「夫婦と子どもで一緒に料理したいのですが、キッチンは広い方がいいですか?」
共働き家庭では、
夫婦で料理。
子どもがお手伝い。
という家庭も増えています。
でも、
キッチンを広くすれば家族で料理しやすくなる
とは限りません。
広すぎれば、
冷蔵庫。
シンク。
コンロ。
収納。
の距離が長くなります。
重要なのは、
人数ではなく、複数人が同時に何をするのか
です。
まず「誰が何をする?」を考える
例えば夕方、
父親
→ コンロで調理
母親
→ シンクで野菜を洗う
長女
→ 作業台で盛り付け
長男
→ ダイニングで箸を並べる
この場合、
4人全員がキッチン内部へ入る必要はありません。
家族で料理=全員キッチンに入る、ではない
子どものお手伝いなら、
野菜を洗う。
混ぜる。
盛り付ける。
食器を出す。
テーブルを準備する。
などがあります。
一部をダイニング側でできれば、キッチンを必要以上に広くしなくても家族で参加できます。
一人用キッチンと二人用キッチンは違う
一人だけなら、
振り返れば収納。
横へ一歩でシンク。
というコンパクトさが便利です。
二人同時に使うなら、
一人が引き出しを開けていても、
もう一人が後ろを通れるか。
を考えます。
通路幅は「何cmが正解」だけで決めない
キッチン通路は、
キッチン本体。
背面収納。
引き出し。
冷蔵庫。
食洗機。
使う人数。
によって必要な幅が変わります。
だから、
○cmあれば絶対大丈夫
ではなく、
実際に設備を開けた状態で確認します。
引き出しを開けた状態を見る
背面収納の引き出し。
↓
全開。
同時に、
キッチン側の食洗機。
↓
全開。
その間を通れる?
ここを図面で確認します。
大人2人がすれ違える?
夫婦で料理するなら、
冷蔵庫へ。
シンクへ。
コンロへ。
何度も移動します。
背中合わせになったときに、
毎回、
「ちょっとどいて」
となるようではストレスです。
でも広すぎても疲れる
キッチンと背面収納が遠い。
↓
皿を取るため2歩。
調味料で2歩。
家電で2歩。
これを何十回も繰り返す。
つまり、
広い=家事ラクではありません。
アイランドキッチンは家族料理と相性がいい?
四方からアクセスしやすいため、
複数人で作業しやすいメリットがあります。
子どもはダイニング側から盛り付け。
大人はキッチン側。
という使い方もできます。
ただし小さい子どもには安全対策
アイランド型は、
左右からキッチンへ入れます。
幼児期には、
コンロ。
包丁。
熱い料理。
へ近づきやすくなる可能性があります。
必要ならベビーゲート等の設置方法も考えます。
ペニンシュラ型にもメリット
入口が一方向なので、
幼児期はキッチンへの出入りを管理しやすい場合があります。
一方、
複数人が同じ入口へ集中すると渋滞することがあります。
家族構成と年齢で考えます。
作業スペースを2か所つくる
家族料理では、
大きな一つの作業台より、
別々に作業できる場所
があると便利です。
例えば、
キッチン天板
→ 大人の調理
ダイニング側カウンター
→ 子どもの盛り付け
という方法です。
シンクを二つにする必要は?
一般家庭では、家族料理のためだけにシンクを増やす必要性は高くないことが多いでしょう。
それより、
作業台。
通路。
収納。
配膳。
を工夫する方が、限られた面積を使いやすくできる場合があります。
子どものお手伝いは年齢で変わる
3歳
→ 混ぜる・運ぶ
6歳
→ 盛り付け
10歳
→ 切る・焼く
15歳
→ 一人で料理
と変化します。
つまり、
幼児のお手伝い専用キッチンにしない
ことが重要です。
子ども用の低い作業台は必要?
小さい時期には便利かもしれません。
でもすぐ成長します。
固定で低いカウンターをつくるより、
安全な踏み台。
高さの合うダイニングテーブル。
などで対応する方法もあります。
食器収納を家族が使える位置へ
子どもが、
皿を出す。
コップを出す。
食後に戻す。
そのたびに料理中の人の後ろへ。
では危険・不便です。
普段使いの食器は、
家族側からもアクセスしやすい場所
にするとお手伝いしやすくなります。
冷蔵庫も同じ
子どもが、
牛乳。
卵。
食材。
を取る。
そのたびにコンロ前を横切る。
では危険です。
冷蔵庫をキッチン入口側へ配置するなど、
調理動線と家族動線を分ける
方法があります。
ゴミ箱も家族が使う
野菜の包装。
食品トレー。
お菓子袋。
など。
家族全員がゴミ箱を使います。
料理する人の足元へ全員が集まらない配置を考えます。
配膳まで家族料理
料理を一緒につくるだけではなく、
食器を出す。
料理を運ぶ。
食後に片付ける。
まで家事です。
子どもに参加してもらうなら、
キッチン+ダイニング全体
で考えます。
将来は夫婦2人になる
今は4人。
20年後は夫婦2人。
家族4人で使うために巨大なキッチンをつくると、将来広すぎる可能性があります。
だから、
広さを増やすより、複数方向から参加できる仕組み
を考えます。
よくある失敗例
「家族4人で料理したい」
と大きなアイランドキッチン。
通路も広く確保。
でも実際には、子どもはダイニングで盛り付けることが多い。
キッチン内部は夫婦2人。
広くした分、LDKの他のスペースが狭くなった。
「4人が入れる広さではなく、4人が家事に参加できる配置を考えればよかった」
と感じた。
チェックポイント
- 誰が料理するか
- 同時に何人がキッチンへ入るか
- 大人2人がすれ違えるか
- 引き出しを開けても通れるか
- 食洗機を開けても動けるか
- 子ども用の作業場所があるか
- 普段使いの食器を子どもが取れるか
- 冷蔵庫へ家族がアクセスしやすいか
- 幼児期の安全対策を考えたか
- 将来夫婦2人でも使いやすいか
まとめ
家族みんなで料理できるキッチンで重要なのは、
「4人がキッチンの中に入れる広さ」ではありません。
大切なのは、
家族4人がそれぞれ別の家事に参加できること。
例えば、
父親
→ コンロで調理
母親
→ シンク・作業台
子ども
→ 盛り付け
もう一人
→ 食器・箸を準備
というように役割を分ける。
住宅会社へ、
「家族4人で料理できる大きなキッチンにしてください」ではなく、「夫婦2人がキッチンで料理しながら、子ども2人が配膳や盛り付けを手伝う状態を図面上で確認してください」
とお願いする。
そして、
冷蔵庫。
食器収納。
ゴミ箱。
ダイニング。
まで家族がアクセスしやすくする。
キッチンを大きくするのではなく、家族が家事に参加できる場所を増やす。
これが、家族みんなで料理できるキッチンのポイントです。
















