「収納は多い方が安心ですよね?」
家づくりの打ち合わせで、本当によくいただく質問です。
確かに、収納不足は新築後の後悔として非常に多く聞かれます。そのため、「とにかく収納を増やそう」と考える方も少なくありません。
しかし、住宅会社として24年以上家づくりに携わってきた経験からお伝えしたいのは、収納は「量」ではなく「場所」が重要だということです。
例えば、2階に大きな収納があっても、掃除機は1階で使います。毎日使う日用品を2階まで取りに行く生活は、とても不便です。
また、玄関に収納が少ないと、ベビーカーやゴルフバッグ、部活動の道具、子どもの外遊び用品などがリビングに置かれるようになります。
洗面所にタオルや洗剤をしまう場所がなければ、別の部屋へ取りに行くことになります。
つまり、収納は「どれだけあるか」ではなく、「使う場所の近くにあるか」が大切なのです。
実際に後悔されたお客様からは、
「ウォークインクローゼットは広いけれど、日用品を入れる場所がない。」
「パントリーを作らなかったので、キッチンがいつも物であふれている。」
「掃除機をしまう場所がなく、リビングの隅に置きっぱなし。」
という声をよく耳にします。
収納計画で重要なのは、「何を収納するか」を先に決めることです。
例えば、
- 靴は何足あるか
- 防災用品はどこへ置くか
- 季節家電はどこへしまうか
- 子どものランドセルはどこに置くか
- 掃除用品はどこで使うか
ここまで考えて収納を設計すると、使いやすさが大きく変わります。
私は打ち合わせで、「収納を作る」のではなく、「物の住所を決めましょう」とお話ししています。
家の中のすべての物に定位置があれば、散らかりにくく、片付けもしやすくなります。
よくある失敗例
- ウォークインクローゼットだけ大きくした
- パントリーがなくキッチンが散らかる
- 掃除機やロボット掃除機の収納を忘れた
- 季節家電の収納場所がない
- 玄関収納が足りない
プロとしての考え方
収納とは、「物をしまう場所」ではありません。
暮らしをスムーズにするための仕組みです。
収納量を増やすよりも、生活動線に合わせた収納計画を考えることが、後悔しない家づくりにつながります。
後悔しないためのチェックポイント
- 収納する物を事前にリストアップしたか
- 使う場所の近くに収納があるか
- 将来荷物が増えることを考えたか
- 掃除用品や防災用品の置き場所を決めたか
- 「収納量」より「収納の位置」を重視したか
まとめ
収納は、多ければ多いほど良いわけではありません。
「使う場所に、使う物をしまえること」。
これが、片付けやすく、暮らしやすい家をつくる一番のポイントです。
















