「共働きなのでペアローンを考えています。でも、将来どちらかが育休・退職したり、離婚した場合はどうなるのでしょうか?」
結論
ペアローンを組むなら、
「今の夫婦収入で返せるか」だけではなく、「将来どちらかの収入が減っても返せるか」
まで確認することが重要です。
ペアローンでは一般的に夫婦それぞれが住宅ローン契約を持つため、
育休・退職・離婚になっても住宅ローンが自動的になくなるわけではありません。
① 育休になったら?
育休中は、通常勤務時と比べて家計に入るお金が変化する可能性があります。
しかし住宅ローン返済は基本的に続きます。
だから契約前に、
通常勤務時
↓
育休時
↓
時短勤務時
の家計をシミュレーションしておくことが大切です。
「復職するから大丈夫」で決めない
予定どおり復職。
フルタイム勤務。
とは限りません。
子育てとの両立から、
時短勤務。
勤務日数変更。
転職。
などになる可能性もあります。
② どちらかが退職したら?
例えば、
夫ローン10万円。
妻ローン6万円。
合計16万円。
というペアローンだった場合。
妻が退職しても、原則として妻側のローン返済義務が自動的になくなるわけではありません。
※金額は説明用の例です。
一人の収入でも返せる?
ペアローンを検討するときは、
世帯年収ではなく、収入が減少した状態でも一定期間耐えられるか
を確認します。
必ずしも一人の収入だけですべて返済できる必要があるという意味ではありませんが、収入減少時の備えは重要です。
③ 離婚したら?
ここは特に注意が必要です。
離婚したからといって、
住宅ローン契約が自動的に半分になったり、片方の債務が消えたりするわけではありません。
「家を出る=ローンを払わなくていい」ではない
例えば夫が家を出て、
妻と子どもが住み続ける。
としても、
金融機関との住宅ローン契約は別問題です。
誰が住むか。
誰が所有するか。
誰が住宅ローンを返すか。
を整理する必要があります。
名義変更も簡単とは限らない
「離婚したから夫名義を妻名義に変更」
というように、当事者間だけで住宅ローン契約を変更できるとは限りません。
金融機関の審査や承諾などが必要になる場合があります。
売却する場合も残債を確認
離婚等をきっかけに住宅を売却する場合、
住宅の売却価格より住宅ローン残高が多い
ケースも考えられます。
例えば、
売却価格2,500万円。
ローン残高2,800万円。
なら300万円不足します。
※諸費用を考慮しない単純な説明例です。
ペアローンは借入額が大きくなりやすい
夫婦2人の収入を使えば、単独ローンより借入可能額が増える場合があります。
でも、
借入可能額が増えることは、家計の安全性が高くなることではありません。
住宅ローン控除だけで選ばない
条件を満たせば夫婦それぞれが住宅ローン控除の対象になり得る点などがメリットとして紹介されることがあります。
しかし、
税制メリットだけで35年・40年の住宅ローンを決めない
ことが重要です。
団信も確認
ペアローンでは一般的に、それぞれの借入について団信を考えます。
夫に万一のことがあった。
↓
夫側の住宅ローンが保障対象。
でも、
妻側の住宅ローンは残る
ということがあります。
商品によっては異なる保障設計もあるため、契約内容を確認します。
チェックポイント
- 育休時の収入を想定したか
- 時短勤務を想定したか
- 片方の退職を考えたか
- 収入減少時の貯蓄があるか
- 団信の対象範囲を確認したか
- 所有持分を確認したか
- 離婚時の債務を理解したか
- 売却時の残債リスクを考えたか
まとめ
ペアローンは、
「夫婦2人ならたくさん借りられる」ことがメリットの中心ではありません。
重要なのは、
2人の収入が変化しても住宅ローンを維持できるか
です。
金融機関には、
「ペアローンならいくら借りられますか?」ではなく、「育休・時短・片方の退職・万一の場合、それぞれ住宅ローンと団信がどうなるか説明してください」
と確認する。
ペアローンは今の共働き収入ではなく、将来の働き方まで考えて組む。
これが後悔しないためのポイントです。
















