがとうございます。
ここからは性能編の終盤になります。
今回は、住宅会社として私が特に重要視している
- Q11 耐震等級3は本当に必要なの?
- Q12 制震ダンパーは付けた方がいいの?
です。
この2つは、「地震大国・日本」で家を建てる以上、避けて通れないテーマです。
私は住宅会社を24年間経営してきましたが、「家族の命を守る性能」に妥協はできないと考えています。
- Q 耐震等級3は本当に必要なの?
-
A
「耐震等級3まで必要でしょうか?」
この質問を受けるたびに、私はこうお答えしています。
「私は必要だと思っています。」
もちろん、耐震等級1でも建築基準法は満たしています。
つまり、「建てても良い」と認められた住宅です。
しかし、
ここで考えていただきたいことがあります。
建築基準法が想定しているのは、
**「命を守ること」**です。
決して、
「住み続けられること」
ではありません。
大きな地震が起きたとき、
家族の命は守られた。
でも、
建物は大きく損傷した。
住み続けられない。
こういうケースは実際にあります。
一方、
耐震等級3は、
消防署や警察署など、防災拠点と同じレベルの耐震性能です。
もちろん、
絶対に壊れないという意味ではありません。
しかし、
大きな地震の後も、
住み続けられる可能性が高くなります。
私は住宅会社として、
家を「建てること」が仕事ではありません。
家族の暮らしを守ることが仕事です。
だから、
価格だけを理由に耐震性能を下げることはおすすめしません。
また、
地震は一度だけではありません。
近年は、
熊本地震、
能登半島地震など、
繰り返し大きな揺れが発生しています。
そのため、
一回目だけではなく、
繰り返す地震への備えも重要になります。
家は、
人生で最も大きな買い物です。
だからこそ、
「もしもの時」を基準に考えてほしいと思っています。
よくある失敗例
- 建築費だけで判断した
- 耐震等級を確認しなかった
- 許容応力度計算を知らなかった
- 地震保険だけで安心していた
- 家族の安全を十分に考えていなかった
原因
「建築基準法を満たしているから安心」と考えてしまったことです。
プロとしての考え方
私は、
耐震等級3は特別な性能ではなく、これからの標準性能だと思っています。
命だけではなく、
住み続けられる家。
それが本当に安心できる住宅だと考えています。
後悔しないためのチェックポイント
- 耐震等級はいくつか
- 許容応力度計算を行っているか
- 繰り返す地震まで考えているか
- 構造計算書を確認したか
- 家族の命を守れる性能か
まとめ
耐震性能は、
見えない性能です。
しかし、
家族の命を守る一番大切な性能でもあります。
私は、
これから家を建てるなら、
耐震等級3を一つの基準にしていただきたいと思っています。
- Q 制震ダンパーは付けた方がいいの?
-
A
「制震ダンパーって、本当に必要なんですか?」
最近は、多くの住宅会社で採用されるようになりました。
しかし、
耐震と制震の違いを理解されている方は意外と少ないのではないでしょうか。
まず、
耐震とは、
地震に耐える構造です。
一方、
制震とは、
地震の揺れを吸収する仕組みです。
よく私は、
「車のシートベルトとショックアブソーバー」
に例えます。
耐震は、
頑丈な車体。
制震は、
衝撃をやわらげるサスペンションです。
どちらも大切ですが、
役割が違います。
近年の大地震では、
一回だけではなく、
何度も大きな揺れが発生しています。
熊本地震では、
最初の地震より、
二回目の地震の方が被害が大きかった地域もあります。
つまり、
一度耐えれば終わりではないのです。
私は住宅会社として、
耐震等級3に加えて、
制震ダンパーも採用しています。
理由は、
繰り返す揺れから、
建物へのダメージを少しでも減らしたいからです。
もちろん、
制震ダンパーだけ付ければ安心ではありません。
耐震性能があってこそ、
制震の効果が発揮されます。
また、
メーカーによって性能や保証内容も違います。
だから私は、
「制震があります。」
ではなく、
どんな仕組みで、どれくらい効果があるのか
まで説明するようにしています。
家は、
完成した瞬間より、
住み続ける時間の方が長いものです。
その間に、
大きな地震が来る可能性もあります。
だから私は、
備えられるものは備えておきたい。
そう考えています。
よくある失敗例
- 制震と耐震の違いを知らなかった
- 制震だけあれば安心と思った
- 保証内容を確認しなかった
- 地震は一度だけと思っていた
- 建築費だけで判断した
原因
耐震と制震を同じ性能だと思ってしまったことです。
プロとしての考え方
私は、
耐震は命を守る性能。
制震は家を守る性能。
このように考えています。
どちらか一つではなく、
両方そろうことで、
より安心できる住まいになります。
後悔しないためのチェックポイント
- 耐震等級3か
- 制震ダンパーを採用しているか
- 保証内容を確認したか
- 繰り返す地震を想定しているか
- メーカーの実績を確認したか
まとめ
制震ダンパーは、
地震をなくす設備ではありません。
しかし、
家族の暮らしを守るための、大切な備えです。
私は、
安心できる家づくりとは、
「地震が来ないこと」を願うのではなく、
「地震が来ても家族を守れる家」を建てることだと考えています。
ありがとうございます。
ここからは性能編の終盤です。
今回は、
- Q13 長期優良住宅って本当に必要なの?
