「毎月の返済額を抑えるために、70歳・75歳・80歳まで住宅ローンを組んでも大丈夫ですか?」
結論
住宅ローンは、
「何歳まで借りられるか」ではなく、「何歳まで安定して返せるか」
で考えることが重要です。
特に退職後まで住宅ローンが残る場合は、
年金・退職後収入・貯蓄・老後生活費・住宅修繕費
まで含めて確認します。
完済可能年齢=安全な完済年齢ではない
金融機関ごとに、
申込時年齢。
完済時年齢。
などの条件があります。
しかし、
80歳まで借りられる商品がある=80歳まで返しても家計に問題がない
という意味ではありません。
65歳を過ぎると収入が変わる可能性
例えば会社員なら、
60歳。
65歳。
などを境に、
給与が下がる。
退職する。
年金中心になる。
という可能性があります。
そのため、現役時代の月収だけで返済計画を作らないことが重要です。
例えば75歳まで返済するなら
現在35歳。
40年ローン。
↓
75歳完済。
この場合、
65歳から75歳までの10年間を何のお金で返すのか
まで確認します。
年金から住宅ローンを払える?
考えるべきなのは、
年金収入
-
生活費
-
税・社会保険関係
-
住宅維持費
-
その他の老後支出
を差し引いた後でも、住宅ローンを返せるかです。
老後も住宅費はローンだけではない
住宅ローンが残っている時期に、
外壁。
屋根。
給湯器。
エアコン。
水回り。
などの修繕・交換が重なる可能性もあります。
つまり、
老後の住宅ローン+住宅修繕
を考える必要があります。
退職金で完済すればいい?
これは慎重に考えます。
例えば、
65歳時点でローン残高1,000万円。
↓
退職金から1,000万円返済。
という計画。
ローンはなくなりますが、その分老後の現金も減ります。
※金額は説明用の例です。
退職金は住宅ローン専用のお金ではない
退職後には、
生活費。
住宅修繕。
車。
介護。
その他の予想外の支出。
なども考えられます。
だから、
「退職金で返せる」より「退職金で返した後にいくら残る?」
を見ることが重要です。
長期ローンを使うなら途中残高を見る
70歳完済。
75歳完済。
80歳完済。
だけではなく、
60歳時点
65歳時点
70歳時点
で住宅ローンがいくら残っているか確認します。
繰上返済を前提にしすぎない
「今は40年ローンだけど、将来繰上返済する予定」
という計画もあります。
ただし、
教育費。
車。
修繕費。
などで予定どおり繰上返済できない可能性も考えます。
チェックポイント
- 完済年齢を確認したか
- 60歳・65歳時点の残債を確認したか
- 退職後の収入を確認したか
- 年金見込みを確認したか
- 老後生活費を考えたか
- 住宅修繕費を考えたか
- 退職金に頼りすぎていないか
- 繰上返済を前提にしすぎていないか
まとめ
70歳・75歳・80歳まで住宅ローンを組むこと自体を、
良い・悪いだけで判断することはできません。
重要なのは、
「その年齢まで返済が残っても、老後の生活資金を守れるか」
です。
金融機関には、
「何歳まで借りられますか?」ではなく、「60歳・65歳・70歳時点でローン残高はいくらになり、退職後の返済額はいくらですか?」
と確認する。
完済できる年齢ではなく、無理なく完済できる年齢で考える。
これが長期住宅ローンの基本です。
















