「ランドリールームを作れば、洗濯は楽になりますよね?」
最近の家づくりでは、
ランドリールーム。
室内物干し。
ファミリークローゼット。
などを希望される方が増えています。
共働きのご家庭にとって、洗濯を効率化できる間取りはとても魅力的です。
しかし、住宅会社として多くのお客様と家づくりをしてきた中で感じるのは、
洗濯スペースを作っただけでは、洗濯は楽にならない
ということです。
既存Q15でも、洗濯機が1階、物干し場が2階、ファミリークローゼットが1階という間取りでは、毎日の上下移動が大きな負担になることを説明しています。
大切なのは、
「洗う→干す→取り込む→たたむ→しまう」
までを一つの動線として考えることです。
洗濯は「洗濯機」で終わらない
洗濯というと、
洗濯機の場所だけを考えがちです。
しかし実際には、
脱いだ服を集める。
↓
洗濯機へ入れる。
↓
洗う。
↓
干す。
↓
取り込む。
↓
たたむ。
↓
収納する。
という作業があります。
つまり、
洗濯機から収納までが洗濯動線
なのです。
1階で洗って2階で干すと?
例えば、
1階の脱衣室に洗濯機。
2階のバルコニーで物干し。
1階のファミリークローゼットへ収納。
という間取り。
洗濯するたびに、
1階。
↓
2階。
↓
1階。
と移動します。
一度なら大したことはありません。
しかし、
365日繰り返す家事
と考えると、大きな負担になります。
ランドリールームが遠い場合もある
ランドリールームを作ったから安心、
とも限りません。
例えば、
脱衣室。
洗濯機。
ランドリールーム。
ファミリークローゼット。
がそれぞれ離れていれば、結局歩く距離は長くなります。
だから、
部屋の名前ではなく、部屋同士のつながり
を見ることが重要です。
「干す場所」を先に決める
洗濯計画では、
外干し中心なのか。
室内干し中心なのか。
乾燥機中心なのか。
家庭によって大きく違います。
例えば共働きで夜洗濯する家庭なら、南向きの大きなバルコニーを作っても、ほとんど使わないかもしれません。
反対に外干しが中心なら、
洗濯機から庭や物干し場までの動線が重要です。
他の家庭の正解ではなく、自分たちの洗濯方法から間取りを考えること
が大切です。
「たたむ」を忘れない
意外と忘れやすいのが、
洗濯物をたたむ場所
です。
ランドリールームに、
作業カウンター。
一時置きスペース。
などがあれば、その場で作業できます。
一方、たたむ場所がなければ、
結局リビングへ洗濯物を持っていき、ソファの上が洗濯物置き場になることもあります。
本当に全部たたむ必要がある?
さらに考えたいのが、
家事そのものを減らせないか
という視点です。
例えば、
洗濯。
↓
乾燥。
↓
ハンガーのまま収納。
という仕組みにすれば、
「取り込む」
「たたむ」
という作業を減らせる場合があります。
間取りで家事動線を短くするだけではなく、
家事の工程そのものを減らす
ことも大切です。
家族全員の服をどこへしまう?
ファミリークローゼットを採用するなら、
洗濯スペースの近くに配置することで、
洗う。
↓
乾かす。
↓
しまう。
までを短くできます。
既存Q3でも、ファミリークローゼットは洗濯・収納・着替えの動線を短くし、毎日の家事負担を軽減する設備として紹介されています。
ただし、家族全員が本当にそこで着替えるのかまで考える必要があります。
よくある失敗例
ランドリールームを作った。
でも、
洗濯機から少し遠い。
ファミリークローゼットはさらに反対側。
乾いた服を毎日家の中で運ぶ。
結果、
「ランドリールームを作ったのに、思ったほど家事が楽にならなかった」
という後悔につながった。
原因
ランドリールームという「部屋」を作ることが目的になり、洗濯の一連の流れを設計していなかったことです。
後悔しないためのチェックポイント
- 洗濯物をどこで脱ぐか
- 洗濯機はどこに置くか
- 外干し・室内干し・乾燥機のどれが中心か
- 洗濯物をどこでたたむか
- 洗濯物をどこへ収納するか
- 洗濯機から物干し場まで何歩か
- 物干し場から収納まで何歩か
- ハンガーのまま収納できないか
- 家族全員の洗濯動線に合っているか
まとめ
洗濯で後悔しないために大切なのは、
ランドリールームを作ることではありません。
洗う
↓
干す
↓
取り込む
↓
たたむ
↓
しまう
この一連の流れを短くすることです。
既存Q15でも、数歩の違いが何年もの暮らしでは大きな差になるとされています。
私は家事動線を考えるとき、
「部屋を何個作るか」ではなく、「家事を何個減らせるか」
という視点が大切だと考えています。
毎日10分短くできれば、それは何十年という暮らしの中では大きな時間になります。
