- Q14 気密測定はなぜ必要なの?
この2つは、家づくりを検討されている方が誤解しやすいテーマでもあります。
私は住宅会社として24年間、「制度」よりも「住み心地」を大切にしてきました。
しかし、その住み心地を証明するものの一つが、長期優良住宅や気密測定だと考えています。
- Q 長期優良住宅って本当に必要なの?
-
A
「長期優良住宅って、取得した方がいいですか?」
住宅会社へ相談すると、一度は耳にする言葉ではないでしょうか。
「長期優良住宅対応」
「長期優良住宅仕様」
そんな広告もよく見かけます。
しかし、
実際に何が良いのかを理解されている方は意外と少ないように感じます。
長期優良住宅とは、
簡単に言えば、
長く安心して住み続けられる住宅として国が定めた基準を満たした住宅です。
耐震性能。
断熱性能。
維持管理のしやすさ。
劣化対策。
こうしたさまざまな基準をクリアする必要があります。
そのため、
取得するには設計や申請も必要になります。
では、
取得すれば絶対に良い家なのでしょうか。
私は、
**「長期優良住宅だから安心」ではなく、「長期優良住宅の考え方が大切」**だと思っています。
つまり、
長く住める家をつくろうという考え方です。
例えば、
配管を交換しやすい設計。
メンテナンスしやすい構造。
耐震性能。
断熱性能。
これらは、
何十年も快適に暮らすために必要な考え方です。
また、
税制優遇や住宅ローンなどでメリットがある場合もあります。
しかし、
私はそれ以上に、
「家族が安心して住み続けられる家」
という価値の方が大きいと思っています。
もちろん、
長期優良住宅ではない住宅が悪いというわけではありません。
重要なのは、
その住宅会社が、
長く住める家を本気で考えているかどうかです。
私は、
制度のために家をつくるのではなく、
家族の未来のために家をつくる。
その結果として、
長期優良住宅になることが理想だと思っています。
よくある失敗例
- 制度だけで住宅会社を選んだ
- 内容を理解しなかった
- 税制優遇だけを見ていた
- 長く住むことを考えていなかった
- メンテナンス計画を見ていなかった
原因
「長期優良住宅」という名前だけで判断してしまったことです。
プロとしての考え方
私は、
長期優良住宅は、
家族が安心して長く暮らすための基準
だと思っています。
取得することが目的ではありません。
その考え方を取り入れることが大切です。
後悔しないためのチェックポイント
- 長期優良住宅か確認したか
- メンテナンス計画を確認したか
- 耐震・断熱性能も確認したか
- 長く住める設計になっているか
- 制度だけで判断していないか
まとめ
長期優良住宅とは、
制度ではありません。
家族が安心して30年、50年と暮らすための考え方です。
私は、
その考え方を大切にした家づくりこそ、
本当に価値のある住宅だと思っています。
- Q 気密測定はなぜ必要なの?
