「高断熱・高気密住宅は、エアコンをこまめに消すより24時間つけっぱなしのほうが電気代が安いんですか?」
これはよく聞かれる質問です。
結論として、
高性能住宅だから必ず24時間つけっぱなしのほうが安い、とは一概に言えません。
外気温。
住宅性能。
設定温度。
家族の在宅時間。
エアコンの機種。
日射。
などによって変わります。
ただし高性能住宅には、
一度快適になった室温を維持しやすい
という特徴があります。
高性能住宅は「魔法瓶のような家」と表現し、冷暖房に必要なエネルギーを減らしやすいと説明しています。
高性能住宅は室温が変化しにくい
断熱・気密性能が高い住宅では、
冬に暖めた熱が逃げにくい。
夏に冷やした室内へ外の熱が入りにくい。
という特徴があります。
そのため、
強運転と停止を繰り返すより、安定した室温を維持する運転方法が合うケース
があります。
だからといって24時間運転が絶対ではない
例えば、
朝から夜まで家族が不在。
数日間旅行する。
ほとんど使わない部屋。
まで同じように冷暖房する必要があるとは限りません。
大切なのは、
家族の生活時間に合わせて運転すること
です。
全館空調では考え方が変わる
エアコン1台で家全体を冷暖房する全館空調。
1階1台+2階1台で対応する全館空調。
では、
家全体を大きく冷やしたり暖めたりするより、ある程度安定した温度を維持する
という運転方法が採用されることがあります。
特に高性能住宅では、
大きな温度変化を繰り返さず、
家全体の温度差を小さく保つ
という考え方と相性があります。
2台方式なら季節や生活時間で使い分ける
例えば、
昼間は家族が1階LDKで生活。
夜は2階寝室で就寝。
という家庭なら、
1階エアコン。
2階エアコン。
の運転方法を生活に合わせて調整する考え方もあります。
ただし、住宅全体の空調システムとして設計されている場合は、設計者が想定する運転方法を確認してください。
夏は「冷房+除湿」で考える
夏は温度だけでなく、
湿度
も快適性に関係します。
エアコンを完全に停止すると、室温だけでなく湿度も上がる場合があります。
特に、
梅雨。
高温多湿な日。
室内干し。
などでは、
温度と湿度の両方を見ながら運転する
ことが重要です。
日射対策ができているかでも変わる
夏に、
西日が大量に入る。
大きな窓から直射日光が入る。
という住宅では、エアコンの運転方法以前に冷房負荷が大きくなります。
だから、
エアコンをどう使うかの前に、熱を入れない家をつくる
ことが重要です。
24時間換気とは別
ここも注意してください。
エアコンは生活や条件によって運転方法を調整しますが、
24時間換気は基本的に常時運転を前提とした設備です。
「エアコンを止めるから換気も止める」
ではありません。
特に第一種熱交換換気では、室内の熱をできるだけ活かしながら必要な換気を行います。
よくある失敗例
「高性能住宅はエアコンつけっぱなしのほうが安い」
という情報を見て、
旅行中も運転。
使わない部屋も同じ温度。
設定温度も必要以上に低い。
それでも、
「つけっぱなしだから省エネ」と思い込んでいた。
原因
「つけっぱなし」という運転方法だけを見て、住宅性能・外気・生活時間・設定温度を考えていなかったことです。
後悔しないためのチェックポイント
- UA値・C値を確認したか
- 家族の在宅時間を考えたか
- 全館空調か個別空調か
- 設定温度は適切か
- 夏は湿度も確認しているか
- 日射遮蔽ができているか
- 1階・2階を使い分けられるか
- 住宅会社推奨の運転方法を確認したか
- 24時間換気と混同していないか
まとめ
高性能住宅では、
エアコンを長時間安定運転する方法が合う場合があります。
しかし、
「24時間つけっぱなし=必ず電気代が安い」ではありません。
重要なのは、
住宅性能。
外気温。
日射。
湿度。
家族の生活時間。
全館空調の方式。
これらに合わせて運転することです。
「こまめに消す」「ずっとつける」の二択ではなく、その家に合った運転方法を考える。
そして何より、エアコンの使い方だけで省エネを目指すのではなく、少ない冷暖房エネルギーで快適さを維持できる家そのものを作ることが大切です。
















