「住宅ローンが退職後まで残ります。退職金が入ったら一括返済すれば問題ないですよね?」
結論
退職金を住宅ローン返済に使うこと自体は選択肢ですが、
「退職金で完済できるから大丈夫」だけで判断するのは注意が必要です。
大切なのは、
住宅ローンを返した後に、老後の現金がいくら残るか
です。
退職金は住宅ローン専用ではない
退職後には、
毎月の生活費。
住宅修繕。
住宅設備交換。
車の買替え。
介護などへの備え。
その他の予想外の支出。
が発生する可能性があります。
例えば退職時にローン1,000万円なら?
仮に、
退職金2,000万円。
住宅ローン残高1,000万円。
↓
1,000万円を一括返済。
↓
残り1,000万円。
となります。
※金額は説明用の例です。
見るべきなのは、
「1,000万円返せた」ではなく、「残った1,000万円で老後資金は足りる?」
です。
退職後は家も古くなっている
例えば40歳で新築。
↓
65歳で退職。
家は築25年です。
その頃には、
外壁。
屋根。
給湯器。
エアコン。
水回り。
換気設備。
などの修繕・交換が必要になる可能性があります。
退職金で完済した直後に修繕?
住宅ローンを全額返済。
↓
数年後に外壁・屋根。
↓
給湯器交換。
という可能性もあります。
だから、
住宅ローン残高だけでなく、今後の住宅修繕費も残しておく
ことが重要です。
一括返済と一部返済を比較する
必ずしも、
全額返済。
だけが選択肢ではありません。
例えば、
①一括完済
②一部だけ繰上返済
③そのまま返済を続ける
を比較します。
比較するポイント
それぞれについて、
毎月返済額。
残り利息。
完済年齢。
退職後の現金残高。
住宅修繕費。
老後生活費。
を確認します。
低金利なら現金を残す考え方も
住宅ローン金利が比較的低い場合、
無理に全額返済せず、老後の現金を一定額残す選択肢もあります。
ただし、どちらが適切かは金利・資産・収入によって変わります。
「借金がない安心」と「現金がある安心」
住宅ローン0円。
という安心感はあります。
一方で、
老後に十分な現金があることも大きな安心
です。
どちらか一方だけを見ないことが重要です。
チェックポイント
- 退職時のローン残高を確認したか
- 退職金額だけで判断していないか
- 完済後の現金残高を確認したか
- 老後生活費を考えたか
- 住宅修繕費を確保したか
- 設備交換費を考えたか
- 一部繰上返済も比較したか
- 返済継続案も比較したか
まとめ
退職金で住宅ローンを返すなら、
「いくら返せる?」より「返した後にいくら残る?」
を確認します。
金融機関や資金計画の相談では、
「退職金で完済したほうがいいですか?」ではなく、「一括完済・一部繰上返済・返済継続の3案で、70歳・80歳時点の現金残高を比較してください」
と相談する。
住宅ローンをゼロにするために、老後資金までゼロにしない。
これが退職金を使うときの重要なポイントです。
