-
A
「気密測定って、しなくても家は建ちますよね?」
はい。
建ちます。
しかし、
私は住宅会社として、
気密測定をしない高性能住宅は、本当の高性能住宅とは言えない
と思っています。
気密測定とは、
家にどれくらいのすき間があるかを実際に測る検査です。
つまり、
設計どおりに施工できているかを確認する検査でもあります。
ここで考えていただきたいことがあります。
どれだけ高性能な断熱材を使っても、
施工が悪ければ、
すき間だらけになります。
つまり、
設計だけでは、
性能は保証できないのです。
私はよく、
「100点の設計図でも、
施工が60点なら、
完成する家も60点です。」
とお話ししています。
だからこそ、
完成した家を実際に測ることが大切なのです。
気密測定をすると、
C値という数字が分かります。
この数字が小さいほど、
すき間が少ない住宅ということになります。
私は、
住宅会社として、
「高性能です」と言うだけでは足りない
と思っています。
本当に高性能なら、
測ればいい。
数字で証明すればいい。
それがお客様への責任だと考えています。
また、
気密性能が高い住宅は、
冷暖房効率だけではありません。
換気性能も安定します。
花粉も入りにくくなります。
湿気もコントロールしやすくなります。
つまり、
健康にも関わる性能なのです。
だから私は、
全棟で気密測定を行っています。
性能は、
言葉ではなく、
数字で証明する。
それが本当の高性能住宅だと思っています。
よくある失敗例
- 気密測定をしていなかった
- C値を知らなかった
- 「高性能」という言葉だけ信じた
- 実測値を確認しなかった
- 換気性能を理解していなかった
原因
設計だけを見て、
施工品質を確認しなかったことです。
プロとしての考え方
私は、
気密測定は、
住宅会社の通知表
だと思っています。
測定しない理由はありません。
良い家なら、
数字で証明できるはずです。
後悔しないためのチェックポイント
- 全棟気密測定をしているか
- C値を教えてくれるか
- 実測値を見せてもらえるか
- UA値と一緒に説明してくれるか
- 施工品質を確認している会社か
まとめ
気密測定は、
住宅会社のためではありません。
家族が安心して暮らすための証明です。
私は、
高性能住宅とは、
「高性能と言う住宅」ではなく、
「高性能を証明できる住宅」
だと考えています。
ありがとうございます。
ここからは性能編の締めくくりに向かう重要なテーマです。
今回は、
- Q15 住宅性能は電気代にどれくらい影響するの?
- Q16 高性能住宅は本当に健康に良いの?
この2つは、私が住宅会社として最も伝えたい内容でもあります。
「性能=高い家」ではありません。
私は24年間家づくりをしてきて、
性能とは、家族の暮らしを豊かにするためのもの
だと考えています。
- Q 住宅性能は電気代にどれくらい影響するの?
-
A
「高性能住宅って、本当に電気代が安くなるんですか?」
この質問は、近年特に増えています。
電気料金が上がり続ける今、当然の疑問だと思います。
結論から申し上げると、
住宅性能は、毎月の電気代に大きく影響します。
ただし、「高性能だから必ず〇円安くなる」と簡単には言えません。
家族の人数。
生活スタイル。
エアコンの使い方。
太陽光発電の有無。
地域の気候。
これらによって電気代は変わります。
しかし、一つだけ確実に言えることがあります。
性能が高い家ほど、冷暖房に頼る時間とエネルギーを減らしやすいということです。
例えば、冬。
断熱性能や気密性能が低い住宅では、暖房を止めるとすぐに室温が下がります。
朝起きると寒く、暖房を強く運転しなければなりません。
一方、高性能住宅では、暖かさが逃げにくいため、少ないエネルギーで快適な温度を維持できます。
夏も同じです。
外の熱が入りにくく、室内の涼しさを保ちやすいため、エアコンの負担が減ります。
ここで重要なのは、「断熱材だけ」ではありません。
UA値、C値、窓性能、換気計画。
これらがそろって初めて、本来の性能が発揮されます。
私はお客様に、
「家は魔法瓶と同じです。」
とお話ししています。
魔法瓶は、中の温度をできるだけ保ちます。
住宅も同じです。
性能が高い家ほど、一度快適になった室温を維持しやすくなります。
さらに、高性能住宅では部屋ごとの温度差も少なくなるため、「寒いから暖房を追加する」「暑いからもう一台エアコンを付ける」といったことも減ります。
つまり、住宅性能は光熱費だけではなく、暮らし全体の快適さにもつながるのです。
よくある失敗例
- 初期費用だけで判断した
- 光熱費を比較しなかった
- UA値やC値を確認しなかった
- 窓性能を軽視した
- 太陽光だけに期待した
原因
建築費だけを見て、生涯のランニングコストを考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は住宅性能を、
毎月の固定費を減らす設備
だと考えています。
建築時の数十万円より、
30年間の光熱費の方が大きな金額になることもあります。
だからこそ、
家は建てる時ではなく、
住み続ける時のお金まで考えて選んでいただきたいと思っています。
後悔しないためのチェックポイント
- 光熱費シミュレーションを見たか
- UA値・C値を確認したか
- 窓性能を確認したか
- 太陽光との相性を考えたか
- 生涯コストで比較したか
まとめ
住宅性能は、
建築費だけでは判断できません。
毎月の暮らしを支え、家計を守る性能です。
私は、
「建てる時の価格」よりも、
「住んでからの価値」を大切にしてほしいと思っています。
- Q 高性能住宅は本当に健康に良いの?
