「屋根材が高耐久なら、その下の防水シートまで気にしなくても大丈夫ですよね?」
ルーフィング。
完成すると完全に見えなくなるため、施主が実物を見る機会はほとんどありません。
しかし屋根の雨漏り対策を考えるうえでは、
非常に重要な防水層
です。
屋根を選ぶときは、
ガルバリウム。
瓦。
スレート。
だけではなく、
「その下に何を施工するのか」
まで確認しておきましょう。
そもそもルーフィングとは?
簡単に言えば、
屋根材の下に施工する防水シート
です。
一般的なイメージは、
屋根材
↓
ルーフィング(下葺き材)
↓
野地板等
↓
屋根構造
です。
つまり屋根には、
表面の屋根材+その下の防水層
があります。
屋根材だけでは雨を完全に止めないの?
屋根材は雨を流すための重要な第一防水層です。
しかし、
強風を伴う雨。
屋根材の継ぎ目。
取り合い部分。
などから、屋根材の裏側へ水が回る可能性も考えて設計します。
そこで、
屋根材の下へ入った水を建物内部へ侵入させない
ために重要になるのがルーフィングです。
「二重の防水」と考えると分かりやすい
イメージとしては、
1段目
→ 屋根材で雨を流す
2段目
→ ルーフィングで建物内部への侵入を防ぐ
という考え方です。
だから、
「屋根材が高性能だからルーフィングは何でもいい」
とは考えないことが重要です。
ルーフィングにも種類がある
住宅では、
アスファルトルーフィング。
改質アスファルトルーフィング。
その他の高耐久タイプ。
など、さまざまな下葺き材があります。
商品によって、
耐久性。
施工性。
釘穴への対応。
温度への強さ。
などが異なります。
「改質アスファルト」って何?
一般的には、アスファルトへ合成ゴムや樹脂などを加え、性能を改良した材料を使ったルーフィングがあります。
ただし、
改質アスファルトルーフィングなら全部同じ性能
ではありません。
商品ごとの仕様・耐久性・保証等を確認します。
屋根材より先にルーフィングが劣化したら?
ここが重要です。
例えば屋根材は長寿命。
でも、
その下の防水層が先に劣化。
すると屋根材がまだ使えそうでも、防水層の改修が必要になる可能性があります。
だから、
屋根材と下葺き材の耐久性のバランス
を見る必要があります。
太陽光を載せるならさらに重要
屋根に太陽光パネルを設置。
20年。
30年。
と使用する。
その途中で屋根防水を大きく改修することになれば、
パネルの脱着が必要になる場合があります。
だから太陽光住宅では特に、
屋根材+ルーフィング+太陽光の耐用期間
を一緒に考えたいところです。
施工方法も重要
どんなに高性能なルーフィングでも、
重ね幅。
立ち上がり。
谷部。
棟。
壁との取り合い。
などが適切に施工されていることが重要です。
防水は、
材料性能+施工品質
で考えます。
釘を打って大丈夫なの?
屋根工事では、ルーフィングを貫通して釘などを使用する部分があります。
そのため下葺き材には、
釘穴周辺から水が入りにくくする性能も重要になります。
採用する屋根材や工法に合った下葺き材を使用することが基本です。
屋根の「谷」は特に注意
複雑な屋根では、
屋根面と屋根面がぶつかり、水が集まる、
谷
ができることがあります。
雨水が集中する部分なので、防水施工が重要です。
だから耐久性を重視するなら、
屋根形状を必要以上に複雑にしない
という考え方もあります。
壁との取り合いも重要
下屋。
バルコニー。
2階外壁。
など、屋根と壁が接する部分があります。
こうした、
異なる部材が接する場所
は雨仕舞いを考えるうえで重要です。
住宅会社へ、
「雨漏りしやすい取り合い部分をどう施工していますか?」
と聞いてみるのもよいでしょう。
完成したら見えないから施工写真を残す
ルーフィングは屋根材を施工すると見えなくなります。
だから、
施工中に、
屋根全体。
谷。
壁との取り合い。
貫通部。
などを写真で残してもらうと、将来の記録にもなります。
屋根保証の中身も確認
「屋根30年保証」
と言われても、
屋根材だけなのか。
塗膜なのか。
雨漏りなのか。
施工なのか。
ルーフィングまで含むのか。
では意味が違います。
保証年数より保証対象
を確認します。
よくある失敗例
屋根材は、
「30年以上長持ちするものを」
とこだわった。
しかしルーフィングは標準仕様のままで、商品名すら知らなかった。
後から、
「屋根材より先に見えない防水層のメンテナンスが必要になる可能性も考えればよかった」
と気づいた。
チェックポイント
- ルーフィングの役割を理解したか
- 商品名・種類を確認したか
- 耐久性を確認したか
- 屋根材との耐久性バランスを考えたか
- 太陽光との関係を考えたか
- 谷部の防水を確認したか
- 壁との取り合いを確認したか
- 施工検査をするか
- 施工写真を残すか
- 保証対象を確認したか
まとめ
屋根で本当に確認したいのは、
表から見える屋根材だけではありません。
屋根材で雨を流し、
その下の、
ルーフィングで建物内部を守る。
だから住宅会社へ、
「屋根はガルバリウムですか?」だけではなく、「その下に使うルーフィングの商品名と耐久性を教えてください」
と聞いてみる。
さらに、
「屋根材・ルーフィング・太陽光を30年間で考えたとき、どの順番でメンテナンスが必要になりますか?」
まで確認する。
見える屋根材より、完成すると見えなくなる防水層まで確認する。
これが屋根で後悔しないための重要なポイントです。
















