「24時間換気を止めても、窓を開ければ大丈夫じゃないですか?」
24時間換気を一時的に止めたからといって、
すぐに住宅へ大きな問題が起こるという意味ではありません。
しかし、日常的に停止すると、
住宅で計画されている空気の流れが機能しなくなります。
特に高気密住宅では、
換気設備も住宅性能の一部
として考えることが重要です。
① 湿気を排出しにくくなる
家の中では毎日、
入浴。
料理。
室内干し。
人の呼吸。
加湿。
などによって水蒸気が発生します。
24時間換気を止めれば、
こうした湿気を計画的に外へ排出しにくくなります。
室内湿度が高い状態が続けば、条件によっては結露やカビにも関係します。
結露によるカビ・ダニは室内環境や健康に関係するものとして扱われています。
② CO2などの室内空気環境にも影響する
人は生活しているだけでも呼吸によってCO2を排出します。
特に、
寝室。
子ども部屋。
など、夜間に長時間過ごす場所では適切な換気が重要です。
「寝ているだけだから換気はいらない」
ではなく、
寝ている時間も人は呼吸している
ことを忘れないようにします。
③ においも残りやすくなる
家の中には、
料理。
トイレ。
靴。
衣類。
生活用品。
などからさまざまなにおいが発生します。
24時間換気は、
こうした室内空気を継続的に入れ替える役割
もあります。
④ 高気密住宅は自然な隙間換気に頼らない
昔の住宅では、建物の隙間から外気が入っていました。
しかし、
隙間から空気が入ることと、計画換気は別物です。
隙間が多い住宅では換気設備が設計どおり働きにくくなることを説明しています。
高気密住宅では、
給気する場所。
空気が通る場所。
排気する場所。
を考えて、
空気の通り道を計画する
ことが重要です。
熱交換型第一種換気なら熱を回収しながら換気する
「冬に換気すると、せっかく暖めた空気が全部逃げるのでは?」
という疑問もあります。
そこで高性能住宅で採用されることが多いのが、
熱交換型第一種換気です。
第一種換気は、
給気も機械。
排気も機械。
で行います。
さらに熱交換型では、
排出する室内空気が持っている熱を利用して、外から取り込む空気との間で熱交換する
仕組みがあります。
熱交換機能付き第一種換気は、冬の暖かさや夏の涼しさをできるだけ逃がさず換気できると説明しています。
だから「寒いから換気を止める」ではない
冬に換気すると寒い。
夏に外気が入ると暑い。
だから換気を止める。
ではなく、
換気を続けながら快適に暮らせる住宅性能と換気システムを考える
ことが重要です。
断熱。
気密。
窓。
熱交換換気。
冷暖房。
これらを家全体で考えます。
窓開け換気だけではダメ?
窓を開ければ、一時的に大量の空気を入れ替えることはできます。
しかし、
風が弱い。
雨が降っている。
真夏。
真冬。
就寝中。
外出中。
など、いつでも安定して窓を開けられるわけではありません。
だから、
窓開けは補助的な換気として考え、24時間換気とは分けて考える
ことが大切です。
よくある失敗例
「冬は寒いから」
と24時間換気を停止。
空気が気になったときだけ窓を開ける生活にした。
しかし、
就寝中。
外出中。
雨の日。
などはほとんど換気されず、
せっかく計画した換気システムを活かせない住宅
になってしまった。
原因
「換気=窓を開ければいい」と考え、24時間計画換気の役割を理解していなかったことです。
後悔しないためのチェックポイント
- 24時間換気を常時運転しているか
- 第一種・第三種など換気方式を理解したか
- 第一種なら熱交換機能があるか確認したか
- 給気口・排気口をふさいでいないか
- C値を確認したか
- フィルターを定期的に清掃しているか
- 室内湿度を確認しているか
- 寝室などの空気環境も考えたか
まとめ
24時間換気を止めると、
計画していた空気の流れが機能しなくなります。
湿気。
CO2など。
におい。
こうしたものを継続的に排出するためにも、
基本は24時間運転。
そして高性能住宅では、
高断熱+高気密+熱交換型第一種換気
などを適切に組み合わせることで、
室内の暖かさ・涼しさをできるだけ活かしながら、必要な換気を行う
という考え方ができます。
大切なのは、
「換気すると寒いから止める」のではなく、「換気を続けても快適な家をつくること」。
それが、高性能住宅における換気計画の基本です。
