-
A
「家で健康って変わるんですか?」
この質問に対して、私は迷わず
「変わります。」
とお答えします。
住宅会社として24年間、多くのお客様の暮らしを見てきました。
そして、高性能住宅に住まわれたお客様から、
「冬でも朝が楽になった。」
「子どもの風邪が減った気がする。」
「結露がなくなってカビが減った。」
という声をたくさんいただいています。
もちろん、住宅だけで健康のすべてが決まるわけではありません。
しかし、住環境が健康に与える影響は、とても大きいのです。
例えば冬。
暖かいリビングから寒い脱衣所へ移動すると、血圧が急激に変化します。
これがヒートショックの原因になります。
特に高齢者にとっては命に関わることもあります。
また、結露が多い住宅では、カビやダニが発生しやすくなります。
これらはアレルギーやぜんそくの原因になることがあります。
一方、高断熱・高気密住宅では、室内の温度差が少なく、結露も発生しにくくなります。
さらに、計画換気によって新鮮な空気を取り入れやすくなるため、空気環境も改善しやすくなります。
私はお客様に、
「家は家族の健康を守る器です。」
とお話ししています。
高級なキッチンも大切です。
おしゃれな外観も大切です。
しかし、毎日何時間も過ごす家が寒かったり暑かったりすれば、体にも心にも負担がかかります。
家づくりで一番大切なのは、
家族が健康に暮らせること。
そのために住宅性能があります。
よくある失敗例
- デザインだけで住宅会社を選んだ
- 温度差を気にしていなかった
- 結露を軽く考えていた
- 換気性能を確認しなかった
- 健康との関係を知らなかった
原因
住宅を「建物」と考え、「生活環境」と考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は、
高性能住宅とは、
健康住宅だと思っています。
家族が毎日安心して過ごせる環境をつくること。
それが住宅性能の一番大きな役割です。
後悔しないためのチェックポイント
- 部屋ごとの温度差は少ないか
- 結露対策は十分か
- 換気計画を確認したか
- 気密性能を確認したか
- 健康を第一に考えた家づくりか
まとめ
住宅性能は、
光熱費だけの話ではありません。
家族の健康を守るための性能です。
私は24年間、多くの家づくりをしてきました。
そして今、一番伝えたいことがあります。
「健康は、家から始まる。」
だからこそ、性能には妥協しない家づくりをおすすめしています。
ありがとうございます。
ここからは性能編の終盤です。
今回は、
- Q17 高性能住宅はメンテナンス費も安くなるの?
- Q18 高性能住宅は資産価値が下がりにくいの?
この2つは、多くの方が見落としがちな視点です。
家づくりでは、建築費ばかりに目が向きます。
しかし、住宅会社として24年間、お客様と長くお付き合いしてきた私が強く感じるのは、
**本当に大切なのは「建てた後のお金」**だということです。
- Q 高性能住宅はメンテナンス費も安くなるの?
