「家が完成したら、保証書だけ保管しておけば大丈夫ですか?」
家の引き渡しでは、
鍵。
設備説明書。
保証書。
など、たくさんのものを受け取ります。
しかし、本当に大切なのは、
将来その家を維持・修理・リフォームするために必要な情報を残しておくこと
です。
家は30年・40年と使います。
その間に担当者が変わったり、住宅会社以外へ修理を依頼したりする可能性もあります。
だから、
「家そのもの」と一緒に「家の記録」も引き渡してくれる会社か
を確認することが重要です。
① 最終図面
まず重要なのが、
実際に完成した住宅の最終図面です。
打ち合わせ中には、
第1案。
第2案。
変更図。
電気図。
など、多くの図面が出てきます。
そのため、
どれが最終版なのか
を明確にして保管します。
② 仕様書
床。
壁。
外壁。
屋根。
窓。
建具。
キッチン。
浴室。
トイレ。
など、
実際に何を採用したのか
が分かる資料も重要です。
将来、
同じ部材を補修したい。
品番を確認したい。
というときに役立ちます。
③ 構造関係の資料
将来、
リフォーム。
壁を変更。
開口を変更。
などを検討する場合、構造に関する資料が重要になることがあります。
住宅会社から引き渡される資料の種類は案件によって異なりますが、
構造関係でどの書類を受け取れるのか
を確認しておきます。
④ 施工写真
構造。
断熱。
気密。
防水。
配管。
配線。
など、
完成すると見えなくなる部分の施工写真
は重要な住宅記録になります。
将来のリフォームやトラブル時の確認材料にもなります。
⑤ 気密測定結果
全棟気密測定をしている会社なら、
自分たちの家のC値の測定結果
も保管しておきます。
「当社は高気密です」
という会社の説明ではなく、
実際に完成した自分の家の記録
です。
⑥ 住宅性能関係の資料
住宅の仕様によって、
断熱性能。
耐震性能。
長期優良住宅。
その他の認定・評価等。
に関する資料がある場合があります。
自分の住宅が、
どの性能で建てられたのか確認できる資料
は大切に保管します。
⑦ 住宅会社の保証書
住宅会社独自保証については、
保証期間。
保証対象。
保証対象外。
保証継続条件。
を確認します。
「○年保証」
という説明だけではなく、
保証内容が書かれた書類
を保管します。
⑧ 瑕疵保険等に関する書類
新築住宅では、
構造耐力上主要な部分。
雨水の浸入を防止する部分。
についての10年間の瑕疵担保責任と、その履行を確保する仕組みがあります。
住宅瑕疵担保責任保険を利用している住宅なら、
保険に関する書類も大切に保管
します。
⑨ 設備の保証書・取扱説明書
キッチン。
食洗機。
給湯器。
トイレ。
第一種熱交換換気。
エアコン。
太陽光関連機器。
などです。
特に、
メーカー。
型番。
保証期間。
修理連絡先。
が分かるようにしておきます。
⑩ メンテナンス・点検スケジュール
家を長持ちさせるためには、
「何年目に何を確認するのか」
も重要です。
例えば、
定期点検。
換気フィルター。
設備。
外壁。
防水。
など。
家のメンテナンス予定表
があると管理しやすくなります。
紙だけでなくデータでも保管する
図面や写真は、
紙だけでは、
紛失。
劣化。
の可能性があります。
可能であれば、
PDF。
写真データ。
クラウド。
などでも保管しておくと安心です。
ただし住宅会社側の保存期間だけに頼らず、
お客様自身も住宅記録を保管する
ことをおすすめします。
施工会社がなくなった場合にも重要
住宅会社が将来どうなるかは誰にも断定できません。
もし別の会社へ、
修理。
リフォーム。
設備交換。
をお願いすることになったとき、
図面。
仕様書。
施工写真。
などがあれば、
その家がどうつくられたのかを確認する重要な手掛かり
になります。
よくある失敗例
引き渡し時に大量の書類を受け取った。
中身を確認せず、段ボールへまとめて保管。
10年後、
リフォームしようとしたとき、
最終図面がどれか分からない。
施工写真もない。
設備の型番も分からない。
建てたときに整理しておけばよかった。
原因
引き渡し書類を「完成時に必要なもの」と考え、「30年後まで使う住宅記録」と考えていなかったことです。
後悔しないためのチェックポイント
- 最終図面を受け取ったか
- 最終仕様書を受け取ったか
- 構造関係資料を確認したか
- 施工写真を受け取れるか
- 気密測定結果を受け取ったか
- 性能・認定関係資料を確認したか
- 住宅会社の保証書を受け取ったか
- 瑕疵保険等の関係書類を確認したか
- 設備保証書・型番を整理したか
- メンテナンス予定を確認したか
まとめ
家の引き渡しで受け取るのは、
鍵だけではありません。
もう一つ重要なのが、
「その家がどうつくられたのか」という記録です。
図面。
仕様。
構造。
施工写真。
性能測定結果。
保証。
設備。
点検記録。
これらは、
家のカルテ
のようなものです。
良い住宅会社とは家を建てる会社ではなく、家を守る会社だとされています。
だから住宅会社を選ぶときには、
「完成したら何をもらえますか?」ではなく、「20年・30年後にこの家を維持するために必要な記録を、どこまで残してもらえますか?」
と聞く。
家だけではなく、家の情報まできちんと引き渡してくれる会社。
そこまで確認することが、長く安心して暮らすための会社選びにつながります。
