-
A
「高性能住宅は建築費が高いですよね。」
この質問はよくいただきます。
確かに、高性能住宅は初期費用が少し高くなることがあります。
しかし、住宅会社として24年以上、多くの住宅を見続けてきた私がお伝えしたいのは、
家は建てた瞬間より、住み始めてからの方がお金がかかるということです。
例えば、
外壁。
屋根。
給湯器。
エアコン。
換気設備。
住宅は30年以上住み続ける中で、さまざまなメンテナンスが必要になります。
ここで重要なのが住宅性能です。
断熱性能が高い住宅では、冷暖房機器への負担が少なくなります。
室内の温度差も少ないため、設備の稼働時間が短くなり、結果として機器が長持ちすることもあります。
また、高気密住宅では結露が発生しにくくなります。
結露が少ないということは、
カビが発生しにくい。
木材が傷みにくい。
壁紙も長持ちしやすい。
つまり、住宅そのものの劣化を抑えやすくなるのです。
さらに、適切な換気計画ができていれば、湿気もコントロールしやすくなります。
私はよくお客様に、
「性能は、建物を長持ちさせるための保険です。」
とお話ししています。
もちろん、高性能住宅だから一切メンテナンスが不要になるわけではありません。
しかし、
性能が低い住宅よりも、
住まいへの負担を減らしやすいことは間違いありません。
そして忘れてはいけないのが、
メンテナンスしやすい設計です。
点検口。
配管。
設備交換。
長期優良住宅でも求められるように、「将来直しやすい家」であることも重要です。
私は、建てる時だけではなく、
30年後の修繕まで考えて家づくりをしています。
よくある失敗例
- 建築費だけで比較した
- メンテナンス費を考えていなかった
- 結露でカビが発生した
- 設備交換費を想定していなかった
- 将来の維持費を確認しなかった
原因
「建てる費用」だけを見て、「住み続ける費用」を考えなかったことです。
プロとしての考え方
私は住宅性能を、
「家を長持ちさせる性能」
だと思っています。
長く快適に住める家は、
結果としてメンテナンスコストも抑えやすくなります。
後悔しないためのチェックポイント
- メンテナンス計画はあるか
- 結露対策は十分か
- 換気性能を確認したか
- 修繕しやすい設計か
- 30年間の維持費を考えたか
まとめ
家づくりは、
建てることがゴールではありません。
長く安心して住み続けることが、本当のゴールです。
性能は、その暮らしを支える大切な土台なのです。
- Q 高性能住宅は資産価値が下がりにくいの?
-
A
「家は建てたら資産価値が下がりますよね。」
確かに、その考え方は間違いではありません。
しかし、住宅会社として24年間、多くの住宅を見てきた私が感じるのは、
これからの時代は、「どんな家でも同じように価値が下がる時代」ではなくなるということです。
近年、省エネ性能や耐震性能への基準は年々厳しくなっています。
つまり、
性能の低い住宅は、
将来「古い住宅」と評価されやすくなる可能性があります。
一方で、
高断熱。
高気密。
高耐震。
長期優良住宅。
こうした性能を備えた住宅は、将来中古住宅として売却する際にも評価されやすくなる可能性があります。
もちろん、立地や築年数も重要です。
しかし、
これからは性能も資産価値の一つになる時代です。
私はお客様に、
「家は資産でもあります。」
とお話ししています。
転勤。
相続。
住み替え。
人生にはさまざまな変化があります。
そのとき、
性能の高い住宅は、
次に住む方にとっても魅力になります。
また、住宅ローンや税制優遇なども、高性能住宅の方が有利になる制度が増えています。
つまり、
今だけではなく、
将来まで考えると、
性能への投資は決して高い買い物ではないのです。
私は家づくりを、
「未来への資産づくり」
だと思っています。
家族が快適に暮らせること。
そして、
将来も価値が認められること。
その両方を実現できる住宅を目指しています。
よくある失敗例
- 建築費だけで判断した
- 将来売却を考えていなかった
- 性能を確認しなかった
- 長期優良住宅を検討しなかった
- 立地だけで判断した
原因
資産価値を土地だけで考え、建物の性能を軽視したことです。
プロとしての考え方
私は、
これからの住宅は、
「性能も資産価値の一部」
になると考えています。
だからこそ、
性能に投資することは、
家族への安心だけではなく、
未来への投資でもあります。
後悔しないためのチェックポイント
- 長期優良住宅か
- 耐震性能は十分か
- 断熱性能を確認したか
- 将来売却する可能性も考えたか
- 資産価値まで考えて住宅会社を選んだか
まとめ
住宅性能は、
住み心地だけではありません。
未来の資産価値を守る性能でもあります。
私は、
「今だけ良い家」ではなく、
30年後も価値のある家を建てることが、
本当の家づくりだと考えています。
ありがとうございます。
いよいよ第4章「性能編」の締めくくりです。
最後の2問は、この章全体の集大成として、「住宅性能とは何か」という本質をお伝えします。
私は24年間、住宅会社を経営してきて確信していることがあります。
「性能が良い家」と「幸せに暮らせる家」は、とても近い関係にある。
しかし、それは「性能の数字」だけでは決まりません。
最後は、この本で一番伝えたい想いを書きました。
















